2014年 中国/香港映画 104分 アクション 採点★★
“ロード・オブ・ザ・リング”三部作はもう必然の結果だったんですけど、最近どうにも洋画邦画問わず二部作みたいなのが増えてきましたねぇ。「前・後編に分ける必要あるの?」と疑問の作品も多いですし。まぁ、前向きに考えれば“原作の面白さを損ねないように”ってな意向もなきにしろあらずなんでしょうけど、映画好きからの意見としては600ページに及ぶ原作を2時間以内のスゲェ面白い映画にするってのが作り手の腕の見せ所だと思ってますし、そもそも「1.5本分の予算で2本分の収益ってウハウハじゃね?」な感じの浅はかさとか、「オチを知りたければ、もう1800円払いな!」みたいな姿勢はやっぱり嫌いだなぁ。

【ストーリー】
400年に及ぶ冷凍状態から目を覚ました明の錦衣衛ホー。彼は朝廷に持ち帰るよう命じられた天竺の秘宝を探そうとするも、何もかにもが違う現代の世の中に大いに戸惑ってしまう。一方、ホー同様目覚めた二人の錦衣衛と、警察署の副署長であるチョンらは執拗にホーを追い続け…。

予告編やパッケージデザインを見ると「お?ドニーさん主演の本格武侠ファンタジーか?」と期待してしまうが、そんな期待は1ミリも叶えてくれないアクションコメディ。登場するや否や凄まじい勢いで立ち小便するドニーさんの姿を見て、瞬時に気持ちを切り替えられるかどうかが本作を楽しめるカギかと。ここで“ウンコ”とか“おっぱい”とかばっか書いてる私はもう全然セーフでしたけど、楽しめたかどうかは微妙。
“昔の人が現代に来てアワアワする”っていう思い返してみればそこそこ数のある定番ネタを、大らかなCGとざっくばらんな合成で彩り、要所要所でオナラとウンコで笑わせようとしてくる、小学生男子の心鷲掴みな本作。もともと3Dなので色んな物が手前に飛んできますが、しっかりウンコも飛んできますし。それもドニーさんの。
もちろん見所はウンコのみではない。今回のドニーさんは『かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート』の時の様なロン毛なんですが、どうもロン毛の時のドニーさんはナルシスを爆発させるようで、格闘スタイルがいちいちハンサム。突きを決めては前髪なびかせカメラ目線、蹴りを決めては前髪なびかせカメラ目線。もう、いちいちハンサム。さっきはニヤニヤしながらウンコしてたのに。

とまぁ、場面場面では楽しめたんですけど、如何せん全体を通すとどうにもかったるい。本作は二部作の前編なんですが、どうも最初から想定して作られてる様子はなく、場面はコロコロ展開するのに物語はサッパリ進まない水増し感ハンパなし。水増しし過ぎてストーリー自体も薄まったのか、観ている最中にもかかわらず登場人物の目的を忘れてしまうこと多々。一本で完結していれば間違いなくあらゆる意味で記憶に残る作品になっていただけに、なんとも残念。
まぁ不満も多く言いましたが、一応本編終了後に次回作への繋ぎが入るんですけど、なんか間を思いっきり端折ったのか繋がってる感じの全くしないそれに妙にそそられてしまったので、次回作ももちろん観ますよ。こういうドニーさんも好きですし。

ロン毛への憧れ隠し切れず
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そういえば、『かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート』の時も前髪が長かったですね。
本編終了後の後編の映像では、髪が短くなってましたね。
シネマート六本木がなくなってしまいましたが、後編はどこかで公開してくれるんでしょうか?
かちこみ!の時は顔にかかる長髪がいちいちアップになる度ブワァっとなびかせる様が、もうナルシス爆発で堪らなかったんですけど、今回はやや抑え目でしたねぇ。
>シネマート六本木
如何せん田舎もんなんで見たことも聞いたこともない場所ですが、「絶対どこかで上映する!」と確信が持てない作品でも。。。