2012年 ロシア/アメリカ映画 94分 アクション 採点★★★
子供の頃、「金持ちってその気になれば島国くらい買えんじゃね?」って思ってましたが、大富豪がよってたかって金出せば、ちょっとした大陸すら買えるんですよねぇ。すげぇな、金持ち。「やぁ!ちょっと持て余してるから、3億円くらいあげるよ!」とうちに来ないかなぁ。

【ストーリー】
豊富なレアメタルを独占せんとする暴虐独裁者によって島民が苦しめられている、黒海に浮かぶ小さな島。島民たちは状況を打開するため、富豪相手の戦争体験ツアーを企画し、その収入によって反乱軍の軍資金にしようと計画する。富豪たちの安全確保とサポート役を、数々の武勲をあげるも不名誉除隊となった元特殊部隊クレイグに依頼するが…。

“大富豪の戦争ごっこ”と着眼点はちょいと目新しいが、やってることは非常に古臭いと言うチグハグさが絶妙な戦争アクション。監督は、本作が初メガホンとなるマキシム・コロスティシェフキー。“フキー”の部分がちょっとカワイイ。
“恵まれた環境にいる大富豪が過酷な現実を知る”“圧政に苦しむ島民”“名誉ある不名誉除隊”など、掘り下げればいくらでも面白くなりそうな題材の数々を、見事なまでに掘り下げない本作。訓練を通して真人間になっていく様や友情を育む様を描くわけでも、金持ちを過酷な状況に放り込むリアリティTVのような面白さを描くわけでもなく、その辺をかすりながらも単純に“富豪版『荒野の七人』”をメナハム・ゴーランが作ったかのようなバタ臭さに溢れた一本に。なんか、30年前の映画みたい。この“外国から見たアメリカのイメージ”って部分を上手く出せてれば皮肉も効いたんでしょうが、その辺は残念ながら。
ただまぁ、「やるなぁ、コイツぅ」とブツリと終わるエンディングなど、全編に漂う時代錯誤感は嫌いになれず。土曜の午後にTVでやってたのをついつい最後まで観てしまう、そんな感じの作品で。

キャストが特殊な意味で豪華ってのも、嫌いになれない理由の一つ。
アクションシーンに人一倍古臭さを感じさせる『マインドハンター』『カフス!』のクリスチャン・スレイターを筆頭に、『サロゲート』のジェームズ・クロムウェル、『ピラニア』のヴィング・レイムス、“メリアドク・ブランディバック”ことドミニク・モナハン、『伝説のロックスター再生計画!』のコルム・ミーニイに、『レディ・イン・ザ・ウォーター』のフレディ・ロドリゲスといった錚々たる面々が。
そしてなにより、『30アサルト 英国特殊部隊』のショーン・ビーン。背景が良く分からない謎の富豪として美女を引き連れ颯爽と登場。人一倍似合う軍服姿と銃を構える様に、「お?今回はやるのか?」と期待をさせる役回り。もちろんその期待は守られるわけもなく、特に活躍しないままいつの間にか裏切り者として怪しまれ、特に努力しないままその疑惑も晴れてしまうので怪しまれ損のショーン。クライマックスにそれぞれ因縁の相手との対決シーンがあるのだが、それに乗っかろうとショーンも独裁者を追うも何故か転んで大いに出遅れ、やっと追い付いたら独裁者は殺されてたので、しょうがないんでオクサナ・コロスティシェヴスカイヤという、名前を覚える気にならない上に物語上縁もゆかりもない木の実ナナ似のヒロインを助け出して何となく成し遂げた風のショーン。エンディングでは人一倍頑張ったみたいな顔してます。さすが!
そんな“正しいショーンの扱い”ってのも見れたので、なんだかんだとこの評価で。

楽しそうなショーンを見てるのが楽しい
↓↓お帰りの際にでもぽちりと↓↓


久しぶりのショーン映画ですね!
細かいツッコミはいくらでも入れられますが、もともとそんなに細かいことも描いてない映画なので、「もうこれでOKなんだーー!!」とやけっぱちで楽しめました。
銃を撃つ姿が様になってたし、射撃も上手いほうというキャラだったので、今回のショーンは少しはやってくれるかと思ったら、相変わらずやらかす側の人でしたね。
とはいえ、ラストの万々歳ショットで「よくやったなぁ! 最後まで生きてて良かったなぁ!!」と絶賛してあげたくなっちゃいましたが。
>何故か転んで大いに出遅れ
ホント、後の巻き返しにもピンチにも繋がらない謎の大転倒でした。
>オクサナ・コロスティシェヴスカイヤ
ヒロインの名前、まったく記憶にありませんでした。把握してたたおさん、流石です。
それはすごいですね。
この映画が観てみたくなりました。
いやぁ、コメント返しの遅いこと遅いこと^^;
で、コレ。
なんだかんだと80年代風大雑把さを楽しめた一本でしたねぇ。ショーンの扱いも間違ってませんでしたし。謎の大転倒も含めw
大陸が買えるかどうかはこの映画には関係ないんですが、まぁ富の分配をざっくりと考えると買えなくもないんだろうなぁと。
そうそう、まさしくそんな感じの、のんびり楽しむ作品でした。
だからこそ、映画館で見なきゃ!! と息巻いて見に行っちゃったんですけどね(笑)
>キャストが特殊な意味で豪華
チラシを見た瞬間に、w( ▼o▼ )w オオォォ!!
いいですねぇ、劇場で観たんですか!田舎暮らしはのんびりしていて良いんですが、こういう作品を劇場で観れないってのが玉に瑕…。
なんとも、このキャストで一本作っちゃうとはと驚かされた作品で。21世紀なのに。