2017年01月08日

デヴィッド・ボウイ/ノー・プラン (David Bowie / No Plan)

誕生日に何のアナウンスもなく唐突にリリースされたボウイの新曲。
『★』の未収録音源だとは思うんですが、もう相変わらずお茶目なんだから、ボウイってば。
泣いちゃうじゃん。

【David Bowie - No Plan】


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タグ:音楽
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2017年01月05日

スーサイド・スクワッド (Suicide Squad)

監督 デヴィッド・エアー 主演 ウィル・スミス
2016年 アメリカ映画 123分 アクション 採点★★

豪華スターが顔を揃えるオールスター映画や、大物ミュージシャンが集まったスーパーバンドってなものがありますけど、そのスターに慣れ親しんでたりファンでもないと、イマイチその有難みってのは味わいづらいですよねぇ。「きっと凄いことなんだろうなぁ…」程度にしか感じられなかったりしますし。

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【ストーリー】
スーパーマンなき後の世界の危機に備え、米政府は極秘裏に極悪人を集め最強の特殊部隊“スーサイド・スクワッド”を結成する計画を立てる。娘想いの暗殺者デッドショットを筆頭に、ジョーカーの恋人ハーレイ・クインら選りすぐりの悪党らが集められ、彼らに最初のミッションが与えられる。それは、太古から蘇った巨大な力を持つ魔女で…。

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その点、マーベルはやり方が巧いですよねぇ。知名度のみに頼らずコミックファン以外も楽しめる作品をまず作り、それぞれのキャラクターに価値と馴染みを持たせてから集結させ、作品のスケールを格段とアップさせますから。
そんなマーベルに対する焦りなのか、大急ぎで“DCシネマティック・ユニバース”的なのを作り上げようとしている感じがアリアリだった、DC悪党集結アクション。DCシネマ部長みたいになってきた『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』のザック・スナイダーは製作総指揮に回り、『エンド・オブ・ウォッチ』のデヴィッド・エアーが監督と脚本を。
ネジが軽く5、6本吹っ飛んだようなキャラとギラついた色使いにDCらしさを感じるが、作品そのものはキャラに頼り切った、なんともとっ散らかった一本に。原作のファンであれば出てくるだけで嬉しいキャラなんでしょうけど、DCに馴染みの薄い私にとってはただそこにいるだけの存在感しか感じられない肉付けの甘さと、クライマックスになるとバットマンの使い道がなくなってしまう『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』と同様、キャラの配置バランスの悪さも気になるところ。怖くもなければモンスターとしてのカッコ良さもない、なで肩頭でっかちなキラー・クロックのデザインバランスの悪さも然り。
また、キャラクターに関してはまとまりのないとっ散らかった印象が強いが、物語そのものはAからBへ進むだけの盛り沢山とは言い難い一本道な展開で、時折バットマンやジョーカーがストーリーの上を斜めに横切り多少の起伏を与えてはいるが、基本的には平坦で変化のない画と物語が延々と。てか、この物語にジョーカー必要?
予告編は去年一番胸を躍らせた本作でしたけど、快進撃を続けるマーベルに対するDCの焦りと映画製作に対する“学んでなさ”が如実に出ちゃった、今後の展開に不安しか残らないなんとも残念な一本で。

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わらわらといる面々の中で中心に据えられていたデッドショットに扮したのは、『メン・イン・ブラック3』のウィル・スミス。恒例の肉体自慢で登場するので、いつもの「オレだけを見ろ!」映画になるのかと不安を感じましたが、アンサンブルに徹した丁度いい存在感を。一歩下がって要所要所で場をさらう、こういう時のウィル・スミスは非常に良いなぁと再確認。
一方、本作のビジュアルイメージの大半を担っていたハーレイ・クインに扮したのは、『マネー・ショート 華麗なる大逆転』のマーゴット・ロビー。どう転ぶか予測不能なキャラを見事に演じ、作品に程よい不安定さを与えてくれた、本作の面白さの大部分を担った彼女でしたけど、そのキャラを物語に活かし切れていないってのが残念で。
その他、ナイーヴなジョーカーに扮した『ロード・オブ・ウォー』のジャレッド・レトーや、『ラン・オールナイト』のジョエル・キナマン、クネクネと舞ってる様が妙にソソられたエンチャントレスに扮したカーラ・デルヴィーニュ、大雑把なオーストラリアイメージで形成されたキャプテン・ブーメランに扮した『ターミネーター:新起動/ジェニシス』のジェイ・コートニーに、更に大雑把な日本イメージで形成されたカタナに扮した福原かれんなど、顔触れだけは賑やかだった本作。ちらりと倅イーストウッドも出てますし。
そんな散らかった印象しかない本作でしたけど、ノンクレジットで登場する『ゴーン・ガール』のベン・アフレックを見れたのが一番の収穫。『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』の時も思ったんですけど、人間の負の側面を存分に感じさせるベン・アフレックって、これまで演じた誰よりもブルース・ウェインにピッタリなんじゃないかなぁ。

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集合写真の時だけまとまるクラス

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2017年01月01日

新年のご挨拶

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“鳥”っていえば、やっぱコイツですよねぇ。

それはさておき、新年あけましておめでとーございます!
振り返ってみると、愛してやまなかったものや慣れ親しんでいたものが次々と失われていく、なんかもう散々だった2016年。プライベートでも環境が激変し、流れ流れて密林で働き始める始末。規則が緩いのをいいことに、髭ボーボーにしちゃったんで、なんかもうワイルド。

仕事が忙しすぎて、すっかり週刊化しちゃったサブタレでございますが、今年もこんな感じで細々やっていきますんで、今年もゆるゆるとお付き合いくださいませ。

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2016年12月29日

エンド・オブ・ア・ガン 沈黙の銃弾 (End of a Gun)

監督 キオニ・ワックスマン 主演 スティーヴン・セガール
2016年 アメリカ映画 87分 アクション 採点★★

特別面白いわけでもなければ、「今回こそは面白いかも!」って期待感も全くないのに、なんでセガール映画を観続けてるんでしょうねぇ、わたしってば。「やっぱり今日もダメだった!」と、鑑賞後にある種の清々しさこそ感じられますが、別に作品のダメっぷりを楽しんでいるわけでもなし。おそらく、大ヒット作を作ろうとか賞を獲ろうとかいう映画人にありがちな欲じゃなく、食い扶持として映画を作り、それによって得られてるちょっとした優遇に満足している、なんか楽しそうな老後生活的なセガールの姿勢に、ある種の憧れを感じちゃってるのかもしれないですねぇ。

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【ストーリー】
フランス、パリ。元DEA捜査官のデッカーは、暴漢に襲われている女性リサを救出し暴漢を殺害する。しかし、その男はテキサスを拠点とする麻薬王の息子で、彼の車には巨額の金が隠されていた。リサからの誘いでその金を盗み出したデッカーは巨大麻薬組織に追われるが、セガールは無敵なので大丈夫でしたってお話。

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パリを舞台に、エルモア・レナード風の小洒落たクライムアクションにセガールが挑んだ意欲作。『リターンド・ソルジャー 正義執行人』以来ちょっとだけご無沙汰だった、キオニ・ワックスマンがメガホンを。
“意欲作”と書いてはみたものの、出来合いのパリの夜景を挿入してるだけで、あとはお馴染みのブカレスト撮影なのにパリと言い張る安普請っぷりや、ハードボイルド風のモノローグを挟み込んでるけど、セガールがあまりにモシャクシャ喋るんで何を言ってるのかさっぱり分からないし、分かったところで大したことは一言も言っていない、いつものセガール映画。『ゲット・ショーティ』風の軽快な音楽とは裏腹にさっぱり軽快じゃない展開や、「きっとここで笑わないとダメなんだね」とこちらが意図をくみ取ってあげないと機能しないギャグシーンの数々、意味深に最後まで顔を出さない麻薬王が結局物語に絡まないのでその演出が全く意味が無かったりする、やってみた意欲だけを褒めるしかない一本に。
セガールが映画製作中最も楽しみにしているであろうハッピータイムも、お相手が改造乳の自称美人さんだったせいか、最近は女優が脱いだ時にしか見られなくなったセガールの満面の笑顔も元気なさげだった、なにかと残念な本作。それでも、太り過ぎちゃって目が開いてるか閉じてるのかさっぱり分からなくなったセガールが、ハッピータイムの時ばかりは目を見開いている様や、やたらと女性に言い寄られる謎のモテモテ設定が施されている様に、楽しいことだけをやろうとしている理想の老後像が感じられちゃうんで、これでも採点は甘めに。

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意欲の大半はここに

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2016年12月23日

メカニック:ワールドミッション (Mechanic: Resurrection)

監督 デニス・ガンゼル 主演 ジェイソン・ステイサム
2016年 フランス/アメリカ映画 98分 アクション 採点★★

有名な”暗殺者って、暗殺者としてはダメなんじゃないのかなぁ?

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【ストーリー】
死を偽装し裏社会から足を洗った元殺し屋ビショップのもとに、過去に因縁のある男クレインから仕事の依頼が入る。タイで知り合った女性を人質に取られたビショップは、止む無くその仕事を受けるのだったが…。

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事故に見せかける完璧な暗殺を行う凄腕殺し屋の活躍を描く、『メカニック』の続編。メガホンを握ったのは、『THE WAVE ウェイヴ』のデニス・ガンゼル。
なんかもう、つっこむ気力も失ってしまうほど何一つ理屈の通ってない本作。開始早々、引退した殺し屋に仕事をさせるため愛する者を人質に取るってのは分かるんですけど、その対象が居ないから、手頃な女を脅迫してその相手にしちゃおうという、回りくどい上に実効性の薄い計画に驚かされる。「ゴメン、タイプじゃないし」って言われたらどうするつもりだったんでしょ。
主人公の動機付けがこんなんだから、後はもう推して知るべし。別の犯罪者に名前と刺青だけ一致させて、ターゲットのいる目的の刑務所に収監されるとは限らないのに逮捕されてみたり、派手な立ち回りをして難攻不落の要塞に侵入した時点でもう“事故”には見えなかったり、ターゲットに「実はね…」とあっさりネタ晴らしして悪役の計画をとん挫させたりと、もう展開が徹頭徹尾メタメタ。
まぁ、アクションだけでも楽しめれば救いがあるんですが、野外で輝くジェイソン・ステイサムを、不自然極まりない背景を合成された舞台で暴れさせてるんで、アクションの迫力も激減。再生計画の一環なのか、不自然なまでにプッシュされたジェシカ・アルバの存在感も、作品のペースを狂わせるだけにしか機能していない、なんかロケ地の南国気分に気が緩んでしまったかのような一本で。

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前作に続きビショップに扮したのは、『SPY/スパイ』のジェイソン・ステイサム。無精ひげが濃いめ。元飛び込み選手の意地か、今回はやたらと水に入ってたステイサムですが、アクションのキレは相変わらず見事でいつも通りのステイサム仕事を満喫できたのは嬉しい。まぁ、撮り方が全然ダメなので魅力激減なんですが。最近ゲストとしてはヒット作に恵まれているステイサムですけど、主演作に当たりが減ってるのは気になるところ。仕事を選ばないのがステイサムの魅力ではあるんですけど。
元特殊部隊って設定が全く活かされていないジーナに扮したのは、『マチェーテ・キルズ』のジェシカ・アルバ。容姿の衰えが全く感じられないのには驚かされますが、演技力も全く進歩していないってのにも驚きが。劇中、妙にプッシュされてるんで、そこがより目立っちゃう感じで。
その他、『メン・イン・ブラック3』のトミー・リー・ジョーンズや、『酔拳 レジェンド・オブ・カンフー』のミシェル・ヨーといった大御所が登場しているが、ただそこに居るだけ。おそらく短い拘束時間内、撮影以外の時間を満喫してたのかなぁと。

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半分バカンス

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2016年12月16日

ミラクル・ニール! (Absolutely Anything)

監督 テリー・ジョーンズ 主演 サイモン・ペッグ
2015年 イギリス/アメリカ映画 85分 コメディ 採点★★★

「やあやあ!そちの願いをひとつだけかなえてやるぞよ!」と神さま的な何かが現れたら、何を願いましょうかねぇ?「じゃぁ、まずその数を100個に!」ってのは除いて。現実的に考えれば、それによって生まれるであろう多少の不満を帳消しにできるだけの富ってことになるんでしょうけど、結局のところ幸福や満足感ってのは相対的なもんだから、「何事に対しても幸福感を感じられるように!」ってのが一番無難なのかも。

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【ストーリー】
地球人の存在を知った強大な力を持つエイリアンは、地球人が銀河に存在するだけの価値があるかを確かめるため、無作為に選んだ一人の平凡な地球人ニールに万能の力を与え、その力をどのように使うかテストをすることに。不合格ならば即刻人類滅亡。そんな大それた計画が進行していることなど知らないニールは、突然目覚めた力を、くだらないことだけに使い続け…。

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モンティ・パイソンの現存メンバーが勢揃いしたことに加え、ロビン・ウィリアムズの最後の作品としても話題を呼んだ、SFコメディ。監督と脚本を務めたのは、『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』のテリー・ジョーンズ。
突如授けられた力にてんやわんやする平凡な男の姿を描いた本作。『ブルース・オールマイティ』的なアレ。願い事をその言葉通りに叶えちゃう融通の利かなさを描いた、細かいスケッチ集を観ているような楽しさが。シリー・ウォークの真似に一時ハマってた程度にしかモンティ・パイソンに馴染みがないので、メンバーが揃ったありがたみや、醸し出される“らしさ”ってのにはいまいちピンと来なかったんですけど、結局のところ人間なんてちっぽけな存在でしかないっていう根底にある考え方や、宗教の成り立ちをシニカルに見つめた視線が仄かに感じられるのが特徴かと。
しかしながら、一つのテーマや、力のおかげで憧れの女性が振り向いたと勘違いしている主人公といった、物語上面白くなりそうな展開などをとことん掘り下げたって感じはなく、思いついた笑いをフンワリと寄せ集めたようなまとまりのなさは否めず。作品や作り手をを特徴づける毒気や固定された視点が薄いってのは、やはり物足りなさを。

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ただ、『しあわせはどこにある』のサイモン・ペッグが、その辺の物足りなさを存分にカバー。持ち前の人の好さと可愛らしさ、そして俗っぽさを存分に発揮し、主人公のニール役にぴたりとハマる好演。というか、こちらが愛してやまない“いつもの”サイモン・ペッグを堪能させてくれたのが嬉しい。
そんなサイモン・ペッグがチャーミングの塊だったのに対し、共演の『ハード・ラッシュ』のケイト・ベッキンセイルはただ美人なだけでチャーミングさが足りず、相性の良さを感じられなかったのはちょいと残念。彼女の友人役だった、マリアンヌ・オルダムが相手役だった方が良かったかなぁとも。
また、『モンティ・パイソン/人生狂騒曲』以来の集結となった、テリー・ジョーンズ、『ピンクパンサー2』のジョン・クリーズ、『ブラザーズ・グリム』のテリー・ギリアム、『キャスパー』のエリック・アイドル、『ワンダとダイヤと優しい奴ら』のマイケル・パリンら、モンティ・パイソン現存メンバーがエイリアンの声を担当。
この錚々たる顔ぶれの中、やはり一番目を引いたのは『ナイト ミュージアム』のロビン・ウィリアムズが声を担当した、犬のデニス役のモジョ。飼い主への愛情と忠誠心と自らの欲望だけで構成されている、犬の愛くるしさをそのボサボサとした風貌で表現。犬→猫→鳥と動物の好みが移行した私ですけど、「やっぱ犬もいいな!」と動物好きとなった原点に立ち返りたくなりそうな可愛らしさが、サイモン・ペッグの可愛らしさと相性抜群だったなぁと。

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犬の方をニック・フロストに代えても違和感なし

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2016年12月15日

【予告編】ラスト・オブ・アス パート2 (The Last of Us Part II - Reveal Trailer)

何度遊んでもオープニングシークエンスで涙腺を崩壊させられ、ラストの全てを飲み込んだエリーの表情に胸を締め付けられる、個人的には最も優れたPS3ゲームの五指に入る、“ラスト・オブ・アス”。いまだに女房とこの話題で盛り上がることがありますし。

で、噂は常々ありましたが、ついに先週公開された第二弾の予告編をペタリと。
相変わらず巧みな作りの予告編に唸らされましたが、エリーが何に対してあそこまで怒りを放っているのか、もう興味津々。その一方で、今回はエリーを中心に操作するって話ですが、ジョエルの存在がどこが朧気で、エリーの頭の中だけに存在するかのような雰囲気があるのが気になるところ。前作でジョエルがエリーに約束したギターレッスンが既に行われた後ってのも、なにか嫌な予感を。

なにはともあれ、タイトルに興味を引くタイトルがなく購入を先延ばしにしていたPS4を買うには、十分すぎる動機になりそうだなぁと。

【The Last of Us Part II - PlayStation Experience 2016: Reveal Trailer | PS4】


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2016年12月08日

エンド・オブ・キングダム (London Has Fallen)

監督 ババク・ナジャフィ 主演 ジェラルド・バトラー
2016年 イギリス/アメリカ/ブルガリア映画 99分 アクション 採点★★★

ジョエル・シルヴァーなんかがけん引していた、悪役が単純に悪でしたかなかったド派手大味アクション大作ってのも、同時多発テロ以降めっきりと減っちゃいましたよねぇ。まぁ、いろいろと配慮が必要な時代になっちゃったってのもあるんでしょうけど、配慮をし過ぎちゃうと、する側にしてもされる側にしても良い結果にならない気もするんですがねぇ。

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【ストーリー】
英国首相の急死により執り行われる葬儀に参加するため、ロンドンに米国大統領アッシャーをはじめ西側諸国の首脳が集結。しかし、厳戒態勢のロンドンで同時多発テロが発生。首脳らが次々と命を落とす。シークレットサービスのバニングの活躍で難を逃れたアッシャー大統領をテロリスト集団が追う中、バニングは大統領を守るため孤立無援の戦いを挑むことに…。

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80〜90年代の大味大作アクションの醍醐味を久々に味わえた『エンド・オブ・ホワイトハウス』の続編。メガホンを握ったのは、スウェーデンの新鋭ババク・ナジャフィ。
ザル過ぎる警戒態勢を潜り抜け易々と侵入したテロリストに、また襲われ捕まっちゃう大統領を救うべく奮闘する、怒りっぱなしで容赦ないシークレットサービスの活躍を描いた本作。見どころであるはずのロンドン大破壊描写のCGがなんともショボく、出だしから不安を感じさせられたが、そこ以外に関しては大味ざっくばらん路線をきっちりと継承していたので、安心して楽しめた一本。仏大統領はお洒落で伊首相はスケベ、加首相は影が薄く日本首相はお爺ちゃんみたいな、前時代的なステレオタイプ描写もなんか楽しい。
テロリスト側の事情も少なからず描かれてはいるのだが、それに対して全く聞く耳を持っていないのも本作の特徴。「お前らが始めた戦争…」「うるせぇ!ぶっ殺すぞ!」、「お前らが家族を…」「うるせぇ!ぶっ殺すぞ!」と、全く聞く耳持たず。この配慮のなさは、ある意味清々しさすら感じた一本で。

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大統領を救うこととテロリストを殺すことには長けてるが、事が起こる前に防ぐことはちょっと苦手そうな怒りん坊の主人公に扮したのは、もちろん前作に引き続き『完全なる報復』『GAMER』のジェラルド・バトラーが。知名度の割に、コンスタンスにヒット作を生み出しているわけでもない焦りもあるのか、今回も製作を兼ね大暴れ。ロマンスものだとちょっとジャガイモっぽいゴツゴツ感に目が行ってしまうのだが、こういうただひたすら怒ってるようなアクション映画だと、そのゴツゴツ感がピッタリとハマるので、アクション映画中心に活躍して欲しいなぁと。
また、捕まり過ぎの大統領に扮した『世界侵略:ロサンゼルス決戦』のアーロン・エッカートと、前作同様なんでも知ってる副大統領に扮した『テッド2』のモーガン・フリーマンを筆頭に、情報収集能力にちょっと難があるシークレットサービス上官に扮したアンジェラ・バセット、今回は安全圏にいれた『イコライザー』のメリッサ・レオなど、中心メンバーはほぼ全員引き続き登場する本作。
その他、『ダークナイト ライジング』のアロン・アブトゥブール、見た目でついつい疑っちゃった『ロボコップ』のジャッキー・アール・ヘイリー、旦那も結構ゴツゴツしているオール・ユー・ニード・イズ・キル』のシャーロット・ライリーら、新顔もそれなりの印象を残してくれた一本で。

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捕まってくれないとイマイチ本領発揮できない

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2016年12月01日

トリプル9 裏切りのコード (Triple 9)

監督 ジョン・ヒルコート 主演 キウェテル・イジョフォー
2016年 アメリカ映画 115分 アクション 採点★★★

一般常識とはちょっとズレた、職場独自の習慣や風習ってのがあるって話をよく聞きますよねぇ。私自身はそこまで独特な社風の会社に勤めたことがないんですけど、強いて言えば、今の会社は外資のせいか、使う資料に写ってる人物が皆満面の笑顔で親指を突き上げてる外人だってのが、ちょっとヤダ。ポジティブを押し付けられてるようで、なんかヤダ。自己啓発セミナーに感じるような胡散臭さが、どうにもヤダなのよ

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【ストーリー】
凶悪犯罪が多発するアトランタ。ロシアンマフィアとの関係を絶とうと考えていた、元兵士や悪徳警官らで構成される強盗グループのリーダーであるマイケル。それを許さぬマフィアの女ボスのイリーナは、マイケルの息子を人質に、厳重な警備に守られた国土安全保障省の施設を襲撃する仕事を命令する。追い詰められたマイケルらは、警官が撃たれた際に街中の警官がその現場へ駆けつけることを最優先とする緊急コード“トリプル9”を利用することを思いつく。その標的として、新たに赴任してきた実直な刑事クリスに目を付けるのだったが…。

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ザ・ロード』のジョン・ヒルコートによる、群像サスペンス・アクション。なんかいっぱいいる音楽担当の中には、トレント・レズナーとの仕事で知られる『ゴーン・ガール』のアッティカス・ロスの名も。
法や道徳、世間一般の常識とは異なる犯罪者と警察官の道義と、それを踏み外してしまったがために起る混乱と悲劇を描いた本作。ザックリといえば風変わりな作風のジョン・ヒルコートにしては非常にオーソドックスな作りだったので、安堵半分、肩透かし半分って感じも。
プロの強盗グループと、それを追う警察の姿を二部構成のように描く、要は『ヒート』な本作。冒頭の強盗シーンや、警察による襲撃シーンに見られる、訓練を受けた者たちだからこその無駄のない美しさすらある動きが、犯罪都市である現場の空気感も含め非常にリアルに描かれているのが見どころ。ただ、そのリアルさに物語がさっぱりついて行ってない印象も。欲望や裏切りだけではなく絆の深さも描かれる、犯罪者グループがメインとなる前半はタイトな作りで良いのだが、警察が絡んでくる後半になると、バタバタと雑になった上に物語がフワフワしてしまう。主人公ポジションにいるはずのクリスは、振り返ってみると物語に絡んでそうで絡んでませんし。この警察描写の弱さは、作品のバランスを崩しているだけではなく、“警察の問題は警察内で処理をする”という独自の道義で締めくくる結末の持つ意味も弱めてしまっているのがなんとも残念。
随所に素晴らしい描写があり、非常に良い顔触れが揃っていただけに、「もう少しなんとかならんかったのかなぁ…」って印象が残る、なんとも惜しい一本で。

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強盗団のリーダーを涙目で熱演していた『オデッセイ』のキウェテル・イジョフォーを筆頭に、単に真面目なだけではなく、斜めから冷めて皮肉めいた視線で物事を見つめているような眼差しが警官役にピッタリだった『ゴーン・ベイビー・ゴーン』のケイシー・アフレック、根っこの明るさが悪党になり切れない警官役にハマっていた『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』のアンソニー・マッキーに、“欲”が前に出ていた『PARKER/パーカー』のクリフトン・コリンズ・Jrと、非常に良い顔触れが揃っていた本作。
そのメインどころのみならず、なにかキメこんだまま出てきちゃってたような『セブン・サイコパス』のウディ・ハレルソンや、下品さ丸出しだった『コンテイジョン』のケイト・ウィンスレットら大物勢に、『ブレイキング・バッド』のアーロン・ポール、持ち前の色気を封印していた『X-ミッション』のテリーサ・パーマー、『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』のガル・ガドットといった、若手勢にも良い顔揃いの本作。
中でも、監督自身も早期退場を惜しんでシーンを増やしたと語っていた、強盗団の心の要のようなラッセル役に扮した『ウォーキング・デッド』のノーマン・リーダスが素晴らしい。ホント、退場もうちょっと後でも良かったんじゃないかなぁ。
ヒルコート作品に出演するのがステイタスなのか、なんか最初に声掛けた人が全員快諾したかのような顔触れを一気に見れるだけでも価値ある作品ではありますが、その反面「もったいないなぁ」って感じも拭えなかった一本で。

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法律よりも守らなければならないルールが

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2016年11月29日

センソリア/死霊の館 (Sensoria)

監督 クリスティアン・ハルマン 主演 ラナ・オールソン
2015年 スウェーデン映画 81分 ホラー 採点★★★

映画だけに限らず、“天国で愛する人と一緒になる”って話をよく聞きますが、自分がそう願ってても相手側がそこまで思ってない場合はどうなっちゃうんでしょうねぇ?いざ死んで会いに行っても、「あら、来ちゃったんだ…」みたいな気まずい空気が流れませんかねぇ?

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【ストーリー】
夫に捨てられた中年女性のキャロリン。人生の新たなスタートを切るため古びたアパートの一室に引っ越すが、日に日に孤独に苛まれ、精神状態も不安定になっていく。そんなある日、ひとりの少女が彼女のもとを訪れ…。

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各国のファンタ系映画祭で話題を呼んだという、スウェーデン産の心霊ホラー。製作/脚本/監督に、本作が初長編となるクリスティアン・ハルマンが。
全てを失った中年女性が、かつて忌まわしい事件があったアパートの一室で恐怖に襲われる様を描いた本作。“恐怖に襲われる様”と書いてはみたが、序盤から異常な出来事は起きてるものの、主人公がそれに気付き恐怖するのは終盤も終盤で、メインに描かれる恐怖は“孤独”。その孤独に苛まれ追い詰められていく描写が、主演のラナ・オールソンの生々しいまでにリアルな風貌と、寒々しい室内、そして更に寒々しい野外の風景と相まって、見事なまでに表現されている。身も心も冷え切ってしまいそうな孤独の描写が頂点に達すると同時に、室内に潜むもうひとつの孤独な存在が彼女と呼応する展開も非常に物悲しく、この作品が描く孤独をより深く描いているようにも。一途なあまり相手の都合を全く考えない子供らしさが描けているのも好印象。
雰囲気作り担当でしかない他の住人らの個性が前に出すぎちゃってて、本来もっとシンプルなはずである作品の世界観が多少複雑になってしまってる印象もあるが、パッケージの煽り文句に期待値を上げ過ぎなければ十分に楽しめる一本なのではと。

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お母さんが探してるんじゃないの?

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