2012年 アメリカ/イギリス/インド/南アフリカ映画 95分 アクション 採点★★★
相変わらずリメイクやらリブートやらが盛んでございますねぇ。まぁ、最近は前回の反省を活かしてオリジナルよりちょい面白くなってたりするので、「オリジナルが一番!」と言い張るつもりはなし。ただ、良い意味でも悪い意味でも最初の演者のイメージが強過ぎちゃったりもするんで、いくら新しい方のが面白くても微妙な居心地の悪さってのも感じるんですよねぇ。「あ、そうだ。クリストファー・リーヴじゃねぇんだ。」みたいな。

【ストーリー】
核戦争により荒廃したアメリカ最大の都市“メガシティ1”。8億もの人間で溢れかえったその街では犯罪が多発していたが、秩序は警察と司法の権限を持ち、その場で刑も執行する“ジャッジ”らによって辛うじて守られていた。そのジャッジの中でもずば抜けた能力を持つドレッドは、新人女性ジャッジのアンダーソンと共に高層マンションで起きた殺人事件の捜査に向かうのだが、そこは冷酷な女ギャング“ママ”によって支配されており…。

イギリスの人気コミックを、『バンテージ・ポイント』のピート・トラヴィスが映像化したバイオレンスアクション。脚本には『28日後...』のアレックス・ガーランドが。
サイズが合ってるようには思えない小さめのヘルメットに、スタローンの顔がみっちみちに詰まってた『ジャッジ・ドレッド』しか知らないのでどの程度原作に忠実なのかは見当つきませんが、そんなドレッド素人の私にも存分に楽しめた本作。
確かに“警察が司法を通さず刑を執行する”という現実にあったら最も恐ろしい問題点には触れられてはいないし、『ロボコップ』的世界で『ザ・レイド』のようなヤクザマンションに閉じ込められるという、なんか見覚えだけで出来ている印象も拭えないんですけど、予想以上に激しい暴力描写と美しくさえあるスローモーションが織り成すスタイリッシュな映像や、限定空間での一直線な物語が生み出すスピード感がそれらを相殺。ミュータント化によるマインドリーディング能力ってのも、やや一辺倒な物語に程よいスパイスを。

ドレッドに扮したのは『リディック:ギャラクシー・バトル』のカール・アーバン。濃い顔立ちなのに他の役者に食われてしまう微妙な存在感の持ち主だけに、ヘルメットを被りっ放しのドレッド役に若干の不安がありましたが、原作のモデルともなったダーティ・ハリーのイーストウッドばりにひしゃげた口元とドスの利いた声色で熱演。ただまぁ、ドレッドが“融通の利かないタフな人”って以外は分からない作品だったせいもあるんですけど、ジャッジ同士の争いになるともう誰が誰だか分からなくなってしまう、いつものアーバンらしい微妙な存在感であったとも。
そんな途中で役者が替わっててもすぐには気づかなそうなドレッドではありましたが、凛々しく美しい顔を汚しまくってギャング役を熱演した『300 <スリーハンドレッド>』のレナ・ヘディや、新米ジャッジに扮した『ユナイテッド93』のオリヴィア・サールビー、ドレッドの乗るバイク“ロウマスター”のカッコ良さはなかなか。特に、『ロボコップ』におけるナンシー・アレン的ポジションであったオリヴィア・サールビーの、古い例えでアレですけどシンシア・ギブを髣髴させる可愛らしさが印象的。まぁ、「カワイイ!好み!」と思って画像検索してみたら、なんか魚類な感じの画像ばかりでガッカリしちゃったんですけどね。

ジャッジの選択画面
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それは知りませんでした!
あの渋い表情は、彼を目指していたのですね。
>ジャッジの選択画面
( ̄m ̄〃)ぷぷっ!
私も調べてみて知っただけなんですけど、本人曰くはそれを目指したらしいですねぇ。