2006年 アメリカ映画 88分 ホラー 採点★★★
子供の頃は、カエルを捕まえてはロケット花火に括りつけて飛ばしたり、トンボを捕まえては鯉がわんさかといる池でバクバク食われる様を眺めてたりと、子供らしい残酷さに満ち溢れた遊びに呆けていたもので。無論トンボやカエルにとっては甚だ迷惑な話であるのだが、必死に抵抗する姿に「あぁ、コイツらも生きているんだから逃がしてやろう」と思うほどお利口さんでもなく、噛まれたりすると「虫のくせに!気分悪い!」と怒るだけなんですよねぇ。この大人げのなさは、いまだに変わりませんが。

【ストーリー】
少年時代に宇宙人に連れ去られ、その後の人生を狂わされたデューク、コディ、オーティスらは、復讐の機会を待っていた。そんなある夜、彼らは森の中で遂に宇宙人を捕獲。彼らと共に宇宙人に連れ去られた過去を持つワイアット宅で、積もりに積もった積年の恨みを果たそうとするが…。

今となっては“大いなる一発屋野郎”との呼び声も高い、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』のエドゥアルド・サンチェスによるSFホラー。
登場人物数ひと桁、舞台は森とガレージ、大半の時間は会話のみと、明らかに低予算の極みを見せる本作。明るい場所では毛布やら何やらでグルグル巻きにされ、その全容が明らかになるのは常に薄暗い場所という宇宙人の造形も、額になにやら女性器みたいなのがついてる以外はこれといって見所もない。しかしながら、「ない袖は振れん!」とばかりの開き直りとアイディアとハッタリで乗り切る姿勢は立派。本来なら見せるべきである主人公らの過去の出来事を会話だけで済ませ、別に見せなくてもいい“宇宙人との臓物引っ張りっこ”を延々と見せ付けるサービス精神は見事。必殺技が“内臓引っ張り”って宇宙人なんて、見た事ないですし。恨みを晴らしたいも、“下手に殺せば宇宙人らが一気に攻め込んで来て人類は滅亡しちゃうから殺せないけど、やっぱり殺したい”という、人類の命運が田舎のレッドネック四人組に握られているのも、かなりのスリリングさ。“ゲテ映画”と言われればそれまでの作品ではあるが、会話の中で人物関係図に深みを持たせ、基本的には“いい奴ら”である主人公らが見せる、男っぷりの良さも好み。身を挺して友を守ろうとする男たち(及び内蔵はみ出して死にそうだというのに、主人公の恋人に「奴の元カノは酷かったけど、キミは素敵」と言える気遣い)の物語は、やっぱり無条件に好き。

捕まえた当人たちが一番驚いて
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