2004年 メキシコ映画 98分 サスペンス 採点★★★★
つまらない映画もそうなんですが、あまりに面白すぎる映画っても、どう書いていいのやら分からなくなってしまいますねぇ。
【ストーリー】
ひょんなことから街の支配者カボスを気絶させてしまったジャックは、友人のムドと一緒にいつの間にか下着姿になっているカボスを車のトランクへ。一方、カボスに恨みを持っていた掃除人のチーノは気絶しているカボスを発見し、カボスのスーツやら時計やらを奪いカボスになりきり地下の駐車場へ。そこへ、父チーノの恨みを晴らすべくチーノの息子ボッチャがカボスを誘拐する為に現れ、カボスの格好をしたチーノを誘拐してしまい…。
もがけばもがくほど事態がドロ沼化していく男達の姿を描いた犯罪コメディ。
まるで地雷原を裸足で猛ダッシュするかのように次々と予想外の展開をし、終盤になってようやく見えてきた着地点に軟着陸するわけでもなく猛スピードで突っ込み、さらにワンバウンドしてもっと遠くに行ってしまうストーリー展開に、まず脱帽。合間合間に挟まれる分かり易過ぎる回想シーンや、メキシコ名産のサント映画を使った遊び、音楽なども生理的快感すら感じるほどテンポや間が見事で、ヌケた犯罪コメディーかと思わせておきながら、カーアクションや暴力シーンは随所随所でビシリとキメるメリハリの良さも観ていて気持ちがいい。若い監督と俳優が集まって「スッゲー面白いメキシコ映画を作ったる!!」という意気込みがギューギューに詰まった一本。面白さがあんまりにも詰まっているので、鑑賞後はゲッソリと疲れましたが。陳腐な言い方ではあるが、タランティーノに衝撃を受けた若い世代が、その衝撃をしっかりと自分の中に消化し、呪縛から解き放たれて自らのスタイルで映画を作り始めたのを実感した一本でも。
脚本も担当したトニー・ダルトンとクリストフが演じるジャックとムドがとりあえず本作の主人公ではあるのだが、脇を固める顔ぶれが彼ら以上にイイ顔揃いなのも本作の特徴。中でも“人食い”の異名を持つ用心棒トニーは素晴らし過ぎで、人よりも随分と地面に近い大きさとギザギザの歯、マッチョで無表情という見た目のインパクトだけでも一瞬たりとも目が離せない存在感。しかも、逃げる際に発する声はやっぱり「イー!」という芸の細かさも見事。
イイ顔をした連中を観ているだけでも幸せなのに、登場する女性陣も揃いも揃って美人ばかり。「メキシコはいい所だよー」と宣伝されているようでウッカリ行きたくなるが、「でも、たまに誘拐されたり顔を鉄板で焼かれたりもするよー」と念も押されるので、さてどうしよう。
一事が万事紙一重
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展開が巧かったですねぇ。
脇役の個性豊かなキャラ達についつい目がいってしまいました。
もう、思い出し笑いしちゃますよ、本当。
ああ、メキシコ最高。アホ面で楽しかったと言える今作でしたね。
私の去年のベスト1でした♪
脚本も見た目も、序盤から目を奪われっぱなしの作品でしたねぇ^^
映画的面白さと快感に満ち溢れた作品でしたねぇ。確かにずば抜けた面白さでした!今のところ私も本年度ベストに推せますね^^