2002年 アメリカ映画 92分 ホラー 採点★★
少なく見積もっても、呼吸をするのをやめてから20年近くは経っているのだが、未だ生存説も根強いエルヴィス・プレスリー。「俺はエルヴィスを見た!」「死んだ方は替え玉だ!」「実は俺がエルヴィス!」と、相変らずタブロイド誌を賑わせているようで。日本だとまだピンピンしているというのに死亡説がまことしやかに囁かれたりしますが、この辺が国民性の違いなんですかねぇ。
【ストーリー】
実はモノマネ芸人と入れ替わってひっそりと生きていたエルヴィス。今では老人ホームで誰も自分の事をエルヴィスだと信じてくれないことをぼやきながら、唯一の友人である自称“黒人にされてしまった”ジョン・F・ケネディとまったりと日々を送っていた。しかしその老人ホームで老人の怪死事件が多発。犯人はミイラ男だった!

考えてみれば『ファンタズム』シリーズと大好きな『ミラクルマスター/七つの大冒険』しか観た事がないドン・コスカレリ作品だが、それはそれでもうほとんど観たことにもなってしまうんですねぇ。
“プレスリーがミイラ男と戦う”。それ以上でもそれ以下でもない、タイトルまんまのヨタ話ではあるが、非常に面白いヨタ話でもある。タブロイド誌レベルの物語を、照れ隠しのように笑いに逃げるわけでも、サジを投げてしまうわけでもなく、「こんなお話、面白いよね?」とあくまでお話の面白さを表現することに注力したコスカレリの手腕が光る。まぁ“光る”と言っても、やたらと主人公が独り言を喋り、展開そのものがモタモタとした老人スピードであるコスカレリ風味を、「相変らずだなぁ、ドンは」と楽しめることが前提ではありますが。『ファンタズム』の殺人銀球のように虫が飛んできますし。

ロック界のキングと政界のキングと古代エジプトのキングが戦うという、まるでマジンガーZ対ゲッターロボ対デビルマンのような夢の組み合わせである本作でロック界のキングに扮するブルース・キャンベル。今ではサム・ライミ作品における隠れキャラとして探す楽しみを提供してくれてはいるが、『死霊のはらわた』のアッシュのファンとしてはピンで活躍する作品を心待ちにしていただけあって、本作での活躍は嬉しい限りで。“フレディVSジェイソンVSアッシュ”の話もいつの間にか立ち消えになってるようでしたし。さらに立派に発達したアゴと老けメイクでエルヴィスというよりは『死霊のはらわた2』での邪悪な方のアッシュに見えることこの上なかったのだが、お馴染みのオーバーアクションも健在で、何気にシリーズ化される本作での更なる活躍に期待で。

次の対戦相手は女吸血鬼だとか
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ブルース・キャンベルが歌って踊ってくれると思ってたんですがねぇ。
次回作はvsバンパイアなんでしょうかねぇ。
プレスリーのそういった面は全く出てこない映画でしたねぇ。まぁ、そういった面ばかり出てくるトンデモない映画としては『スコーピオン』があるんで、これ一本で腹いっぱいにはなるんですがw
次回作は女吸血鬼だという話ですねぇ。