2007年 アメリカ映画 94分 ホラー 採点★★
観客を感動させる目的の“オマエの涙、最後の一滴まで絞り取ってやる”映画もあれば、観客を不快にさせる目的の“オマエの血液、最後の一滴まで搾り取ってやる”映画もある。そのどちらもそれぞれの目的があるわけだし、どっちかは“映画”で、どっちかは“映画なんかじゃない”って区別は出来ない。どっちも映画。好きな方を観ればいい。「なんか、ホンワカする映画が好きー♪」って言う人に『ゴア・ゴア・ガールズ』を薦めるのはお門違いだが、「『ゴア・ゴア・ガールズ』なんて観てる人は、人としておかしい!」って言われるのも、相当お門違い。
【ストーリー】
ローマに留学中のアメリカ人女子大生ベスら三人は、休暇を過ごす為にプラハへと向かう。しかし、道中天然スパの評判を聞いた彼女らは行き先を変更、スロバキアへと向かう。だがそこで彼女らを待っていたのは、会員制拷問殺人クラブの魔の手であった…。
公開されるや否や、一部のホラーファンを熱狂させる一方、狭い許容範囲をちょっとでも逸脱するものを何が何でも排除しようとする、大多数の良識派を怒らせた愉快な作品『ホステル』の続編。監督は引き続きイーライ・ロス。
前作の生き残りに待つ悲惨な結末から幕を開ける本作。その序盤にちょっとした血塗れサービスがあるものの、あとは前作同様クライマックスまでダラダラと進む。そのダラリ旅の道中に伏線が散りばめてあったり、タブーを踏み越えようとする主人公らへのハラハラがあれば盛り上がるのだが、今回は特にそういった目を引くポイントが見当たらず。さすがに構成が丸っきり同じではいけないと思ったのか、加害者側の背景をより深く描いているのだが、その背景が鮮明になればなるほど、前作ではボンヤリではあったが根の深さだけは充分に伝わった不気味な怖さが薄れるのみ。“若い女性が被害者になる”ってだけで充分という判断なのかゴア描写も比較的控え目で、前後の筋はスッカリ忘れ去っても、そこだけはシッカリと覚えてるって程の強烈なシーンもない。確かに最後にアレをチョキンとされて犬に食われるってのは強烈ではあるが、やたらと騒がしい目が飛び出た女を連れて逃げなきゃならなかった前作ほどでも、残念ながらない。
結果的にウェルメイドなスプラッターとなってしまった本作ではあるが、『食人族』のルッジェロ・デオダートが人を食ってたりするサービスもあるので、★おまけ気味。
手間はかけるが、あとは雑
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此度はTBありがとうございました
本作、単なる「前作のリメイク」にならないよう工夫されてるのは良く分かったんですが、その工夫ゆえに「味」を失ってしまったのは残念でしたね
個人的にはアレ切断もさることながら、無邪気な生首サッカーもなかなか…。
新味が上手く機能していない気がするんですよねぇ^^;
>無邪気な生首サッカー
子供は丸くて転がるものが大好きですからねぇw