2012年 アメリカ映画 94分 アクション 採点★★★
役者や怪獣の名前はいっぱつで覚える上になかなか忘れないってのに、イマイチ関心のない物事に関しては何時間にらめっこしても覚えない私。日本史に出てくる人物名なんてまずゴチャゴチャで、「“藤原家”の誰かの名前を挙げろ」と言われても「藤原って言ったら喜明だろうが!」って始末。今のところ戦国武将の名前に関しては、その手のゲームにハマってるうちの子供らに完敗のお父さんでございます。
【ストーリー】
格闘技の八百長試合でしくじり、ロシアン・マフィアに妻を惨殺された元特命刑事ルーク。全てを失い自ら命を絶つところまで追い詰められていた彼の前に、ロシアン・マフィアに追われる中国少女が現れる。彼女を救ったルークは、ロシア/中国の二大マフィアや汚職警官グループに追われることとなり…。
大きな秘密を握る少女を救った事で二大マフィアの抗争に巻き込まれる男の姿を描いたハードめなアクション。メガホンを握ったのは『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』の脚本も手掛けたボアズ・イェーキン。
『マーキュリー・ライジング』や『サウンド・オブ・サイレンス』など80〜90年代アクションに70年代風硬派な男臭さを加え、そこにたっぷりとステイサム汁を放り込んだ本作。禿げあがった無精髭の主人公が、ロシア/中国系マフィア相手にニューヨークの街中で派手に暴れる様は、なんか“グランド・セフト・オート4”の実写版を観ているかの印象も。
別々の物語が一つに集約するオープニングは手際が良かったのに、主人公の背景など風呂敷を広げ過ぎてモシャクシャしてしまう展開や、“猛者&子供”の意味合いが大して効果なかったりと難点も多いが、ニューヨークの街並みを硬派な作品のトーンに上手く活かしているし、その中で存分にステイサムがステイサムらしい暴れっぷりを見せてくれるので“ステイサム映画”を観たかったこっちとしては特に不満もなし。
なにやら物騒な背景を持つ主人公のルークに扮したのは、『エクスペンダブルズ2』『キラー・エリート』のジェイソン・ステイサム。幼い子供をステイサムがどう相手するのか興味津々でしたが、蓋を開ければ気に入らない相手はとりあえず蹴り飛ばすいつものステイサム仕事。すこぶる強いからって、一緒にいれば安全ってわけじゃ全然ない感じとかも。どんな状況下にあってもステイサムで居続ける、この下手に媚びない姿勢が好き。
その他、可愛げや愛らしさってのよりは何か悪いものに憑かれてるって顔立ちが印象的だったキャサリン・チェンや、“チャイナタウンの顔役”ってのはお手の物である『ゴースト・ハンターズ』『地球が静止する日』の大御所ジェームズ・ホン、『ロボコップ3』で空を飛ばされたり『スティーヴン・キング/痩せゆく男』でジプシーに呪いを掛けられたりと、なんか散々な目に遭ってばかりいる印象が強いロバート・ジョン・バークに、『フライトナイト』『チャイルド・プレイ』のクリス・サランドンらといった80年代色強いキャスティングも魅力的だった一本。
“守る”つもりはなし
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