2006年 アメリカ/イギリス/ルーマニア映画 95分 アクション 採点★★
「懲りずにまたセガールですか?」といい加減呆れられてしまいそうではありますが、またセガールです。懲りてません。年貢のようなものですし。にしてもセガール、Vシネのような作品ばかりとはいえ、映画作りには随分と精力的で。演技は面倒くさそうですが。本作を含め2006年に3本、これ以降には4本も控えてる。しかも、そのうち一本は『沈黙の要塞』以来久々の監督作。うわぁ。色んな意味でゾクゾクしますねぇ。
【ストーリー】
亡き妻の故郷であるルーマニアを訪れた元CIAのジャック。先に着いていた義父と娘に出迎えられるも、義父の乗った車が大爆発。娘も何者かに誘拐されてしまう。事件の背後に国際的な陰謀があることを知ったジャックは、大変不機嫌に。
“セガールのいつものアレ”との一言で済んでしまう作品ではあるが、それだけじゃぁなんですので、ちょっとばかし頑張って書いてみることに。
やたらと風呂敷を広げた挙句にセガールの脳内世界を詰め込んで収拾がつかなくなった脚本を、センスと才能が著しく欠如した監督が撮るっていうのがここ最近のセガール映画の特徴であったのだが、本作も大体そんな感じ。とはいえストーリーは思いのほかシンプルにまとめられているし、セガールが口を挟んだのであろう気功術などのセガーリズムも比較的控え目なので、作品全体が完全に破綻しているところまでは言っていない。まぁシンプル過ぎて、事件が発生してから解決するまでの1時間以上の間、物語が遅々として進まないってまどろっかしさは耐え難いですが。ソダーバーグのマネをしてみたものの、センスがないためにウザったいだけだったジャンプカットや手持ちカメラのブレなど技術的な問題点や、拳銃で戦闘ヘリを撃墜する『マクベイン』ばりのシーンの爆発シーンが非常に大雑把な合成だったり、何の脈略もなく登場した人物が解決のカギを握っていたり、何の脈略もなく裸の女性が登場してセガールと抱き合ったりする意味不明なシーン(セガールの自身へのプレゼント)、セガールの満面の笑顔で唐突に終わるエンディングなど、問題も非常に多かったりするが、ここ最近の作品の中ではまだ我慢できる範疇だったので★おまけで。まぁ、いい加減慣れてきたんでしょうけど。
何本かのまとめ撮りなのか無頓着なのか、『沈黙のどれか』で観たことがあるような衣装で登場するセガール。“積極的に動かないアクションスター”としてその地位を確立しつつあるセガールは、今回も動きたがらないようで。駆け足程度であれ、ちょっとでも機敏に動かなければならないシーンは全て後姿か顔が切れている不自然極まりない構図で撮られているセガール。流石です。肝心のセガール拳も、技の巧みさよりも相手の派手な吹き飛びっぷりに重点が置かれているようで、みなさんライガーの掌底を食らったかのようにクルクル舞っております。極力動かないで強く見せることに余念のないセガールは、いよいよ気功術にも着手。次の作品あたりでは、構えただけで相手が吹き飛ぶ電波投げあたりを取得しちゃうんじゃないでしょうか。
喋るのも面倒くさいのか、座ると身体に付いた脂肪が声帯を塞いでしまうのか、「モシャシャ、モシャシャ」と何を言っているのかサッパリ分からないセガールではあったが、無意味なまでに胸の大きな女優をキャスティングする努力だけは怠っていないようで。以前来日した際には胸よりもお尻のほうが好きだと言ってたセガールだが、ウソをつきましたね?
女優選びはセガールにとって最も重要な仕事
↓↓お帰りの際にでもぽちりと↓↓
人気blogランキングへ
安心して気軽?に観られるこのシリーズ。
最近見始めましたがなんだか次が待ち遠しくなっとります。
もう、どれを観ても受ける印象が然程変わらないって意味では安心印でございますねぇw