ナイト ミュージアム (Night At The Museum)

監督　ショーン・レヴィ　主演　ベン・スティラー
2006年　アメリカ映画　108分　コメディ　採点★★★★

立て続けに入院ネタで申し訳ないのですが、かつて入院していた時の二日目の深夜、絶食による空腹と日頃の不摂生がたたり全く眠れなかった私は、コッソリと病室を抜け出し、病院の入り口に隣接された喫煙所へと。一服し終わり病室へ戻ろうと真っ暗な外来受付ロビーを歩いていると、どこからともなく楽しげな笑い声が。それも結構な人数分の。いやいや、幽霊なんかじゃないですよ。すっごく黒いから暗闇では見えにくい人たちとか、すっごく小さいから気がつかなかったような人たちが居たに違いないですよ。そうですってば。



【ストーリー】
仕事が長続きしたことのないバツイチ男ラリーは、愛想を尽かし気味の息子ニッキーのためにと、自然史博物館の夜警の仕事を始める。しかしその博物館では、夜になると化石から蝋人形まで全ての展示物が生き返り、勝手気ままに動き出すのであった。



『ピンクパンサー』のショーン・レヴィによる、ファンタジックコメディ。
「久々にベン・スティラーの新作を劇場で観れる！」と心躍らせ劇場に向かったものの、そこに見られたのは“ベン・スティラー作品”という色合いよりは、今回は製作に回っているクリス・コロンバスがロビン・ウィリアムスと組んだ一連のファミリー映画群の色合いの方が濃く出た一本。しかしながら、そのどちらかと言えば“苦手な部類”に入るジャンルではあるものの、流石に得意な“非日常的な出来事を通して親子の絆を深める”テーマである分非常に安定した作りをしており、その合間合間を縫うようにベン・スティラーがだれかれ＆物を構わず激しいツッコミを入れてくれるので、笑い過ぎで呼吸困難に陥る『ズーランダー』や『スタスキー＆ハッチ』級のコメディさえ期待しなければ、まず退屈することはない。
「動き出したら面白いだろーなー」というアイディア先行の作品とはいっても、動いたら面白いものが動いている時点で既に面白いので、満足度は高い。しかし、不満を挙げるとすれば、それは字幕。『トゥモロー・ワールド』でちょっとアレな人特有の言葉使いが特徴だったシドのキャラクター性を度外視した字幕に感じた不満同様、様々な時代のキャラクターが入り乱れているはずの本作なのに、字幕上では全員揃いも揃って現代語。“ひと手間”“ひと工夫”を怠らないのがプロの仕事だと思うんですけどねぇ…。



若干押さえ気味ながらも要所要所でビシリとキメるベン・スティラーはもちろんのこと、コメディで見ること自体久しぶりの『インソムニア』のロビン・ウィリアムス、まだ生きていたこと自体に驚いたディック・ヴァン・ダイク、ミッキー・ルーニーら、スクリーン上を埋め尽くすエフェクトに全くひけをとらない豪華な顔ぶれが魅力の本作なのだが、一番オイシイとこを持っていくのが、ノンクレジット扱いのアノ人。そう。もちろん、オーウェン・ウィルソン。“特別出演”とか“カメオ出演”という枠組みで、『ウエディング・クラッシャーズ』のウィル・フェレルのように最後にオイシイ所をかっさらう役かと思いきや、どうやら今回のオーウェンは“特別出演”の“特別”の部分を、“好きにやっていい”と思いきり勘違いしてしまったようで、基本的にずーっと出ずっぱり。ベン・スティラーに次ぐ登場時間の長さですし。それも、劇中の一番のウケ所を全て持っていってしまっているだけではなく、映画のオチまでも自分のものにしてしまう、“特別”っぷり。もちろん、褒めているんですよ。ちっちゃい割に威勢がよく、ヒョイと持ち上げられるとシュンとなるオーウェンが今回も堪らなく可愛いので、★ひとつオマケで。それが、なにか？


コレ一個欲しい

↓↓お帰りの際にでもぽちりと↓↓
人気blogランキングへ

　　　　　　　　

　　　　　　　　

Comments

>“特別出演”の“特別”の部分を、“好きにやっていい”と思いきり勘違い
今後は、ギャラよりも“特別（な自由度）”を要求するフラット・パックのメンバーが増えたりして（笑）
でも、この自由な行動はオーウェンだから許されるのかも？
とっても楽しそうでしたよね、オーウェン。

Posted by 哀生龍 at 2007年04月03日 12:25

こんにちは。
少し思い出話を。

ニコール・キッドマン主演で『奥様は魔女』が公開になると知った時、米倉主役を知った時以上に喜びました。
今か今かと待ちわびている内に予告編が上映されるようになりました。そこで愕然とした訳です。
「このニコ様の相手役って誰？」
正直『ミスキャスト』だと思いました。「寅さん」を思い起こさせる小さな目。ニコ様の隣じゃ冴えないだろうな、と。
そして公開。私はニコ様を観に劇場へ向かいました。
感想は…。

「ウィル・フェレルってスゴイ!!!!!」

一見鈍重そうに見えるあの巨体がスクリーンからはみ出すくらいにはしゃぎまくり、とにかくエネルギーを発散しまくる。彼はスゴイ。
もちろんニコ様は可愛かったんだけど、初体験ウィル・フェレルの印象が私には深く深く刻まれたのでした。

その後、こちらを知り、とある集団の一員であることも知りました。
ベン・スティーラーもお仲間でしたっけ？
という訳で、”フラットパック”（←うろ覚えです）ものや、それに付随する作品群に興味を覚える今日この頃。良いものをお教え頂き感謝感激な私なのでした。

Posted by TAXi at 2007年04月03日 12:42

たおさん、こんにちは♪
ちっちゃいオーウェンは可愛かったですよね。
ほんとオイシイところはちゃっかり持っていきました（笑）

＞ベン・スティラーがだれかれ＆物を構わず激しいツッコミを入れてくれる

今回も彼には存分に笑わせてもらいましたｗ

Posted by ぴぃち at 2007年04月03日 13:02

哀生龍さまこんにちは〜♪
あんまりにも“特別”なので、本当に“特別”だったのかどうかさえ確信が持てない私です＾＾；
まぁ、オーウェン一人だけノリが皆さんと明らかに違いましたけどｗ

Posted by たお at 2007年04月03日 16:06

TAXi様こんにちは！
おぉ！あれでフェレルが一段と嫌われてしまったかと思いきや、しっかりとファンを作ってたんですねぇ＾＾
さすが、フェレル！
何かを誰かに教えたつもりは全くない私ですが、一人でも多くフェレルやオーウェン映画を楽しむ人が増えるのは、やっぱり嬉しいものですねぇ♪

Posted by たお at 2007年04月03日 16:11

ぴぃち様こんにちは！
いやぁ、可愛かったなぁオーウェン。あのオーウェン欲しいですもの、家に一個。等身大だとちょっと邪魔そうですし＾＾；

Posted by たお at 2007年04月03日 16:12

こちらにも〜
やはりオーウェン可愛い〜なんですね(笑)
実はこれ観た時はあまり意識してなかったんですが、その後何作かみましてすっかりお気に入りになってしまいました〜。もう一度ちゃーんとオーウェンさんを観たいぞ！！

Posted by ゆかりん at 2007年04月03日 19:15

いつもながらオーウェン猫可愛がりしてますね〜(^^)　この映画で思いがけず彼の姿を観た時はなぜか、とても嬉しかったですが、たおさんの影響かも（笑）今回の彼は小さくて、実際可愛かったんですけどね♪

Posted by りら at 2007年04月03日 21:58

たおさん、こんばんわ
はじめてコメントさせていただきます。

立て続けにＴＢありがとうございます。と思ったら何と入院中...。
にもかかわらず-t( ^o^)。o 0　ケシカランですなあ。
といっても自分が同じ立場に置かれたらやっぱりニコチン欠乏による手のふるえに耐えられず同じく-t( ^o^)。o 0の末路をたどるでしょう。悪事をあおってどうする（笑）

オーウェン、何でノン・クレジットなんでしょうね。
ギャラもらってないのかな。
あのミニチュア僕もほしいです！
でもオーウェンは身長180cmの大男なので等身大は同じくイラネ...。邪魔！邪魔！（爆）

Posted by moviepad at 2007年04月03日 22:17

たおさん、こんにちは！

＞動いたら面白いものが動いている時点で既に面白い

そーそー！そうなんですよねー
劇中ではあまりフューチャーされてませんでしたけど、翡翠色の彫刻みたいなのとかがトボトボ歩いているだけでなんとなくツボでした。

ミッキールーニーが亡くなったというニュースを聞いた記憶はなくても、彼の登場にはやはり嬉しいと同時に驚きました。だってものすごくお元気なんですもの（笑）
オーウェンもちっちゃくて可愛かったですね♪

Posted by kenko at 2007年04月04日 14:49

TBありがとうございました。
ちっちゃいオーウェン、マジかわいかったですね。ホント、あの子一人ほしいわぁ・・・。

ベン・スティラーってムチャクチャしててこその人かと思っていたけど、結構なしがらみがあってもキチンとおもしろい人なんだな、と、見直しました。
サルとのやりとり、さすがでしたね。

Posted by 微妙 at 2007年04月04日 21:57

ゆかりん様こんにちは〜♪
もちろんですｗ
是非是非遡ってオーウェン三昧してください＾＾

Posted by たお at 2007年04月06日 14:01

りら様こんにちは〜♪
はい。猫っ可愛がりしておりますｗ
だって、本当に可愛かったんですもの＾＾

Posted by たお at 2007年04月06日 14:03

moviepad様こんにちは！
いやいや、入院してたのは昔の話で＾＾；
まぁ、夜な夜な抜け出してタバコを吸いにいってた不届き者でしたが。
等身大のオーウェンはいらないと言いつつも、いたらいたできっと嬉しい私ｗ

Posted by たお at 2007年04月06日 14:05

kenko様こんにちは！
ただでさえ動いているだけで面白いものが動いているってのに、それに果敢に絡むベン・スティラーも面白い！まぁ、いまひとつ物足りないってのもありましたが、その辺はちっちゃいオーウェンがカバーｗ

Posted by たお at 2007年04月06日 14:25

微妙さまこんにちは！
キャラ芸の時はかなりはっちゃけてますが、こういった“ニューヨークのユダヤ人”ってのも上手いですよねぇ、ベン。ただ、そういう時は脇に回ってしまいがちなんですが。今回は、ノンクレジットのオーウェンに全てを譲ってましたねぇ。

Posted by たお at 2007年04月06日 14:31

こんばんは♪
TBありがとうございました。
本当にオーウェン・ウィルソン、とても楽しんで演じていましたね。
ジオラマたちのケンカっぷりがしょうもなくて面白かったです！
この映画を観て、自然史博物館行ってみたくなりました。^^

Posted by nyanco at 2007年04月08日 21:06

ＴＢありがとうございます！
私も『ちっちゃい人』一つ欲しいです（笑）
突っ込みどころ満載の笑える映画ですよね。
サルとのからみやＴ−ＲＥＸが骨を投げてとりに行くっていうところが好きでした♪

Posted by yori at 2007年04月09日 04:06

こんにちは。TBありがとうございます。
小さい人たちじゃなくて、幽霊だよ、きっと。

Posted by もじゃ at 2007年04月09日 22:04

ＴＢ＆コメントさせてもらいますね〜
　面白かったですよね。
私が一番気に入ったのは、あの車の空気を抜くシーンがよく考えたなぁと感心しました。
当人達は凄く死にものぐるいなんですけど、車全体に映像が切り替わると
しーん・・・
の所で思わず笑っちゃいましたｗ

Posted by oguogu at 2007年04月11日 02:56

nyanco様こんにちは！
オーウェン一人、仕事そっちのけで楽しそうなんですよねぇ。そこがまた可愛いｗ

Posted by たお at 2007年04月12日 13:15

yori様こんにちは！
ティラノサウルスがしっぽをぶゎんぶゎん振ってワクワクしている姿は可愛かったですねぇ♪
まぁ、オーウェンには敵いませんがｗ

Posted by たお at 2007年04月12日 13:28

もじゃ様こんにちは！
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・。
必死に否定したのにぃぃぃ。。。
ちょっと半透明だけど、しっかりと健在の方っていう可能性もないですかねぇ？＾＾；

Posted by たお at 2007年04月12日 13:29

oguogu様こんにちは！
あのシーンはさすがに場内でも爆笑でしたね＾＾
あのシーンだけではなく、最後にジャジャーンとヒーローとして登場するオーウェンに拍手喝さいをしてたのは私だけでしたが＾＾；

Posted by たお at 2007年04月12日 13:34

こんにちは、ＴＢありがとうございます。
カメオ出演のオーエン・ウィルソンが話題になっていますが、私はオーエンと敵対するローマ人を演じたスティーブ・クーガンが出ていたのが嬉しかったです。
あの独特の声ですぐに彼だと判りました。
日本でも人気の出て欲しい俳優です。
またお邪魔します。

Posted by ｍａｓａｌａ at 2007年04月13日 12:13

ｍａｓａｌａ様こんばんは！
“もっと人気が出て欲しい”俳優って、皆さんお持ちですよねぇ＾＾
私も色々いますが、やっぱりランス･ヘンリクセンがお茶の間の人気者になってはくれやしないかと日々夢想してみますが、実現したらしたで非常にイヤなんでしょうねぇ。。。＾＾；

Posted by たお at 2007年04月14日 20:05

たお様！！　
ＴＢだけしっぱなしで失礼致しました。
チームワーク抜群な楽しい映画でした。
やっぱり、オーウェンでしたね☆

Posted by Lance at 2007年04月15日 22:29

こんばんわ！
小さくても大きなスクリーンで見られるオーウェン♪
幸せです。
特別に”超”をつけちゃってもいいくらいです！！

Posted by PINOKIO at 2007年04月15日 22:48

Lance様こんばんは〜♪
いえいえ、全く気にすることは無いですよ＾＾
しかしながら、当然オーウェンです！

Posted by たお at 2007年04月20日 00:42

PINOKIO様こんばんは〜♪
出るのがわかってても、やっぱりスクリーンで観ると嬉しいもんですねぇ＾＾
スクリーンでもＴＶでも、やってることが全く同じってのが、また嬉しいｗ

Posted by たお at 2007年04月20日 00:43

こんばんは〜！たおさんの病院の話の方がなんだかインパクトがあって・・・この作品について書こうとしたことを忘れました！

そして育てられているすずめちゃんのお話、毎回面白くて笑ってしまいます！小さな命を救われて、たおさん、いいことありますよ！

Posted by JoJo at 2007年08月18日 00:42

JoJo様こんばんは！
結局のところ、きっと看護婦さんとかが真っ暗な待合室のベンチシートの下に隠れながら談笑していたに違いないと思い込むことにしております。絶対そうです！
で、スズメ。ソファーで寝てたら顔にフンを落とされたり、飲んでたアイスコーヒーにフンを落とされたりと、小さな贈り物なら毎日貰っておりますが、いいことってこれですか？

Posted by たお at 2007年08月20日 00:30

おこーんばーんはー♪
ちっちゃいオーウェンがとってもプリティでした。私もちっちゃいオーウェンなら一個欲しいかも(笑)

それにしても・・・
そういうの聞こえちゃう人なんですね・・・(^^;
私は、妖怪アンテナがたって見たり聞いたりする前に逃げ出すのでそういう経験なくて。
たおさんが、コメントで否定されればされるほど、きっとそうだったんだな・・・なんて思うのでした(笑)

Posted by chibisaru at 2007年09月07日 19:33

chibisaru様、こーんばーんはー♪
いやぁ、自分はこの手の話を“信じたい”方なんですが、いざ自分の身に起きるとハッキリと分かるように「はい！私が幽霊でございます！」とでも言いながら出たり消えたりしてもらえないと信じないくちだったりも＾＾；そのくせ、他人に話すと「それはヤバイよ！本物だよ！」とドン引きされてしまうような体験（前に何個か書きましたが、途中で飽きてやめてます＾＾；）は結構してたりするんですよねぇ。本人は気のせいとしか思ってないんですがｗ

Posted by たお at 2007年09月09日 01:29