2006年 スウェーデン/ロシア映画 96分 ホラー 採点★★★
夕暮れ時に外で一服をしていると、日が長くなってきているのを感じる今日この頃。少しずつ春が近づいてるんですねぇ。でも、昼がどんどん短くなってあっという間に夜になってしまう冬の寂しさが結構好きなんで、最近は寂しくなくなってきてちょっと寂しい。

【ストーリー】
昼でも太陽の昇らない極夜の季節、とある田舎町に越してきた女医のアニカと娘のサガ。アニカは遺伝子学の権威ベッカート教授の下で働くが、彼の行動に不審を感じるアニカ。一方サガは、友人に招かれパーティへ出向くが、ドラッグと勘違いしベッカート教授から盗み出した謎の錠剤が参加者へ振舞われ、その錠剤を飲んだ学生が次々とヴァンパイアと化してしまう。

“スウェーデン初のヴァンパイアホラー”という触れ込みの一本。本当かどうかは知りませんが。
第二次世界大戦の時代から始まる本作。序盤こそはゴシック風味を感じられるホラーであるのだが、現代を舞台に移した途端ティーンホラー色がどんどんと強まり、クライマックスが近づくにつれますますコント色が濃くなる不思議な味わい。梅干を食べたら、種がチョコレートだったみたいな感じ?闇と雪に閉ざされた密閉空間が舞台の割に、登場人物が基本的にスコーンと抜けた明るさを持っているのも珍妙。主人公を軸とした“新種族の吸血鬼vs旧種族の吸血鬼”、娘を軸とした“阿鼻叫喚の吸血鬼パーティ”、恋人の家に招かれたら、お父さんは牧師で料理はニンニクと散々な目に遭う“吸血鬼なりたて青年の苦労日記”と、概ね三つのストーリーラインで形成された本作は、どのラインも絡み合っているとは言い難い奔放さなのだが、どことなく『フライトナイト』とその頃作られた数多のホラー映画と同じ臭いを感じるのは、好印象。
主人公の娘役には、“ロッタちゃん”ことグレーテ・ハヴネショルド。しばらく見ないうちに大人になっちゃって。もう赤い自転車なんて乗り回さないんでしょうねぇ。

ロッタちゃんの血塗れパーティ
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