2015年 日本映画 89分 ホラー 採点★★
プロレスラーの引退宣言同様、映画の“ファイナル”ってのも全く当てにならない言葉ですよねぇ。シレーっと続きが作られたりしますし。まぁ、「次回を乞うご期待!」と終わりながらも、あれこれあって作られなかった作品も少なくないですけど。『レモ/第1の挑戦』とか。そんな言ってみただけの“ファイナル”であっても、とりあえず最低限それっぽくアレコレ解決してみせるもんですよね。普通は。
【ストーリー】
小学校教師をしていた妹の失踪を不審に思った麻衣は、妹が不登校児の佐伯俊雄の家を訪れていたことを知る。手掛かりを得るため佐伯家を訪ねる麻衣だったが家はすでに解体され、そこに居た男性から「これで呪いが断ち切られた」と告げられる。しかし、呪いは終わっておらず…。
『呪怨 -終わりの始まり-』の続編。前作同様、落合正幸がメガホンを握り、清水崇と高橋洋はノータッチ。
前作とほぼ同じ不満しか浮かばないので、正直書くことのない本作。と言うか、更に悪い。同じことを繰り返してるだけで何がどう“ファイナル”なのかもサッパリですし、前作の締めくくりであった“新ママ佐々木希”ってのもないがしろ。俊雄君をメインに据えるのは目先を変えるって意味ではいいのだが、スープの中でクラゲのように俊雄君が漂ってたり、エレベーター内にミッチミチに俊雄君が詰まってたりと、本気で怖がらせようとしてるとは思えぬ珍シーンばかりの連続で根本的に怖くない。俊雄君がこうだから伽椰子に期待をすれば、やっぱり前作同様ただのおばちゃん。ちょっと怖いおばちゃん。フレディやジェイソンがさっぱり怖くない作品にシリーズの冠を被らせる意味がないように、伽椰子がちっとも怖くない本作に呪怨を名乗らせる意味がない。
相変わらず音響がただただ喧しく、女子高生がさっぱり女子高生に見えないだけだった本作。ビデオ版『呪怨』が好きだっただけに劇場版『呪怨』のパワーダウンにがっかりしたものですけど、本作後に観てみると、静寂と間の使い方の巧みさ、呪いのビデオや新耳袋などからのネタの持ち込み方の上手さなど改めて感心させられる描写が多いこと。特に伊東美咲の襲われるシーン。テレビキャスターの顔が奇怪に歪み、恐怖のあまりベッドにもぐると手には落としたはずのキーホルダー。恐る恐る布団の中をのぞくと、そこに伽椰子。そのリズムの素晴らしいこと。清水崇の恐怖演出ってのはスゲェんだなぁと再確認。他の題材であればちょっと分かりませんけど、正直なところ落合正幸に呪怨は向いてないんだなぁってのだけは伝わった一本で。
呪怨だと思ったら呪怨的な別物だった時のヘタリ感
↓↓お帰りの際にでもぽちりと↓↓
>伽椰子役の人もだんだん髪の毛にボリュームでてきてる
ってところが気になります!
パーマか。
パーマかけてんのか。
伽椰子がただの変でちょい怖いおばさんにしか見えないんですよねぇ。もうほんと、怖くする工夫が全くない一本。