2011年 コロンビア/アルゼンチン/スペイン映画 107分 ホラー 採点★★
「UFOや幽霊は“脳の錯覚”で全て説明できる!」ってことなんですけど、まぁそうなんでしょうねぇ。ただそれじゃぁ、なんともつまらん。ロマンってか心の潤いがないというか。自然現象から妖怪を感じるって楽しみ方くらいは、いくら科学が進歩しても残しておいた方がいいと思うんですよねぇ。楽しいですし。

【ストーリー】
霧に包まれた山間の基地との通信が突如途絶える。ゲリラによる攻撃と考えた軍部は、現地に9人の特殊部隊を送り込む。しかしそこには兵士の姿は無く、ゲリラであれば盗むであろう武器類と夥しい血痕が残されているばかりであった。やがて彼らは壁の奥に繋がれた謎の女性を発見。それを機に、予想だにしていなかった恐怖が彼らを襲う…。

ソリッド・シチューエーション・スリラーとやらで“人の心の弱さ”ってのをよく描かれるが、それを屈強な身体と重装備の兵士に置き換える事で“いくら体を鍛えても心はついて行ってない”ってのをより明確にしようってのが新味のミリタリー・ホラー。
異常な状況の現場、不安定な指令系統、過去の忌まわしき事件を抱えた兵士達といった一種の火薬庫と化した緊張状態の中に、“魔女”って火種を放り込んだ結果起こる惨劇を描いた本作。状況さえ揃えば、わざわざイボガエルを煮込まずとも魔法や呪いを掛けられたが如く人々が狂い出す様を、不穏な空気と緊迫感漂う映像で収めている。
ただまぁその狙いは良いのだが、あまりに単調。画面に緊張感はあるが物語に起伏が無いので強烈な催眠効果を発揮し、それに負けて30分ほど気を失ってから観賞再開しても、気を失う前と同じシーンが続いてるのかと思えるほど単調。なんと言うか、絶妙なコースに投球するも、球威が全く無いので容易にボールを見極められてしまうような感じが非常に残念な一本で。

緊張だけでは睡魔に勝てず
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