2013年 アメリカ映画 113分 コメディ 採点★★★
“夢の対決”とか“夢の競演”ってまず叶わないからこその夢だったんですけど、ここ数年その夢ってのが片っ端に叶っていく風潮になってきましたねぇ。それどころか、“夢の競演”を前提に単品を作ってたりも。まぁ、それが話題になって映画ファンってのが増えてくれたり、忘れかけられていた旧作に光が当たったりするのは喜ばしいことなんですけど、どうにも夢が安くなったものだなぁって印象も。
【ストーリー】
ひょんなことから世間の注目を浴び30年越しの遺恨試合が開催されることとなった80年代の伝説のボクサー、レーザーとザ・キッド。周囲の猛反対を押し切り老体に鞭打ちってトレーニングに打ち込む二人だったのだが…。
シルヴェスター・スタローンとロバート・デ・ニーロという、共に伝説的なボクシング映画を持つ二人の競演で贈るスポーツコメディ。メガホンを握るのは、『ロンゲスト・ヤード』等アダム・サンドラー映画でもお馴染みのピーター・シーガル。
“ロッキーvsレイジング・ブル”。それ以上でも以下でもない、そんな居酒屋で盛り上がる与太話のような作品なのだが、これが意外にも悪くない。頭はトロいが気の良い下町っ子のロッキーと、基本的には人生破綻者のレイジング・ブル。その異なるキャラクター性をバランス良く劇中で描き分け、そこに30年越しの恋愛やら家族の再集結やらもう一花咲かせたい老人といった鉄板ネタを放り込んで、それらをこれまた見事なブレンド具合で仕上げた娯楽映画のお手本のような一本。試合模様の思わぬ迫力もそうなのだが、ネタ映画だと思って舐めてかかるとふいに胸を鷲掴みにされてしまう、なかなかニクイ仕上がりの作品に。
『ランボー』のスタローンと『グッドフェローズ』のデ・ニーロの役者対決ってのにも興味が引かれた本作ですが、どんな役柄も無難にこなす“そつなく感”が前に出たデ・ニーロに対し、この手の役柄を演じさせたら右に出るものは居ないスタローンの存在感が一歩前へ出た感じに。身体そのもので表現するスタローンらしい、『ロッキー・ザ・ファイナル』より加齢が進んだロッキーっぽい、絞っているけどやっぱりダブついてる身体作りも見事。
そんな二人以外にも、『アルゴ』『ザ・マペッツ』のアラン・アーキン、『憧れのウェディング・ベル』のケヴィン・ハート、“ウォーキング・デッド”シリーズのジョン・バーンサルらに加え、マイク・タイソンにイヴェンダー・ホリフィールドという因縁コンビも顔を出す、いろんな意味での実力者が揃っているのも魅力の本作。
そんな中でも俄然目を引いたのが『ザ・センチネル/陰謀の星条旗』のキム・ベイシンガーの存在感。劇中では基本スタローンといちゃついてるだけの役柄であったが、いちゃついてしまうのも納得のゴージャス感&セクシーさ。およそ還暦とは思えぬというか、ぜんぜん守備範囲。いや、お願いします。
旦那が死んで間もないとは思えぬアグレッシブさにも納得
↓↓お帰りの際にでもぽちりと↓↓
すっかり忘れた感あるんですけど 笑
なんだかんだでもスタローンは年齢のわりに鍛えてるだけありますね〜
真似しようにも出来ない、唯一無二の存在になってきましたねぇ、スタも。