2013年03月11日

エイリアン バスターズ (The Watch)

監督 アキヴァ・シェイファー 主演 ベン・スティラー
2012年 アメリカ映画 102分 コメディ 採点★★★

なんでこう、大して親しくない人に限って「やぁやぁ!腹を割って話そうぞ!」と言ってくるんですかねぇ?“腹を割って話さないと親しくなれない”と考えてるのかも知れないんですけど、順番が逆なのではと。でもって、そういう人に限って自分はさっぱり腹を割らなかったりも

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【ストーリー】
コストコ店長のエヴァン。ある夜、職場の深夜警備員が何者かにより惨殺される事件が発生し、彼は町を守るために自警団を結成する決意をする。エヴァンの呼びかけに集まったボブら三人は自警そっちのけで遊んでばかりで、エヴァンはその温度差の違いにイライラを募らせる。そんな中、彼らの前に突如エイリアンが現れ…。

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セス・ローゲン&エヴァン・ゴールドバーグの『スーパーバッド 童貞ウォーズ』組による脚本を、『リアル・スティール』のショーン・レヴィが製作を務め、『ホット・ロッド/めざせ!不死身のスタントマン』以降もうちょっと活躍するかと思いきやそうでもなかったアキヴァ・シェイファーがメガホンを握ったSFコメディ。なんとも魅惑的な組合せで。
社交的で様々なクラブを作って充実した日々を送るも真の友人は一人もいないエヴァンと、ぐだぐだとした男同士の時間を満喫するボブらとの温度差を笑いと物語の中心に据え、“会員以外お断り(含む宇宙人)”のコストコ規則に則り宇宙人の侵略から平和な町を守る様を描いた本作。セス・ローゲンらしいぐだぐだ感と、思いのほか気合の入ったエイリアンの造型に血生臭さが生むギャップのインパクトも大きい。男専用サロン的な楽しさに、ボンクラが世界を救うワクワク感、父親/夫としての苦労などネタの数もバリエーションも豊富で楽しめた一本。
ただまぁ、それら豊富なネタがひとつにまとまっているとは言い難く、観るべきポイントが散り散りのとっ散らかった作品と言う印象も否めず。コメディ界を代表する新旧キャスト/スタッフの組合せが生み出す化学作用を期待していただけに、ちょっとそこが惜しい気がしてならない一本で。

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主人公のエヴァンに扮するは『ペントハウス』のベン・スティラー。地域貢献に熱心で社交的であるという自分の理想像を表向きには完成させてるが、自分本位の仕切り屋であるため結局は他人を寄せ付けず孤独である主人公を好演。神経質すぎて他者と上手くやっていけない本作の様な役柄や、破壊的なまでに強烈なキャラ芸でやっぱり他者を寄せ付けない役柄など、基本的に孤独な役柄をやらせると光るベン・スティラーならではの仕事っぷりで。
そのベン・スティラーを取り囲む自警団の面々には、『ウエディング・クラッシャーズ』のヴィンス・ヴォーンを筆頭に、随分と痩せてて驚いた『ピンチ・シッター』のジョナ・ヒル、“ハイっ、こちらIT課!”のリチャード・アイオアディらがキャスティング。空いた時間は可能な限り楽しみたいヴィンス扮するボブや、内側に秘めた暴力的な衝動がばんばか溢れ出ている&いい歳こいて母親と同居中であるジョナ扮するフランクリンなどそれぞれが得意芸を披露する中、初めて見た顔ってのもあるんですけど、どこか地に足のついていないフワっとした感じのリチャード・アイオアディの存在感は大きかったなぁと。
その他、『カンパニー・メン』のローズマリー・デウィットや、『ロック・オブ・エイジズ』のウィル・フォーテ、着ぐるみ役者の雄『パンズ・ラビリンス』のダグ・ジョーンズらも出演。もちろんダグはエイリアン役で。

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posted by たお at 01:25 | Comment(0) | TrackBack(1) | 前にも観たアレ■あ行■ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Excerpt: ベン・スティラーにヴィンス・ヴォーンが出てたら観るしかないでしょ! 主人公のエヴァンが店長をしているコストコの深夜警備員が何者かにより惨殺される事件が発生し、彼は町を守るために自警団を結成。..
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