2013年01月16日

憧れのウェディング・ベル (The Five-Year Engagement)

監督 ニコラス・ストーラー 主演 ジェイソン・シーゲル
2012年 アメリカ映画 124分 コメディ 採点★★★

夫婦や恋人間の相性や愛情度が100%という現実離れした状態であっても、他人同士である以上は一方の好都合は他方の不都合であったりするんですよねぇ。何かを失ったり我慢をしなきゃなんない状況が必ず訪れる。お互いそんなもんだって理解してればいいんですけど、往々にして好都合側が「何が不満なの?」ってな感じになっちゃってるんで上手くいかないんでしょうねぇ。

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【ストーリー】
相性抜群で誰の目にも完璧なカップルに見えたトムとヴァイオレット。婚約も果たし彼らの未来は順風満帆に思えたのだが、念願だった心理学の研究者の職を得たヴァイオレットに付き添いサンフランシスコからミシガンへと越したことを機に、彼らの関係は徐々に狂い始め…。

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寝取られ男のラブ♂バカンス』のニコラス・ストーラー&ジェイソン・シーゲルによるラブコメディ。製作には彼らの他、『素敵な人生の終り方』のジャド・アパトーも加わる強力布陣。
愛する婚約者の夢を叶えるために、住み慣れた土地とやりがいある仕事を捨てついて行ったはいいが、どんどん花開く恋人とは裏腹に落ちぶれていく男の姿を描いた本作。「女性は“結婚”のせいで皆こんな目に遭ってたのよ!」ってな皮肉さではなく、“優しさ”についてくる不都合や我慢、相互理解の大切さ、そして“男の不器用さ”ってのをこと細かく描きだす。ジェイソン・シーゲルは本当にこの“男の不器用さ”を描くのが上手い。上手過ぎて分かり過ぎて、観賞中ただ黙って頷き続けるのみ
そんな男の生態のみならず、救いを与えてくれる親友の存在など“男目線”が非常に充実している反面、ややそこ一辺倒なので女性側が一方的に攻め込んでいる印象を残してしまうのが気になる所でも。ハッピー全開の締め括りの中にどこかもやもやしたものを残してくれる良作だけに、ちょっと惜しいなぁと。

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トムに扮するのは、『ハッピーニート おちこぼれ兄弟の小さな奇跡』『ザ・マペッツ』のジェイソン・シーゲル。ボヨっとしてヌボーっとした風貌が、優しさ故に不満を内側に抱え込んでしまうトム役にぴったり。アパトーギャングの脱ぎ担当の名に恥じぬ脱ぎっぷりも見事でしたし。考えてみれば、アパトーギャングの中で役者としても作り手としても一番才能を開花させた一人だなぁと。
一方のヴァイオレット役には、ジェイソン・シーゲルとの共演も多い『アジャストメント』のエミリー・ブラントが。シャキシャキハキハキと主導権を握る彼女と、ボーっとしてる内に主導権を握られるジェイソンとのコントラストが抜群。共演が多いのも納得。
その他、『パイレーツ・ロック』のリス・アイファンズ、『スペル』のデヴィッド・ペイマーらがキャスティング。中でも、馬鹿が立派な大人になっていくサイドストーリーを成立させてたトムの親友アレックスに扮した、『マネーボール』のクリス・プラットが絶品だったなぁと。

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前途には多難と洋洋がワンセットで

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posted by たお at 10:36 | Comment(0) | TrackBack(2) | 前にも観たアレ■あ行■ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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