2013年 アメリカ映画 85分 コメディ 採点★★★
もう何年も症状が出ていないので自分でも忘れちゃうことしばしばなんですが、何気に潰瘍性大腸炎っつう面倒くさい病気を抱えている私。ストレスが原因らしいんですけど、「毎日とりあえず何かが楽しい!」って生きてきたので医者にそう言われた時は「ストレスぅ?俺がぁ?」って感じだったんですが、案外ストレスをストレスと感じず過ごしてきちゃったんで、知らず知らずのうちに溜め込んじゃってたんでしょうねぇ。たまには「辛いなぁ」とか言った方が良いのかも。
【ストーリー】
ストレスを抱え込むタイプの真面目男ダンカンは、常々お腹を壊しがち。そんなある夜、遂にストレスが限界を超えてしまい、強烈な腹痛に襲われトイレで気絶。目を覚ますと、ストレスの原因のひとつだった会社の同僚が何者かに襲われ惨殺されたことを知る。そんな惨殺事件が続く中、ダンカンはストレスを減らすためにセラピストによる催眠療法を受ける。すると、ダンカンの肛門から怪物が飛び出してきて…。
新鋭ジェイコブ・ヴォーン脚本/監督による、『ドリームキャッチャー』みたいにお尻から怪物が出てくるだけでも嫌なのに、出たらちゃんと戻ってきやがる、産みの苦しみとお尻に何かしらをねじ込まれる屈辱をお見舞いされる男を描いたホラーコメディ。『ぼくたちの奉仕活動』のケン・マリーノ、『運命のボタン』のジリアン・ジェイコブス、『キック・オーバー』のピーター・ストーメアらが出演し、『ハッピーニート おちこぼれ兄弟の小さな奇跡』のデュプラス兄弟が製作総指揮を。
世の旦那一同って、自分の身体の中で成長する子供の存在を感じながら生活するわけでもなく、私なんかにゃ想像もつかない産みの苦しみを経験するわけでも、その苦しみから解放された瞬間に我が子に対面するわけでもなく、気持ち良いことをした後は日に日に大きくなる女房のお腹をボーっと眺めつつ、ある日病院に行ったら女房の隣でグースカピーと寝てる赤ん坊を見て初めて「あ、オレ子供いる」ってなるんですよねぇ。そりゃぁ、子供に対する思い入れやら何やらが母親に敵わないわけだ。
そんな、親になること自体は簡単だが、母親と同等の親になるためには相当な努力が必要となる男親の根っこの部分をベースに、肛門周辺に集中した笑いで彩った本作。お上品からは程遠いバカな作品に思えるが、捉えるべき的を大きく外したりはしないので、どっちかといえばバカの衣を着たちゃんとした映画って印象。80年代ホラーテイスト溢れる造詣が魅力のマイロの存在が、主人公の抑圧された負の感情の象徴であると同時に、子供の言動に自分の似て欲しくない部分を見出しちゃうみたいな子育ての気苦労のようなものも意味してたりする、そんな所にもその印象を強めたのかと。
「男にも子供産ませてみたら?」みたいな思い付きや、心の準備が整わないうちに父親になるちょっとしたパニックからネタが膨らみ切れておらず、展開が進むにつれネタ切れによる息切れが目立ってきちゃうのは残念でしたが、ちっちゃくて「イーッ!イーッ!」鳴きながら走り回るマイロの愛嬌に幾分救われたかと。まぁ、いくら見た目に愛嬌があっても、出て来る所が出てくる所なので、きっとウンコ臭いんでしょうけど。
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