2004年 フランス映画 94分 アクション 採点★
映画のストーリーってのは、面白くする為の約束事がいっぱい。その通りに作ればそれなりには面白くなるんでしょうけど、映画はもっと自由でいいんじゃないかなぁと。まぁ、あんまり自由過ぎてもアレなんですけどね。
【ストーリー】
ロンドンにいたYMAKASIは、なんとなくタイへ。そこでなんとなく黒社会のイザコザに巻き込まれて、なんとなく解決したような感じの話。

『YAMAKASI ヤマカシ』以来鳴りを潜めていた彼らの最新作。といっても、2004年製。
中身はスカスカといっても、どんなにアレな人でも最低限のストーリーは理解できた『YAMAKASI ヤマカシ』であったが、本作はあまりに自由奔放。気まぐれと思いつきで撮ったかのようなシーンを、何となく繋がるようにくっつけたかのような本作では、キャラクターのバックグラウンドやストーリーはおろか、“誰が・何を・何で”という基本的なことすら全く理解できず。レビューを書くにあたり、ネットで初めて役名が分かったキャラクターすらいますし。それもメインの役なのに。過去にあったであろう事件も、何となく匂わせるだけで匂わせっぱなしだし。一事が万事“なんとなく”と雰囲気で乗り切り、最後はチューして強引に締めくくる姿勢は潔いですが。

「面白いか?」と聞かれればキッパリ「いいえ!」と答えられる本作だが、「つまらないか?」と聞かれれば答えに窮する一面も。あまりに自由な映画過ぎて脳がついていけず、脳内麻薬が出始めたかのような快感すら。
メンバーの一人がボートで寺院に向かう道中、遠いのか近いのかを船頭に尋ねているのに、返事は微笑みのみ。答えてもらえてないのに何となく納得するメンバーもスゴイですが、結局到着するのが翌日という遠さを微笑みで誤魔化す船頭もスゴイ。また、とある女性が自分からメンバーの一人に会いに部屋に忍び込みながら、「何しに来た?」の問いに「放っておいて!」とむげな返事。しまいには自分の部屋なのに「帰って!」と。どうしたらいいのか全く分からず、ドーパミンが脳内を駆け巡るに任せる以外どうしようもありません。
肝心のアクション自体にすら見所のない作品ではありますが、前回お気に入りだったギレン・ヌグバ・ボイェケは、相変らず涙目で感極まりっぱなしの“黒い中西学”だったし、“ピンク・パンサー”シリーズのケイトーも出てたので、ちょっとだけお得な気分。ちょっとだけ。

ヤマカシの佃煮
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確かに、最初から最後まで、そんな感じでしたね!
ストーリーなんて無いんだ!
そう思って観た方が良かったかもしれないですね。
雰囲気だけで乗り切っちゃってましたねぇ^^;
ストーリーは期待してなかったんですが、ここまで“なんとなく”でやられちゃうと・・・。
そのくせ途中から妙に面白くなってきてしまったのは、ドーパミンのせいだったのですね(笑)
ここまで支離滅裂なシーンが続くと、「もしや、これは高尚な映画なのか?」とトンデモない勘違いをしてしまいますが、ただ支離滅裂なだけなんですよね^^;
その勘違いと脳内麻薬が作用して、うっかり楽しんでしまう瞬間もw