2016年09月29日

処刑教室 (Class of 1984)

監督 マーク・L・レスター 主演 ペリー・キング
1982年 カナダ映画 98分 サスペンス 採点★★★

“校内暴力”やら“腐ったミカン”なる言葉が定着した頃、私の地元の中学校も相当荒れてたようでしたねぇ。如何せん中学から地元を離れた学校に通っていたので、たまに会う地元の同級生から聞いた話でしかなかったんですけど、先生を取り囲んで暴力をふるったり、授業中にバットを振り回しアレコレ破壊したりしてると、驚かされる話を聞かされたもので。私が通ってた学校は、入学前の説明会の段階で「言って分からないなら手が出ますよ♪」と断言してた所でしたし、実際手に負えない生徒は先生が取り囲み、棒持って暴れてたのも先生でしたし。地元の知人の話を聞いてると、「悪いことしてるのに、なんで罰せられないんだろー?」と素直に疑問に思ったもので。

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【ストーリー】
校内暴力が荒れ狂うリンカーン高校にやって来た新任の音楽教師ノリスは、赴任初日からステッグマン率いる不良グループと対立する。ステッグマンの売った麻薬が原因で生徒の一人が死んだことを機に、ノリスは彼らの犯罪の証拠を掴もうと躍起になるが、ステッグマンらの行動はエスカレートしていく。やがて、彼らの標的はノリスの身重の妻に向けられ…。

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『フライトナイト』のトム・ホランドによる原案を、『コマンドー』のマーク・L・レスターが彼と共に脚本を手掛け映像化した、何気に近未来を舞台にするバイオレンス・サスペンス・アクション。“アメリカの高校”のイメージの一つを、私の脳裏にしっかりと刻み込んだカナダ映画
加減なき暴力に晒され追い詰められたインテリが最後に大爆発を起こす、所謂『わらの犬』タイプの本作。ただ、そこにメッセージなり教訓なりを込めて観客に考えさせるってのよりも、クライマックスの爆発にカタルシスを味わったり、「怖いわねぇ」と思わせたりするだけに留めている、さすが大雑把映画王マーク・L・レスターってのを堪能できる一本。工作室や授業用ガレージを利用したアクションの数々に、台所におけるライバック、ホームセンターにおけるマッコールみたいに、“学校内じゃ無敵!”な感じのユニークさも見どころ。不良グループの腕を切り落としたり、丸焦げにしたりとサービスショットが多めなのも素敵。

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展開が大味なのは否めないんですけど、未成年ゆえに対抗策に困る大人とそれを利用する若者、ステッグマンの複雑な精神構造とそれを生み出している家庭環境、レイプ中のステッグマンのアホ面、スッキリはさせないエンディングなど、本作を独特なものに仕上げる要素の数々が何気に効果を上げていた本作。その結果、初めて鑑賞してから何十年も経っているのに、不良グループがアンドロイド教師と死闘を繰り広げるビックリ続編『クラス・オブ・1999』と共に頭の中に残り続けるトラウマ的一本に。
“真面目な教師”っての一目見て伝わってくるペリー・キングを筆頭に、その顔立ちから当時“スクリーン”なんかで一種のアイドル的な人気を博すが、その後役者としては鳴かず飛ばずで一線を退くも、現在はTV作品を中心に手掛ける名監督として活躍するステッグマン役のティモシー・ヴァン・パタンや、本作で再び注目を浴びた“疲れ果てた大人”を演じさせたら右に出る者はいないロディ・マクドウォール、ポッチャリないじめられっ子を可愛らしく演じていた『さまよう魂たち』のマイケル・J・フォックスといった顔触れと、アリス・クーパーによるテーマ曲も非常に印象的な一本で。
あ、余談なんですけど、TSUTAYAのレンタルDVDのバーコード上時間表記が“72分”となってますが、本編はしっかり98分ありますのでご安心を。TSUTAYAさん、間違ってますよ

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何があっても学校には毎日行く

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posted by たお at 12:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | 前にも観たアレ■さ行■ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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