2004年 アメリカ映画 99分 コメディ 採点★★★
“自分が大好き”という救いようのないほどにめでたい性格のせいか、ただ単にヘソ曲がりなだけなのか、“他人を羨む”ってことがあんまりない私。とは言っても“他人に羨ましがられる”ってことには非常に貪欲で、もちろんお金さえ掛ければ誰にでも得られるような物でではなく、まぁお金がないってことが本音ではありますが、それ以外で何とか羨ましがられようと躍起になることも。そうなると大体“女の子”についてになるんですが、この話を掘り下げると外道呼ばわりされかねしないので、この辺で。

【ストーリー】
紙やすり工場で働くニックとティムは、家も隣同士の大の親友同士。ところが、普段から夢見がちのニックがペットのフンを消すスプレーを発明し、一躍大金持ちに。親友思いのニックはティムと離れたくないので、ティムの家の隣に大豪邸を建てるが、ティムの嫉妬の思いは日に日に大きくなり…。

ベン・スティラーとジャック・ブラックという、東西の横綱が顔を合わせたかのような顔ぶれが魅力の一本。
“つまらない人間”っていうのは、別に話が面白くないとかではなく、日々直面するような小さな選択肢において、常に無難な方を選んでしまうような人間のことを言うんじゃないのかなと考える私。10回中10回球筋も流れも読まずにフルスイングするってのは随分とアレな人だと思うのだが、9回はバットを短く持ってコツコツ当てにいってても、1回くらいはフルスイングするってのが、その人の魅力に繋がるんじゃないのかと。で、本作なのだが、こういった人間模様を上手く描きながら非常にスムーズに物語が進む反面、用意されている展開上の山場も笑いの沸点も然程高くないのが難点。“さぁ、みんなで金持ちになろう!”って話なのか、“人間ってちっちゃい生き物だねぇ”って話なのか、“お金よりも大事なものって多分あるよ”って話なのか曖昧で、スムーズな流れのソツのない作りで、ウヤムヤにされてしまったかのような感も。

そんな、あまりにスムーズな為に鑑賞後スムーズに忘れてしまいそうな本作を記憶に押し留めるだけの作品に仕上げているのが、好きモノには堪らない豪華な顔ぶれの役者陣。中でも嫌味でも小汚くもない、どちらかと言えば非常にピュアな役柄を演じているジャック・ブラックの存在は大きい。何もしてはくれないのだが、彼の登場シーンにだけは何かが起きそうな雰囲気がある。特に、ベン・スティラーが神経質な小市民を演じる時の話芸の真骨頂が堪能できる嫉妬の念を告白するシーンは圧巻で、これといって面白いことは何一つ言っていないのにも関わらず、顔を高潮させ喋り捲るベン・スティラーと仏の笑みでそれを受け止めるジャック・ブラックの間に流れる程よい緊張感は、観ていて快感ですら。
仕事選びの基準を“現場の楽しそうさ度”で決めているような気のするクリストファー・ウォーケンだが、今回も楽しそう。『もしも昨日が選べたら』や『ウエディング・クラッシャーズ』でもそうだったのだが、楽しそうな時のウォーケンの存在感には、そうそう敵う役者がいない。しかしながら、せっかくクリストファー・ウォーケンや『ナイロビの蜂』のレイチェル・ワイズといった顔ぶれが脇にいるのに、結局彼らがどんな性格のキャラクターだったのか良く分からないってのは、非常に残念ではありますが。

奥さんがレイチェル・ワイズって時点で、既に勝ち組
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albrechtです。
この映画、結局、目立ってたのはクリストファー・ウォーケンだけだったような・・・。ベンもジャックもなーんか目立たなくて・・・。よくわからない映画でした(笑)。
二人も相変わらずっちゃぁ相変わらずで悪くはないんですけど… 劇中設定の「The Best Friend」ってのがもうちょっと描いてあれば… とか色々と足りない、残念な映画でしたなぁ… いやしかし、
>奥さんがレイチェル・ワイズって時点で、既に勝ち組
いつも巧い!(笑)
結局役者におんぶに抱っこで、語ろうとしている物語がないんですよねぇ^^;
“友達が金持ちになりました”→“くやしいです”→“でもボクも友達と一緒に金持ちになりました”→“オシマイ”って、なにか大事なものがイロイロ抜け落ちてる気も。。。
一言で言っちゃえば、“役者しか印象に残らない”一本で。これにもう少し毒でもあれば面白かったんでしょうが、その辺が名ーんにもないんですよねぇ^^;
ベンの奥さんをキャシー・ベイツあたりにやらせて、子供もみんなキャシー・ベイツそっくりなんだけど、金持ちになった途端奥さん一人だけ整形してレイチェル・ワイズになっちゃうけど、声はキャシー・ベイツくらいやってくれれば、まだ面白いんですけどねぇ。。。
そう言わずに、是非詳しく(笑)
だって、「隣の誰かさん」よりも面白そうなんですもの!
何時どんでん返しが?
どんなオチが??
と、最後の最後まで希望をつないで見たいたんですけどね・・・
いやぁ・・・“羨ましがられたい”あまりにぃ、全く興味もなかったグループ内一の可愛い子にぃ・・・まぁ、こんな感じで^^;
若い頃って、いい女を連れているだけでステータスでしたし^^;
今も変わんないですけどねw
美味しい所取りだ〜。
というよりも、このフィルムに「美味しい所」はあまりなくて、仰る通り、素っ頓狂なまでに素直なストーリー展開でしたが。
クリストファー・ウォーケンって、もう頑張って褒められようとか全く考えていなさそうですねぇ。どうせ拘束されるんだったら、楽しい方がいいやって感じがしますw