2008年03月31日

呪怨 パンデミック (The Grudge 2)

監督 清水崇 主演 アンバー・タンブリン
2006年 アメリカ映画 108分 ホラー 採点★★

謎ってのは、下手に解明しない方が面白かったりするんですよねぇ。真実が、あれやこれやと頭の中で想像したり妄想してたりした願望を凌駕するってことは、滅多にありませんし。フライング・フィッシュとか。

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【ストーリー】
姉のカレンが放火事件を起こし入院中であることを知ったオーブリーは、アメリカから来日。病院で出会ったジャーナリストのイーソンから、とある家にまつわる忌まわしき話を聞く。その矢先、カレンは投身自殺。オーブリーもまた、その家に関わりを持つこととなり…。

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オリジナルビデオ版『呪怨』から劇場版を経てハリウッドでリメイクされた前作『THE JUON/呪怨』まで、同じような所を行ったり来たりしていた印象もあった本シリーズであるが、今回はオリジナルストーリー挑んだハリウッドリメイク第2弾。監督は、引き続き“呪怨一筋”清水崇。
別の時間・別の場所で起きている出来事を並行して描くことで程よい混乱を生み、それが一つに繋がった瞬間に深い恐怖を味わせてきた本シリーズ。今回もとっ散らかった時系列がクライマックスに繋がる構成となっているのだが、如何せんとっ散らかり過ぎ。“家”に拘らない恐怖の拡大化の狙いもあるのであろうが、エピソードが集結する拠点がない分、完成図に散漫な印象も。“家”に関わった人に関わった人物までも呪われるってのも新しい方向性なのだろうが、それなら別に呪怨じゃなくてもと。

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“オシッコ漏らすほど怖い”ってのを文字通り表現したシーンに驚くも、それ以外に印象に残る恐怖シーンが全て過去のシリーズの焼き直しであるのも痛いのだが、何よりも伽椰子に対する理由付けがいただけない。確かに生前から随分と粘着気質の随分とアレな女性ではあったが、クラスや職場にこっそり混じってそうな身近さがあった。その伽椰子が夫に襲われ、死に行く最後に目にするのが愛する我が子が殺される光景という、底知れぬ恐怖と悲しみと憤怒によって強烈な呪いを放つ存在となることに、説得力と恐怖と悲しみを感じさせていたのだが、何かと明確かつ納得できる理由が欲しいアメリカ人向けなのか、本作では伽椰子を生まれついての怪物にしてしまう。もう身近でもなんでもないんで、すっかり他人事。貞子との境目も曖昧になっちゃいますし。俊雄くんとワンセットであることに母子の繋がりを感じさせ、そこにまたじっとりとした恐怖と悲しみを感じさせていたというのにその辺もスッカリないがしろで、俊夫くんが何なのかどうでもいい作り。ドアの前で一人しゃがんでいる俊夫くんなんて、ネグレクトされている子供のようだ。これは『誰も知らない』なのか?余計な解説と伽椰子の無限のパワーアップを施してしまった本作は、オリジナル版『呪怨』に対する『呪怨2』のような味わいで、じっとりとした怪談風味とカラっとしたアメリカ味が半端に交じり合った、生乾きのような一本で。

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プロム・クイーンに選ばれないこと以外は恐れることなんて何一つないんじゃないかと思えるほどカラっと乾いた脳天気な前向きさと可愛らしさに溢れまくっていたサラ・ミシェル・ゲラーが、異国の地でじっとりと怖い目に遭うというコントラストが上手く効いていた『THE JUON/呪怨』。今回も、清水崇は若い娘たちをまるで昔のビニ本を見ているかのように如何わしく生々しくカメラに収めているのだが、如何せん“ラス・タンブリンの娘”ってのに「おー!」ってなる方以外にはインパクトのないアンバー・タンブリンとアリエル・ケベルがメインになるのでは、絵がもっさりとしてしまって仕方がない。メインがもっさりとしているせいか、ジェニファー・ビールスや伽椰子の呪いで大変なことになってしまっているエディソン・チャンらの印象まで薄くなってしまっており、結局前作から引き続き登場しているサラ・ミシェル・ゲラーと石橋凌ばかりが印象に残ることに。もちろん“伽椰子以外で”って前提で。

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で、例の吹替え。劇場公開時に近所の劇場には吹替え版しか来ていなかった(それはそれで異常な話だが)ので、評判以前にその顔ぶれで観るのを断念していたのだが、今回のDVD鑑賞ついでに吹替えも聞いてみたんですが…まぁ、本編以上に背筋が凍る思いをしたとだけ。もちろん、それはやったこともない吹替えを押し付けられた芸人らの責任ではない。無論それは「きっと面白いよ!」と、ずぶの素人に高級フランス料理を作らせ、客にプロの料理人が作ったのと同じ値段を払わせるのと何ら変わらない暴挙を平気で犯した宣伝担当の多分頭の良い方々の責任ではあるのだが、今日の日本の映画宣伝についてここで愚痴ばかりこぼしているし、きっとあちこちであらん限りの呪いの言葉を掛けられているでしょうし、伽椰子の呪いで給料が減っちゃったり、職場へ行ったら机がなくなってたり、別の人が自分の仕事をやってたりしているでしょうから、ここでは別に。ただ、“芸人が吹替えをやっているから”って理由で劇場に足を運んだ人がどのくらいいたのか、“芸人が吹替えをやっているから”いつも以上に面白かったと思った人がどれくらいいたのか、そしてこれをきっかけに映画が好きになった人がどれくらいいたのかは聞いてみたいですねぇ。

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posted by たお at 00:00| Comment(2) | TrackBack(14) | ★★(暇なら) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
でましたね
じゅお〜ん

う〜んおっしゃるとおり!
火事で家が消失したから
外にでちゃったって・・・
う〜それじゃ意味が違ってこない??^^;
時系列もちょっとん?な感じで
そもそも伽椰子の生い立ちがかわってきてる気がするし・・・^^;
Posted by じゅりまの at 2008年04月17日 13:18
じゅりまの様、こんばんは〜♪
“納得できる理由”ってのが欲しかったんでしょうけど、納得できないから怖いんだと思うんですけどねぇ。。。
Posted by たお at 2008年04月17日 23:50
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