2006年 アメリカ映画 88分 ホラー 採点★★★
「最近の若い者は…」とお嘆きの大人の方々を見かけますが、なんですか?子供たちが自分で勝手に悪く育ったとでも言いたいんでしょうか?「子供たちを取り巻く環境がぁ…」って、環境も子供たちが作ったんですか?実際接客業を長くやっていると、子供たちよりも遥かにモラルもマナーも著しく悪い大人たちの多さに辟易しますが。“子供は大人を映す鏡”ってのを、忘れちゃってるんですかねぇ。
【ストーリー】
世界中の9歳以下の子供たちが、一斉に謎の疫病に罹り昏睡状態に陥る。新生児も全て昏睡状態で生まれてくる現状に、世界中が絶望に包まれていく。10年後。昏睡状態の子供たちが青年に成長したある日、何の前触れもなく子供たちは目覚め、大人たちを襲いだした。

クライヴ・バーカー原作と勘違いすること間違いなしのタイトルが随分とアレな、終末ホラー。子供が生まれなくなり、静かに確実に迫り来る終末へのけだるい絶望感が見事な『トゥモロー・ワールド』であったが、本作も子供がある意味いなくなってしまう絶望こそ似ていなくもないが、“一斉に昏睡”→“凶暴化”の流れはいささか乱暴。しかしながら、全世界規模の危機でありながらも、まぁ予算の問題なのであろうが、主人公の周辺のみというミニマムな舞台に絞った結果、ロメロの『ゾンビ』にも似た遣る瀬無さや絶望感が生まれることに。一見ゾンビ風の子供たちが、殺した相手から知識を吸収し、その知識が瞬く間に子供全体に広がる設定も面白い。大人から吸収したものが、そのまま大人を殺すことになる皮肉も効いている。しかし、残念なことに演出が非常に平板。子供たちが豹変した原因として、宗教的な説、宇宙人説など劇中では匂わせたまま明かすことはないのだが、ロメロのゾンビ一連作のように原因は明かさずとも“こうなってしまった以上は仕方がない”という、力任せというか力強い説得力が、演出力不足のため生まれない。愛と希望を吸収した子供たちが生き残った大人と向かい合うラストの余韻も悪くないだけに、このTV的な枠組みから外れない演出が非常に残念。

“ゾンビ”はいいとして、“ヘル”はどっから?
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この作品面白そうですね!けっこうホラー&ゾンビ好きなので、DVD借りて観てみようと思ってます。
ASTRO様は釣りも好きなんですねぇ^^趣味が合いそうです♪
さてこの映画ですが、いたるところに物足りなさを感じるんですが、その辺を脳内補完できればかなり満足できるのではと。
>“ゾンビ”はいいとして、“ヘル”はどっから?
同じ事考えました(笑)
ヘル?ゾンビ??(爆)
なんか、最近観るものがかぶってるなぁと思ってたら、ホラー狩りしてましたかw
すっごく面白くなりそうな雰囲気だけは楽しめた本作ですが、ヘルは関係ないだろうぅに。
結構この話は好きで、ラストも希望があってよかったと思ったんですけど……でも、なぜヘルゾンビ?(笑)
“地獄”っぽい状況下で“ゾンビ”っぽい子供たちが暴れるからですかねぇ。。。どっちにしろ、“っぽい”を外せないのがこの作品の弱みですけどw