2013年 アメリカ/カナダ映画 106分 ホラー 採点★★★
幽霊って、その存在を気付いて欲しかったり、何か伝えたいことがあるから現れるって言いますよねぇ。その伝えたい事ってのが「呪うから!」とかだとちょい困りますが、聞いてやることで気が済むのならお相手をしてあげてもいいかなぁとも。ただ、“存在に気付いて欲しい”ってやつだと性質の悪い構ってちゃんみたいで面倒くさいなぁ。時間の流れが全然違うでしょうから下手に構うとしつこそうですし、なんかエスカレートもしてきちゃいそう。そういうのは無視が一番なんでしょうねぇ、と見たこともないし不意に現れたらちょっと困る幽霊について考えてみた私。
【ストーリー】
死者の住む世界から息子を救い出し、平穏を取り戻したかのように見えたランバート一家。しかし、家族を襲う怪異は収まることはなく、父ジョシュも死者の世界から戻ってから様子が一変してしまう。ジョシュが何者かをこの世に連れてきてしまったと考えた妻のルネと母のロレインは、前の事件で命を落とした霊媒師エリーズの助手らに助けを乞うのだったが…。
“ソウ”シリーズと“パラノーマル・アクティビティ”シリーズのクリエイターがタッグを組んだことでも話題を呼んだ『インシディアス』の続編。メガホンを握ったのは、前作から引き続き『死霊館』のジェームズ・ワンが。
前作のその後と、霊現象の原因とその正体にまで掘り下げられていた本作。相変わらず不意にデッカイ音を出したり、振り向きざまに幽霊にフルスイングでビンタされたりと、怖いってよりは「そりゃぁビックリするよ!」ってのに恐怖演出の比重が置かれてるのはアレだったものの、物語の掘り下げ方や過去に遡っての広げ方がなかなか面白い仕上がりだった一本。ホラークリシェのみで出来上がっていたかのようだった前作と比べ、物語自体の面白さがだいぶ増してたって感じ。主演のパトリック・ウィルソンに常に漂う、“表面的には善人だけど中身は悪そう”ってイメージも物語にピッタリ。
前作同様にホラー映画をこよなく愛する作り手たちが、自分たちのホラーの思い出ってのをベースに作ってるって感じがひしひしと伝わってくるのも好印象だった本作。前作のそれは『ポルターガイスト』でしたが、“なんかおかしくなったパパを救い出す”ってプロットの本作は、ほんのりと『ポルターガイスト2』風味。『死霊館』もそうでしたけど、ジェームズ・ワンはどんだけ『ポルターガイスト』を愛してるんでしょうねぇ。
幽霊が人様に力技で危害を加えたり、その幽霊への対処方法が(霊界で)物理攻撃を加えるってやつだったりと、なんか肉が主食の人が考えそうな全然おぼろげじゃない幽霊の姿に相変わらず驚かされた本作。ただ、楽しめたっちゃぁ楽しめたので、ちょっと興味の湧いてなかった次回作の『インシディアス 序章』も観てみようかなと。監督がジェームズ・ワンからリー・ワネルにバトンタッチしてるのは、ちょいと不安材料ではありますけど。
お化け屋敷で後ろから「ワッ!」ってされる感じの怖さ&腹立たしさ
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