2013年 カナダ/スペイン映画 100分 ホラー 採点★★★★
うちの4歳になる末息子が傍若無人。朝から「起きない!」と暴れ、起きたら起きたで「着替えない!」とゴネ、夜は「風呂入らない!」と騒いだかと思ったら、先に入ったお母さんに対し「何で先に入る!」と激怒。朝食にパンが出れば「ご飯!」、ご飯が出れば「パン!」。一事が万事この調子。とにかくお母さんに対する当たりが強い。「“甘え”ってのが極端な形で出てるんだなぁ。お母さんって大変だなぁ。」とゲームしながら思う私でしたとさ。
【ストーリー】
母親を殺した父親によって奥深い森の山小屋に置き去りとされた幼い姉妹。5年後、奇跡的に生き延びていた姉妹は叔父ルーカスにより救い出され、彼と恋人のアナベルと共に生活を送ることとなるのだが…。
映画化がアナウンスされた『ワンダと巨像』の監督にも予定されている新鋭監督アンディ・ムスキエティが、自身の同名短編作を『パンズ・ラビリンス』のギレルモ・デル・トロ製作総指揮のもと長編化したダークファンタジー・ホラー。『テイク・シェルター』のジェシカ・チャステイン、“ゲーム・オブ・スローンズ”『オブリビオン』のニコライ・コスター=ワルドーらが出演。
言わば押し付けられる形となった主人公アナベルと、失った子供を捜し続ける“ママ”。幼い姉妹とは血の繋がっていない二人の“母親”の姿を描いた本作。パキパキポキポキと迫り来る“ママ”の枯れ木を思わせる造型や、何か見えてはいけないものが見えてしまったかの映像演出の巧みさも然ることながら、童話的というか産女や“うしおととら”のさとりの一話を思い起こさせる非常に物悲しいストーリーに心を掴まれた一本。姉妹と主人公との距離感の縮め方や母性への目覚め方など、あざと過ぎずサラリと描いているのも良い。幼子に母親を選ばせるクライマックスに賛否が分かれそうな気もするが、登場人物それぞれの幸せと不幸を深く描いたその顛末は、子供の頃読み聞かされていれば間違いなくトラウマになりそうな童話の如く後々まで考え込まされる余韻を生み出しており、非常に好みな作品に仕上がっていたなぁと。
“めでたしめでたし”の形は人それぞれ別々
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ママはもう少し人間ぽくしてほしかったですねえ。
あれじゃ幽霊とかってよりも、完全にクリーチャーですもん。
ラストは賛否分かれるでしょうね。
わたしはこれもありかなと思いましたが。
もともと人間だったママが森の持つ力っていうか森の精と融合したのかなぁっと、非常にアバウトに考えながら観てたんでその辺はあんまり気にならなかったですねぇ。その方が童話っぽいですし^^;