1996年 アメリカ映画 150分 ドキュメンタリー 採点★★★★★
“自由と正義を守る”を掲げるアメリカ。しかしその“自由”には、宗教の自由も、音楽の自由も、服装の自由も含まれてはおらず、そしてその“正義”は、万人に向けられるものでもないようだ。
【事件】
1993年5月6日。アーカンソー州ウェストメンフィスの森の中で、三人の小学二年生の男子クリストファー・バイヤーズ、スティーヴン・ブランチ、マイケル・ムーアの惨殺死体が発見される。彼らは共に手足を靴紐で縛られており、全身に激しい殴打と拷問の痕が残されていた。中でもクリストファー・バイヤーズには、下腹部を中心に無数の刺傷が残され、性器は鋭利な刃物で抉り取られていた。
この凄惨な事件に対し、警察はすぐに二人の高校生、ダミアン・エコルズ(当時18歳)とジェイソン・ボールドウィン(当時17歳)を逮捕する。ジェシー・ミスケリー(当時15歳)の、「彼らと一緒に小学生を捕まえるのを手伝った」という自白が、この逮捕の決め手となった。
HBO製作によるこのドキュメンタリーは、警察が撮影した死体発見の目を覆いたくなるビデオ映像から始まり、低所得者が暮らすトレーラーハウスばかりが並ぶ街並みと、それらトレーラーハウスに暮らす被害者と容疑者の家族の様子を映し出す。愛するわが子を失い、耐え難い悲しみと怒りに震え、犯人に対する憎しみを露にする被害者の家族達の中には、全国ニュースのカメラを前に「キャー!TVに出れるのねー!」とはしゃぐ母親の姿と、神の名を振りかざし悪魔信奉に身を投じた容疑者にあらん限りの呪いの言葉を浴びせかけ、あまりに具体的過ぎる犯行の様子を語るクリストファー・バイヤーズの養父ジョン・バイヤーズの姿も。
悪魔信奉?ダミアンは黒髪と黒い服に身を包み、メタリカやメガデスといったヘヴィーメタルを愛聴し、大人びた口ぶりと冷めた目線で世間と距離を置いていた。自然との調和を目的とした“ウィッカ”と呼ばれる白魔術にも、強い関心を持っていたのも事実。しかし、生贄や呪いといった類の黒魔術とウィッカでは、まるで別物だ。ダミアンは、ただのゴス少年なのではないのか?だが、キリスト教の教えが絶対的なバイブルベルトに位置するウェストメンフィスでは、彼らは目立ち過ぎた。
カメラはジェシーの裁判の様子へと場所を移す。
【ジェシー・ミスケリー】
事件の担当刑事が、ジェシーがダミアンらと悪魔信奉の集会に出席したこと、逃げようとする被害者の子供を追いかけて捕まえたこと、ダミアンとジェイソンが子供らを殺害する所を見たことなど証言した内容を録音した取調べテープを証拠として提出する。しかしこの証言テープは、明らかに不自然だ。12時間にも及んだはずの取調べにも関わらず、テープには核心に迫る証言をし始めた一部しか記録されておらず、犯行時間に関する証言も刑事の誘導によってより実際の犯行時間に近づけるよう何度も変遷されている様子が窺える。そもそも、ジェシーは10歳程度の知能指数しか持たない知的障害者であるのにも関わらず、保護者も弁護士も同席しないまま12時間も密室で尋問を受けさせられているのだ。圧力に弱く、強い者に流されやすい性質を持つジェシーの証言に、どれだけの信憑性があるというのだろう。ジェシーの弁護団は、物的証拠が皆無であること、証言テープが不備であり誘導によって導かれた可能性が非常に大きいことを訴える。自分の身に何が起きているのか、そしてこれから何が起きようとしているのか理解が出来ないジェシーは、判決を待つ間、父親や知人らに「早く家に帰りたいな」とつぶやく。その顔には不安もあるが、「やっとこれで帰れる」といった安堵感が浮かんでいる。
判決が下された。
終身刑プラス40年。
刑の重さよりも、今日このまま家に帰ることが出来ない落胆に暮れるジェシーの顔をカメラが捉えている。「何かがおかしい…」カメラクルーに疑念が湧きあがるのも、この頃からだ。何か、起きてはならないことが起きようとしているのではないのであろうか。
【ダミアンとジェイソンの裁判】
ジェシーの裁判にも見られた言いえぬ違和感は、ダミアンとジェイソンの裁判で加速度を増す。
検察側の証人として、オカルト専門家のデイル・W・グリフィス博士が証言する。「悪魔信奉する若者の多くは、黒く髪を染め、黒い服をや黒いマニキュアを塗る」と。この理屈からいくと、世界中のメタル愛好者やゴス愛好者は全て悪魔信奉者ということになってしまう。また、ダミアンの部屋から押収された魔術関係の本についても言及される。「“悪魔”に関する項目に、赤いアンダーラインが引かれている」。その本は図書館の本であり、そこ以外にも多数の人間によって書かれたメモやアンダーラインがあるのにも関わらず、「“悪魔”の項目に線を引いたのはダミアンである」という決め付けで証言がされる。これに対し、弁護団は非常に簡単ではあるが、決定的な質問をこの博士にぶつける。「博士号を取ったコロンビア・パシフィック大学では、どんな授業を受けられたのですか?」と。この簡単な質問に答えることが出来ない博士。それもそのはず。この博士は、通信販売で博士号を買った自称博士にしか過ぎないのだから。
続いてダミアンに対し、名前を改名した由来を質問する検察。ハンセン病患者救済に生涯を捧げたカソリックの聖人ダミアン神父から取ったことを説明するダミアンだが、検察は「悪魔教とは関係がないのか?」としつこく追求する。そう。この田舎町の住人にとって、“ダミアン”といえば『オーメン』しか浮かばないのだ。
悪魔信奉の証拠としてダミアンの部屋から押収された物の中には、メタリカやメガデスのCD、スティーヴン・キングの本までもある。アメリカだけでも何百万本も売れているベストセラーであるのに。しかし、それらの証拠以上に決定的だったのは、ダミアンがウィッカといわれる白魔術を研究していた事実である。ダミアンの姉が「皆がもっとウィッカのことを調べてくれれば…」と訴えるが、自然を愛することを目的としたウィッカであっても、キリスト教の教えが絶対であるこの街では、ダミアンは邪教信者としか見られない。ダミアンはカメラに向かい呟く。「人は自分に理解できないものを破壊しようとする。ウエストメンフィスは、まるで第二のセイラムみたいだね」と。セイラムとは、1692年に200名近い村人が魔女として告発され、19名が処刑、1名が拷問死、5名が獄死という悪名高き魔女狩りを行った、マサチューセッツ州の村の名前である。
検察の追及に対し、ダミアンはいたって冷静に、言葉を選びながら坦々と答え続ける。彼のこの大人びた冷めた態度が、より一層この街の大人たちを苛立たせるのであろう。ダミアンはただ他の少年よりもほんの少しだけ早く大人になってしまっただけなのに。変わり者を集団で攻撃しようとする多数派から身を守る為に、黒の衣装に身を包んでいただけなのに。そんなダミアンに、年齢以上に幼いジェイソンは憧れに近い想いで一緒にいただけなのに、彼らへの攻撃は止むことがない。一人の青年が、鑑別所時代にジェイソンの口から犯行を認める告白を聞いたと出廷する。その告白を聞いたという日から半年以上も黙っていたのにも関わらず、突然の出廷だ。ほとんど面識のない青年に対し、人見知りの激しいジェイソンがそんな告白をしたのであろうか?LSDの常習者であり、彼が通っていたセラピーのカウンセラーが「彼の証言は私が話した事件の概要を基にしたウソの証言です」と語っているというのにだ。ダミアンが「男の子達を殺した」と公園で話しているのを聞いたという証人の少女達も現れるが、彼女達はダミアンが「殺した」と言ったとされる会話の前の流れも後の流れも一切聞いていなく、それを聞いた時のダミアンとの距離も曖昧なのに、「殺した」と言った事だけは何故か明確に覚えている。唯一の物的証拠としてダミアンらが住むトレーラーパークの近くにある湖の中から発見されたナイフが提出されるが、彼らの逮捕から半年近くも経ってからの捜索にも関わらず、わずか一時間ほどで見つかった誰のものとも分からぬナイフにどれだけの説得力があるというのだ。常識で考えても説得力が皆無の証拠ばかりであるというのに、裁判は彼らに不利な方向に動いていく。
【殺害現場】
法医学者は、被害者のクリストファー・バイヤーズが性器を切り取られている点について、特殊な技能を持たない一般人が暗い深夜の森の中で切断を行うのは非常に難しいと述べる。振り返って考えていただきたい。被害者の三人は全て激しい暴行と拷問を受け、著しい失血をしている。しかし、殺害現場とされる森の中には、被害者の血液が発見されていないのだ。ダミアン、小学生一人抱えるのも難儀しそうなか細い体をしたジェイソン、知的障害を持つジェシーの三人は、闇に包まれた森の中で非常に手馴れたやり口で小学生三人を捕らえ、拷問し、性器を切断し、現場に血液一滴も残さないまでに掃除をして去ったのであろうか?それとも、殺害現場は発見現場と違う場所だったのであろうか?
一般の映画であれば、事件の根本から覆しかねない大転換期である。観客はこれから訪れるであろうハッピーエンドを胸に描き始める展開であるはずである。そもそもこの事件は、ジェシーの「ダミアンたちと森で小学生を殺した」という証言でのみ成り立っているのだから。常識的に考えれば、この犯行を行えるのは、土地勘があり、被害者三人を警戒心を与えず殺害場所へ連れて行くことが出来、殺害後に発見現場まで移動できる移動手段を持つ人物ということとなる。それは、ダミアンら高校生か?それとも、別の大人か?
しかし検察は一向に動じることはない。最初に映し出される現場ビデオを見る限り、ぬかるんだ発見現場を保全することなく多数の捜査員が現場を踏み散らしている様子が伺える。これでは、犯人の足跡も、被害者の足跡も全て台無しになってしまう。警察に対する疑念はこれだけではない。事件発生からダミアンら逮捕までの経緯が非常に不自然だ。まるでダミアンらが犯人であると最初から決めてあるかのごとく、事件発生後間もなく証言を導きやすい知的障害を持つジェシーを逮捕し、希望通りの自供を得てダミアンらを逮捕したように見えて仕方がないのだ。被害者らが行方不明となった夜、発見現場からさほど遠くないレストランで、全身に返り血を浴びたかのような黒人がトイレに立て篭もり警察を呼ぶ騒ぎになったのだが、通報で駆けつけた警官は管轄外を理由に尋問をするどころか、レストランの中にすら入ることはなかった。さらにこのトイレで採取された血液サンプルを紛失までしている。まるでダミアン以外に犯人がいる可能性を真っ向から否定しているようではないか。この小さな町で黒い服に身を包み、冷めた態度で世間を捉えていたダミアンは、札付きの不良としてかねてから地元の少年保護係官に目をつけられていた。補導歴も非行歴もないダミアンは、ヘヴィメタルを聴き、ホラー映画を好んで観る少年ということだけで、100マイルも離れた場所で起きた殺人事件の容疑者として取り調べも受けたことがあるという。
根本を覆しかねない問題がもう一つ。宗教的儀式による殺人事件として扱われているこの事件なのであるが、快楽殺人としての色合いも非常に濃く出ているようにも見える。30〜40代の白人男性によって行われる確率の非常に高い快楽殺人は、性癖と直結している分だけ再犯率が高く、同様の理由で単独犯であることが圧倒的に多い。被害者と顔見知りの場合も多い。被害者らを手際よく縛り上げ、暴虐の限りを尽くし、現場にほとんど証拠を残さないこの事件の犯人にとって、これが初めての犯行ですらないようにも思えてならない。そしてカメラは、一人の男に疑惑の目を向ける。
【ジョン・マーク・バイヤーズ】
被害者の一人クリストファー・バイヤーズの養父ジョン・マーク・バイヤーズの言動は、撮影当初から異様な雰囲気を醸し出していた。あまりにも克明に殺害状況を現場で語り、容疑者の少年の名前を付けたカボチャを狂喜しながら拳銃で撃ち抜く姿は、悲しみと怒りに暮れる遺族のそれとは一線を画す異様さであった。息子の墓前でクリスマスを祝うバイヤーズの額に、クリスマスツリーの星飾りが悪魔の紋章のような影を落とした瞬間をカメラが捉えてから、この裁判は新たな方向へと動き出す。
クリスマスプレゼントとしてバイヤーズがカメラクルーに贈ったナイフに、血痕が付着しているのを発見。そのナイフは、クリストファーに残されていた傷跡に一致するかのようなギザギザした刃を持つ物でもあった。そのナイフを鑑識に提出した結果、付着していた血痕の血液型が被害者のクリストファーとジョン・バイヤーズのものと一致。証人として召喚され検察の質問を受けたバイヤーズは、息子の身体についていたベルトで鞭打たれた際についたバックル痕はその日に折檻をした際についたものであることは認めたが、ナイフの血痕については「わからない」と貫き、検察も深く追求することはなかった。被害者の中で一番酷い暴行を加えられ性器を切り取られていたクリストファーに最も近い人物であり、日常的に折檻を加えていたことを認め、クリストファーの下腹部に集中的につけられていた傷跡の形状と酷似したナイフを所持し、さらにそのナイフにクリストファーと同じ血液型の血痕が残されているのにも関わらず深い追求を免れたジョン・バイヤーズが、退廷の際に地元警察官とにこやかに談笑する姿を、カメラは逃していない。
【結末】
ダミアンら以外に容疑者がいる可能性を示唆したダミアンの弁護団に対し、ジェイソンの弁護人はダミアンによる犯行を真っ向否定はせずに、依頼人であるジェイソンの無実だけを陪審員に訴えかける。ただでさえ熱心なキリスト教徒ばかりの陪審員にとって、彼らは異端者で排除すべき異物でしかないというのに、さらにこの弁護人同士のチグハグさが陪審員に与えた心証は決して良いものでないことは明らかだ。矛盾だらけの自白の上に成り立ったこの裁判は、矛盾だらけの証人と、物的証拠が皆無のまま陪審員の手に委ねられる。確かに証拠も証言も矛盾だらけだ。しかし、陪審員にとって全く矛盾していない明確な事実があった。新たな容疑者として挙げられたジョン・バイヤーズは毎週日曜日に教会へと足を運ぶ熱心なキリスト教徒であり、ダミアンはヘヴィメタルとホラー映画と魔術を愛好する異端者であることである。
陪審員が下した判決は有罪。ダミアンとジェイソンは、共に死刑を宣告される。傍聴席で胸を撫で下ろすジョン・バイヤーズ。
死刑判決を聞いたダミアンは、悲しげで諦めきった微笑を浮かべながらカメラに語る。「ボクは新しいブギーマンとしてウェストメンフィスで語り継がれるんだろうな。“早く寝ないとダミアンが来るよ!”って。子供たちはベッドの下にボクが潜んでいないか確認をして、眠りにつくんだろうね」と。虐げられた者の悲しい叫びが呪いを生み、罪の意識が怪談や都市伝説を作り出す。
【その後】
1996年に放映されたこの衝撃的なドキュメンタリーは大きな反響を呼び、社会現象とまでなった。音楽を提供したメタリカは使用料を一切免除。著名人らも彼らを救うべくチャリティコンサートを開催し、“ウェストメンフィスの3人を救え!”と救済運動は全国各地で行われた。
本作は“ダミアンら三人は無罪なのではないか?”という前提で作られている。逆を言えば、有罪となりうる材料を映し出していないとも言える。映像を鵜呑みにすることは非常に危険なことであるし、事実ネット上を調べただけでもダミアンらの犯行を実証するサイト、ジョン・バイヤーズのアリバイを証明し無実を立証するサイトも数多く立ち上げられている。これらは当然の動きであり、事実を解明しようとする行為自体、非常に健全である。しかし、それらを踏まえた上でも、この裁判自体の違和感は払拭できない。日本でも実施が予定されている裁判人制度。習慣や環境の違い、見た目による偏見に陥らず、権威ある人間の言葉に惑わされず、多数派に流されることなく事実の解明に尽くすことが出来るのであれば、この制度はより良い裁判システムを生み出すこととなるであろう。ただし、それらの一つでも欠けてしまえば、その裁判は魔女裁判となってしまう可能性があるのだ。
本作はあらゆる可能性を示唆したまま終わっている。それらは可能性であって、現時点では事実として立証されてはいない。しかし、本作で唯一つ確実なのは、三人の小学生が恐怖と絶望に包まれ無残に殺害されたことである。事実が解明されない限り、彼らは永遠に恐怖と絶望の叫びを上げ続けなければならないのだ。ウェストメンフィスの忌まわしき伝説として。
本来救わなければならなかったのは、この三人
↓↓お帰りの際にでもぽちりと↓↓
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何とも感想が言葉にならないんですが、何かしたくてコメントをさせて頂きました。衝撃の映画、そして記事です。うまく表現出来ません。
これからも楽しみにしてます。
本来ならレビューであり感想という事で作品の展開を逐一書くことはしたくなかったのですが、作品が含む社会性、そしてレンタル店などにそうそう置いてある作品でもない為、「良かったら見てね」と気安く勧められないために、まずはこの作品と事件自体を知ってもらいたく、長々と細かく書かせてもらいました。
事件について調べると、まだまだおかしな点が発見できるのですが、今回はこの作品から分かる範囲でのみ書くことで、辛うじてレビューの体裁は保たさせていただきましたが^^;
実はコメントって見たことがなかったのですが、返信も書いていらっしゃるのですね。すごい。
私も携帯で操作できるBROGで映画記事をかいている者です。しかしたおサンの見識の深さにはいっつも脱帽です。
以前、関東地方で放映されている「アンビリー○ボー」で取り上げていました。
この事件ってまだ継続中なんですよね・・。
でもこういう事って形を変えて、どこの国でも起こりうる事だと思います。
怖いですね。
よそ様のブログにコメントを滅多なことでは残さないので、頂いたコメントくらいは返事をしなきゃと^^;
時折まったく心のこもっていない生返事のような時もありますが、頑張ってはいるのでご容赦を。。。
見識の深さっていうか、今回は見たまんまを書いてるので^^;
その回は見ていないんですが、あの番組でやりそうな題材だなぁとは思いました。
近いうちに『パラダイス・ロスト2』もアップ予定ですが、この問題は細かい所まで不可思議です。
「アメリカみたいに陪審員制度を!」と安易に言ってる方々は、まず必見の作品ですよね。
http://abcnews.go.com/US/west-memphis-free-dna-evidence-feeds-doubts/t/story?id=14340244
前日に行われた検察側と弁護側の間での司法取引の内容に基づき、
「前回の判決を破棄、新たに懲役18年とし、それは現時点で終わったものとする。残りの刑期については今後10年間保留とし、検察側が彼らを有罪とするに足る証拠が新たに提出されれば再び収監される」
という措置がとられたようです。
完全に「シロ」と見なされたわけではない(「まだ汚名を濯ぐ必要がある」byダミアン)ですが、ABCのインタビューに答えた検察官の言葉から推察するに、今後捜査が再開されることはなく(したがって新しい証拠が提出される見込みがないため)10年間の保留期間を経たのちに前回の判決は事実上無効となりそうです。
とりあえず自由の身にはなったようですが、んー…これは酷いなぁ。
「世論がうるせーから出してやるよ!これで満足だろ!でもうちらは何にも間違ってねぇぞ!」って感じが。
ホント、出てこれた事は喜ばしいですが、何一つ解決してないですねぇ。。。