オーシャンズ１３ (Ocean's Thirteen)

監督　スティーヴン・ソダーバーグ　主演　ジョージ・クルーニー
2007年　アメリカ映画　122分　コメディ　採点★★★

最近、思う存分肩の力を抜いたやたらと豪勢なキャストが大挙する、俗に言う“お祭り映画”ってのもなくなりましたねぇ。豪勢なキャストが顔を揃える作品ってのは多いんですが、じゃぁそれが“お祭り映画”かといえばそうでもないんですよねぇ。やっぱりアレですかね？“思う存分肩の力を抜く”ってのが大事なんですかね？



【ストーリー】
悪徳ホテル王バンクに裏切られ全てを失い、心筋梗塞で倒れたルーベン。大切な仲間を陥れたバンクへのリベンジを果たす為に、オーシャンズが勢揃い。バンクを破滅させる壮大な計画をスタートさせる。



アクションとコメディの切れも噛み合わせもいまいちシックリと来ずやたらと中途半端な印象だった『オーシャンズ１１』、スターの慰安旅行の様子をカメラに収めたかのようだった『オーシャンズ１２』に続いて、すこぶるやり手のホテルマンがフランク・シナトラへの仁義を怠った為に散々な目に遭う姿を描いた、シリーズ最新作。ラスヴェガスの都市伝説ですか？
厳重な警備を敷かれたホテルの内部に、ラスヴェガスじゃ知らない人は居なさそうな犯罪者集団が潜入することが一番難しそうなのだが、その辺は易々とクリアし、難題に直面すると大掛かりな秘密兵器があっさりと登場したりと、シリーズお馴染みの大穴がボコボコとストーリーに開いている本作。しかしながら、そんな粗をイチイチ気にしながら観るような作品なんかではなく、そんな荒唐無稽な物語やゴッドファーザーネタを筆頭とした細かい楽屋オチをスターがゆるゆると楽しみながらやっている姿を「またまたまた〜」とか言いながら楽しむのが一番の作品。小洒落た音楽も遊び心ある画面構成も、そんな本作を盛り上げてくれてもいる。それで演出も軽妙かつ軽快であればよろしいんですが、ソダーバーグの演出にはそんな“お祭り感覚”の軽さが感じられないのが痛いんですが。



いつの間にやらハリウッドの兄貴分に君臨した『グッドナイト＆グッドラック』『シリアナ』のジョージ・クルーニーを筆頭に、『Mr.&Mrs. スミス』のブラッド・ピット、『ボーン・アルティメイタム』のマット・デイモンら、いつもの“チーム・クルーニー”が勢揃いした本作。目がさっぱり笑っていない『ホテル・ルワンダ』のドン・チードルに、目が笑っていないどころか殺意すら感じられる『トランスフォーマー』のバーニー・マック、脂が滴り落ちるような色気がまだまだ健在の『スモーキン・エース／暗殺者がいっぱい』のアンディ・ガルシアに、すっかりと好々爺となった『ビッグ・ヒット』のエリオット・グルード、彼らのシークエンスが作品中一番面白かったベンの弟ケイシー・アフレックに、ジェームズの息子『Ｕボート　最後の決断』のスコット・カーンらも、引き続き登場。いまいち名前遊びが功を奏していなかった『Ｇガール　破壊的な彼女』のエディ・イザードと『ワーロック』のジュリアン・サンズ、劇中最も悲惨な目に遭う『ペイバック』のデヴィッド・ペイマーや、ただそこにいるだけなら嫁さんの方に出て欲しかったヴァンサン・カッセルなど、ジュリア・ロバーツが居ない事なんてスッカリと忘れてしまう、隅々まで充実した顔ぶれが楽しい本作。
もちろん一番のお楽しみは、『シー・オブ・ラブ』以来の共演となったエレン・バーキンと『インソムニア』『リクルート』のアル・パチーノの顔合わせ。なんかとってもこう…楽そうでしたねぇ。


“オーシャンズ２７”とか歯切れの悪い数字になるまで続けるのも一興

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Comments

２作目に比べると、何倍も楽しかったような気がします（笑）
でも、見ている観客より、やってる俳優たちが内輪ウケしているような気がしちゃうのは、毎度のことですね(^^ゞ
それがこの作品の良いところって事で･･･（？）
ケイシー＆スコットのエピソードが、一番好きです！

Posted by 哀生龍 at 2008年01月22日 22:54

お久しぶりです小鳥遊です。13は皆でわーわーやってるのを楽しく見る映画でしたねえ。私も楽しそうなおっさんたちを微笑みながら見守りました(笑)。
ケイシーとスコットが確かに一番面白かったですね。あの兄弟好きですｖ
そういやあの役、当初はオーウェンとルークにオファーがあったみたいですよね。チームクルーニーと絡むのをちょっと見たかったようなそうでもないような……(笑)。

Posted by 小鳥遊 at 2008年01月23日 11:11

哀生龍さま、こんばんは〜♪
まぁ、２作目と比べれば大概の映画が楽しく思えるような気もｗ
内輪でキャッキャッやってるのもいいんですが、これでもうちょっと演出も軽ければ“お祭り映画”としてもっと楽しめるんですけどねぇ＾＾；

Posted by たお at 2008年01月23日 20:19

小鳥遊さま、お久しぶりです〜♪
あの兄弟は面白かったですねぇ＾＾
メキシコのシークエンスなんて、ベタながらも「お前もかいっ！！」とつっこんじゃいましたし。
オーウェンとルークでってのも是非観たいと思いますが、彼らが誰かの傘下に入るのを嫌がりそうにも＾＾；
二人で「クルーニーの兄貴〜」とか言って尻尾振ってる姿も見たくないですしｗ

Posted by たお at 2008年01月23日 20:23

確かに「またまた〜」って言いながら
楽しむのがこの映画を観る正しい見方でしょうね。
粗を探してたら、キリがないですものね〜。

Posted by miyu at 2008年01月25日 20:41

miyu様、こんばんは！
「ワザとじゃないのか？」って思えるほど、ボコボコ穴があいてますからねぇ＾＾；

Posted by たお at 2008年01月26日 23:53

こんにちは(^^)
前作よりは楽しめましたが、キャラに
愛着が湧いてきたせいかもしれないです。
ハラハラドキドキの緊張感もあんまり
ないですが、もし次回作があってもこーいうもんだ、と思って観ればこれからも楽しめるシリーズかも？（笑）

Posted by りら at 2008年01月28日 14:17

りら様、こんにちは〜♪
正直、誰が誰だかさっぱりな感じで観ておりましたが、この調子でだらだらと続けていくのも楽しそうではありますねぇ。特に彼らがｗ

Posted by たお at 2008年01月30日 15:57

ＴＢ＆コメントさせてもらっちゃいますねー。
俳優陣も気兼ねなく「よっ、久しぶり」
って感じで和気藹々と楽しめてる映画だと感じましたね。
でも、メンバーがわからなくなるぐらい出てますが、この辺が潮時でしょうか？
最近続編の話も聞きませんし・・・。

Posted by oguogu at 2012年02月11日 15:28

oguogu様、こんばんはー！
まぁ、元々仲間内の慰安旅行みたいな映画ですしねぇ。だったら映画にしないで、のんびり実際に旅行した方がいいいって気付いたんじゃないんですかねぇ。

Posted by たお at 2012年02月12日 23:44