1983年 アメリカ映画 108分 アクション 採点★★
親なり兄弟らなり、大人の人に連れて行ってもらえない限り映画を観に行けなかった子供の頃。実家が商売をやっていただけになかなか休みがなくふた月に一本でも観れれば御の字だったので、映画に行く時は“観たい映画リスト”と散々っぱらにらめっこをして観に行く映画を選んだもの。こと正月映画となるとこれまた正月気分を盛り上げる話題作が目白押しで、散々迷った挙句に当日になって「二本観たい!」と駄々をこねたものです。そういえば、最近は正月映画らしい正月映画も減ってきましたねぇ。
【ストーリー】
アメリカ大陸を横断するカーレース“キャノンボール・ラン”。前回のレースで優勝できなかった汚名を晴らすべく、アラブの石油王シークは自らレースを開催。100万ドルの賞金を手にすべく、各地からレーサーが集まってくるが、肝心のシークがマフィアに誘拐されて…。
『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』『勝利への脱出』『マッドマックス2』『タイタンの戦い』と話題作が目白押しだった1982年の正月。これらの作品に全く見劣りしない豪勢な顔ぶれを揃えた前作『キャノンボール』を見逃してしまい、何となく悔やんでいたもので。『ターボ・クラッシュ』は観たくせに。で、その2年後。最大の目玉がショーン・コネリーの007復帰が話題だった『ネバーセイ・ネバーアゲイン』と若干こじんまりとした上に、観たい作品が同時上映でまとめて観れた幸運も重なり、ようやく本作を観れることと。2年待った甲斐があったかどうかは、アレですが。
建て前上はアメリカ映画であるが、レイモンド・チョウががっちりと噛んでいることもあってか、感触はすっかり香港映画である本作。スタントバカ一直線のハル・ニーダムのバタ臭い演出も、その風味を増大。名前だけはまだ知られているが旬をとうに過ぎた有名人が大挙する様は、地方を回る営業を見ているかのような寂しさすら。そんなかつての有名人達が、お屠蘇気分が抜け切れないままモタモタとアクションにギャグにいそしむ姿をシラフで観るのは幾分キツイ気もするが、ちょっとした隠し芸大会を正月気分で観る分にはちょうどいい。クライマックスでのスタント博覧会のようにスタントの基本技をこれでもかと見せる乱闘も、華やかで楽しいですし。
ロジャー・ムーアやピーター・フォンダがセルフパロディを演じたりと若干顔ぶれも豪勢だった前作から比べれば、顔ぶれが格段とこじんまりとしてしまった本作。ファラ・フォーセットの代わりがスーザン・アントンですし。そういえば、“すうざんあんとん子”っていましたねぇ。“枢斬暗屯子”って書くの。それはさておき、前作から引き続きバート・レイノルズにディーン・マーティン、サミー・デイヴィス・Jr、ドム・デルイーズらが出演し、そこへテリー・サヴァラスやら御大フランク・シナトラらも加わった大演芸大会。そんなほろ酔い気分の顔ぶれの中でも、自らの見せ場はしっかりと見せるジャッキー・チェンは見事なもので。まぁ、ジャッキーを売り出すって目的もあったシリーズなんですが。そんなジャッキーの頑張りもリチャード・キールの巨体も吹き飛ばす強烈なインパクトを残すのが、シャーリー・マクレーンのレオタード姿なんですけど。いくら正月でも、あれはダメです。夢に見ます。
芸達者
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(香港映画とか、今でも無いワケではないんですけど、邦画とかでも詰まらんTV拡大版みたいなのだけでなくこういうお祭り映画こそ復活してもらいたいんですけどね…)
オーシャンズのお仲間達に限らず、出てくるだけでお祭りになる大御所ってのがいなくなっちゃったんですよねぇ。みな小粒。邦画の問題もさることながら、前後の流れを完全に無視して存在感だけが前面に飛び出てくる森繁とか丹波とか級の役者もいなくなりましたしねぇ。。。
うはははははー!!こういう作品を真面目にレビュー書いてくださるのって、たおさんくらいしか思いつきません(笑)
出てくるキャラがすべて笑えて、なのにとっても大御所で、やっぱりこういう作品って楽しくっていいですよね。
久しぶりに見ても、やっぱり笑えます。
いくら顔を隠してたって、あのダンサーシーンはバレバレなのにねぇ・・・。
やっぱり笑えるわ。
まぁ、本文の半分以上が思い出話なんですけどね^^;
こういうお祭り映画っていうかメデタイ映画ってのは、文句なんかたれずにウハハウハハと楽しむのが一番ですね☆