2015年09月04日

ビッグムービー (Bowfinger)

監督 フランク・オズ 主演 スティーヴ・マーティン
1999年 アメリカ映画 97分 コメディ 採点★★★★

物心ついた頃には既に重度の映画好きだった私ですが、これまで一度たりとも「映画を作りたい!出たい!」と思ったことはなし。学生の時に一度だけ映研の知り合いが作った自主製作映画用に音楽を作ったことがありますけど、それは映画作りに携わるってのよりも映像に合わせた音楽を作る試みって意味合いが私にあったので、映画作りに参加したって感覚でもなし。そもそも、物語を作ったり映像で語ったりする才能ってのを、全く持ち合わせてないと思ってるんですよねぇ。もう、映画は観るものと決めちゃってる。でもまぁ、そんな才能のあるなしで尻込みなんかせず、“好きだから作る!”って姿勢も大切なんだろうなぁ。

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【ストーリー】
弱小映画会社の映画監督ボーフィンガーは、会社の経理担当の手掛けたSF映画の脚本が大ヒット映画になることを確信。大スターのキット・ラムジーに主演を依頼するも全く相手にされないボーフィンガーだったが、「アクションスターが走ってるシーンがあればいい!」とばかりにキットを隠し撮りすることで製作を敢行。キットと瓜二つのど素人ジフや、田舎から出てきたばかりの女優デイジーらと撮影を続けるボーフィンガーだったが…。

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ビッグ・ボーイズ しあわせの鳥を探して』のスティーヴ・マーティンが自ら脚本を手掛けた、ハリウッドの外側に住む“ハリウッド・アウトサイダー”の悲喜こもごもを描いたコメディ。メガホンを握ったのはマペット文化の生みの親の一人であり、スティーヴ・マーティンとの仕事も多い『ペテン師とサギ師/だまされてリビエラ』のフランク・オズ。
脚本の出だしと結末しか読まないハリウッドの所謂“プレイヤー”や、エゴの肥大したスター、そのスターに寄生するサイエントロジーなどの怪しげな団体といったハリウッドの姿を、そのど真ん中で狂ったふりをしながら冷静に見つめてきたスティーヴ・マーティンならではの冷たい毒気を含んだ視線で描きつつも、ビジネスだけではない映画作りの夢や希望ってのをたっぷりと映し出した映画愛に溢れた本作。主人公の嘘を発端とした嘘にまみれた物語なのだが、それを“映画そのものが人を幸せにする嘘”ってのに繋げている構成も上手い。これで登場人物が“才能はあるが機会のない人間”で、作り上げた作品が稀にみる傑作だったりするとアンチ・ハリウッドってのが前に出過ぎた嫌味な作品になるんでしょうが、才能がなくてもやる気だけはある人々が作り上げたビックリするほどダメな映画って地点に着地するので、夢を叶える物語としてホッコリとさせてくれるのも嬉しい。
笑いも豊富で顔ぶれも豪華ながらも日本未公開で、最近ではビデオ屋でも見かけなくなってきた作品ではあるんですけど、映画を取り扱った映画の中でもなかなか忘れ難い名作の一本なんじゃないのかなぁと。

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本作で最も強烈な印象を放ってるのは、やっぱり正反対のキャラクターを一人二役で演じ分けた『ペントハウス』のエディ・マーフィかと。当時のパブリックイメージを自虐的に演じたかのようなキットのパートもさることながら、往年の名キャラクター“バックウィート”を彷彿させる素直でいい子だが思いっきりオツムの足りていないジフのパートが強烈。出てるシーンの全てが抱腹絶倒。“白人の隣で面白いことをやってる黒人”って所まで下がってること自体にはちょっと考えさせられる部分もありましたが、かつての勢いが全くなくなり、どちらかと言えばネガティブなイメージしかなかった当時のエディが、これを機に完全復活するんじゃないのかと思わせただけの面白さに溢れている。まぁ、そう思わせられたまま今日に至っちゃってるんですけど。
その他、人形のような愛くるしさとは裏腹に劇中一番のしたたか者を演じた『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』のヘザー・グレアムや、『アジャストメント』のテレンス・スタンプ、落ち目のどん底にいたアベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』のロバート・ダウニー・Jrらといった豪華な顔触れも楽しめる一本で。

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みんなで作ってるからこそ楽しい

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posted by たお at 13:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 前にも観たアレ■は行■ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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