1990年 アメリカ映画 90分 アクション 採点★★★
なんか前も書いたような気もしますが、自分的には“ついこの間”と思っていても、別なものを対象にしてみると“ついこの間”どころの話じゃないものって多いですねぇ。この映画も、ついこの間セガールの『ハード・トゥ・キル』と一緒に劇場で観たと思ってたら、その頃産まれた子供はもう高校生。あれまぁ。
【ストーリー】
無理矢理精神分裂症の後遺症にが残る相棒を押し付けられた殺人課の刑事マックはとある殺人事件を担当するが、その事件の背後にはナチの残党が絡む国際的陰謀が秘められており…。
作品の出来はともかく、映画愛にだけは溢れた作品を作り続ける『死体と遊ぶな子供たち』のボブ・クラークによるアクションコメディ。
アクションコメディとはいえ、“ナチの残党”“ヒトラー出演のポルノ映画”“モサド”とあまりコメディでは見かけない題材の数々と、序盤から生首が飛ぶ遠慮のない描写が異色。よくある“バディムービー”の体裁を持ちながら、相方がキ○ガイですし。そんな題材の数々を“コメディ”として料理しちゃっているので、もう味わいは“独特”としか言いようがなく、まるでソバつゆでラーメンを食べるかのようなえも知れぬ違和感が魅力。脚本を担当した偉大なる父親を持つリチャード・クリスチャン・マシスンの味なのか、ボブ・クラークの味なのかは定かではありませんが。
もうこの時点で既に還暦なのだが、『フレンチ・コネクション』の頃からどこが変わったのかが不明なジーン・ハックマン。『許されざる者』以降、キャラに若干のマンネリを感じてしまう彼だが、この頃はタフさとコミカルさのバランスが非常に優れていた時期だっただけに、この奇妙な味わいの作品の中にも一本の“ジーン・ハックマン映画”の筋を通すことに。
一方、奇妙な味わいをより一層深めてくれているのが、ダン・エイクロイド。一昔前のコメディアンとなりつつあったことに対する反発か、この後非コメディ映画への出演も増え、コメディへの一時的な区切りの一発か、コメディアンとしての底力を一気に見せる力強い存在感を見せている。得意芸でもある数々のモノマネは悶絶ものだが、一瞬だけ見せるスティーヴ・マーティンのモノマネが一番嬉しかったりも。弟ピーターとの共作であるエンディング曲も、非常に大雑把でいい味わい。
なにかと危なっかしい映画
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