2013年03月07日

リーサル・ウェポン2/炎の約束 (Lethal Weapon 2)

監督 リチャード・ドナー 主演 メル・ギブソン
1989年 アメリカ映画 114分 アクション 採点★★★

80年代ロックシーンと言えば“ニューロマンティック”やら“メタル全盛”などアレコレ挙げれますが、その時代の特異性って意味で“チャリティー”と“アフリカ”ってキーワードが案外重要だったりする気が。飢餓問題に取り組んだバンド・エイドにしろ、アパルトヘイトに異を唱えたサン・シティにしろ、ウッドストックが果たせなかった“音楽で世界を変える”ってのが「もしかしたら可能なんじゃないのか?」と思わせるほど、まだまだ音楽に力があった時代でも。まぁ、「ビコ!マンデラ!アパルトヘイト!熱帯雨林!」とさえ言ってればインテリに見える時代でもありましたが。

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【ストーリー】
リッグスとマータフが追っていた麻薬密売人の車のトランクから、大量の南アフリカ製金貨が発見される。また、FBIからの要請で保護していた証人レオ・ゲッツの証言からも、一連の事件の背後に南アフリカ総領事が浮かび上がって来る。治外法権により逮捕も拘留も出来ないことなんざお構いなしに捜査を続けるリッグスとマータフであったが、総領事らの魔の手が彼らとその大切な人たちにも伸び始め…。

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世界中でメガヒットを飛ばした(日本では振るわなかったとか)『リーサル・ウェポン』の続編。前作同様『3人のゴースト』のリチャード・ドナーがメガホンを。
単品作品の主人公としては個性を発揮するが、シリーズ作ともなるとどうにも荷が重い“死にたがり”ってのから解き放たれたせいか、一気に腰が軽くなった本作。アクションも笑いも“マータフ家の人々”的アットホームドラマ要素も一段とパワーアップし、徹頭徹尾観客を楽しませる姿勢の崩れない娯楽映画のお手本的一本に。
ただまぁ、当時の時流とはいえ“南アフリカ相手なら何をやってもOK!”って作りにしろ、主人公らの勝手な行動で同僚がバッタバタと巻き添えを食らう様にしろ、過去と現在の因縁を一気にまとめてしまうお手軽さにしろ、如何にも80年代型ハリウッド大作特有の大雑把さが如実に出てしまい大味になってる感は否めず。悪党に対するオチの付け方も、溜飲を下げるってのよりも、「そりゃぁ銃を持ってる相手を前にそんなことすればねぇ…」と呆れてしまう方に傾いてますし。まぁ、その辺の細かい配慮不足に目をつぶれば、存分に楽しむ事の出来るハリウッド大作らしい一本なのではと。

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すっかり懐いた&居付いた野良犬感がより増した『キック・オーバー』のメル・ギブソン扮するリッグスや、個人のドラマはすっかりと無くなってしまった分、いじられキャラとしての役割が大きくなった『シャギー・ドッグ』のダニー・グローヴァー扮するマータフらのコンビーネーションの妙が存分に楽しめた本作。このコンビの面白さはなかなか他の作品では味わえないものかと。
一方、新キャラとして登場する『いとこのビニー』のジョー・ペシも強烈この上なし。マータフが飼う羽目になるもう一匹の小型犬ってポジションである上に、小さな体とせわしない身振り手振り、けたたましい早口と完全にお笑いキャラなのだが、その目はさっぱり笑っていないどこか怖い役柄。当時感じたこのアンバランスなモヤモヤ感は、後の『グッドフェローズ』で「あぁ、やっぱりこの人は怖い人なんだ…」で解消されるんですけど。
その他、アイドルなのかと思いきや、その躊躇のない脱ぎっぷりに驚かされた“エイス・ワンダー”のパッツィ・ケンジットや、圧倒的な悪人顔ながらも『飛べないアヒル』などハートウォーミングな役柄もお手の物であるジョス・アックランドらも共演。

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そう言えばうちのネコも「ねぇねぇ何やってんの?」ってトイレについてきますねぇ

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posted by たお at 13:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 前にも観たアレ■ら行■ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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