2012年 アメリカ映画 110分 アクション 採点★★★
非常にざっくりと言っちゃえば、“面白い映画”って要は“嘘の上手い”映画だと思うんですよねぇ。脚本、名演、特殊効果などなどの嘘を駆使して、たとえ科学的にも物理的にも間違っていようが劇中の世界では真実であると納得させるだけの嘘の上手さ。表向きには“真実”とされてるドキュメンタリーだって、作り手にとって都合の良い事実のみを切り出す嘘の上手さってのが必要でしょうし。

【ストーリー】
麻薬王とテロリストとの関係を探るべくコスタリカに潜入していた女性CIAエージェントが、何者かに捕らわれてしまう。すぐさま精鋭揃いのシールズが奪還に向かい成功を収める。しかし、彼女の得た情報によりアメリカが大規模なテロ攻撃の危機に晒されている事を知り、シールズは再び過酷な作戦を開始するのだが…。

“人間爆弾大量密入国”ってあり得なくもない危機に立ち向かうシールズの姿を、現役シールズに本物の兵器、戦闘機やら潜水艦やらあれもこれも本物で描き出したアクション。ドラマ部分のセリフ回しがいっぱいいっぱいだったり、誰が誰なのか把握し辛いって本物起因の難点もあるが、戦闘シーンに漂う並々ならない緊張感がその辺をチャラ。“誰が誰だか”って部分も、基本的にチームの物語なので概ねチャラ。
英雄として大々的に讃えられるわけでもないのに、仲間の為、国の為にその身を躊躇なく擲つ男たちの姿を描いた本作。その姿に私の男子魂は「ただただ凄いよ、キミらは」と感嘆しっ放しではあったが、その凄い男たちの物語として映画を完成させるには作り手の表現力不足が否めず。本物の料理人が絶品料理を作るも、映像からその美味しさが伝わらないみたいな。どちらかと言えば、スタントマン特有の本物志向のみが全面に出たH・B・ハリッキーみたいな作品、及びFPSゲームの映画化の範疇に収まったのが残念でも。

生き様ってのを体現できる仕事
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