2005年 ドイツ/イギリス映画 93分 ホラー 採点★★★
ホームレスの殺人鬼を追い詰めてみたら、目からビームを出しやがった『ザ・ダーク』までもがリメイクされたのかと驚いてもみたが、案の定違う映画で。よかった、よかった。
【ストーリー】
娘のサラと共に、別れた夫ジェームズの住むイギリス・ウェールズ地方へとやって来たアデル。再会の喜びも束の間、サラが波にさらわれ行方不明となってしまう。その夜、悲しみに暮れるアデルの下にエブリルと名乗る少女が現れる。しかし、彼女は50年前に死んでいるはずなのだが…。

舞台が舞台なだけに、『ウィッカーマン』や“猿の手”をどことなく髣髴させるが、製作にダメな方のポール・アンダーソンが名前を連ねちゃってるせいか、ダメな『サイレントヒル』どまりの作品に。
カルト教集団による過去の忌まわしき事件と、生贄によって亡き者が帰ってくるという設定は面白く、イギリスならではの海岸線の景色も美しい。しかしながら、“親子の絆”“邪教”“死者の復活”など、あれこれと突っ込んだ様々なテーマが全く整理されておらず、肝心の復活したはいいが中身は別物の少女が、結局は邪悪なのか違うのか最後の最後まで不安定なのもいただけない。危うく『3人のゴースト』になってしまいそうなところをギリギリで回避しなければならないほど、ストーリーラインに計画性が見えない。
傑作だった狼少女映画『ジンジャー・スナップス』のジョン・フォーセットだけに、怖さと悲しさが同居する作品を期待してしまったのだが、突然大きな音を出して驚かせる以外に恐怖演出はなく、マリア・ベロ扮する主人公のあまりに突飛な行動の数々に、悲しい物語のはずも同情が出来ない始末。ところどころ非常にいい雰囲気を出しているだけに、残念な結果に。

『ペイバック』『ヒストリー・オブ・バイオレンス』『アサルト13 要塞警察』と、“昔美人の成れの果て”を演じさせたら右に出る者はいない境地まで達してきたマリア・ベロなのだが、本作ではその“成れの果て”度合いが急増。「これに90分付き合わなきゃならないのか…」と初っ端から滅入っていると、大いなる救いの手が現れた。もちろんそれは、ショーン・ビーン。
長めの髪にヨレたセーターを着込み、ブラック・ジャックでも住んでいそうな崖っぷちの家から出てきて、振り向きざまに微笑むショーン・ビーンの登場シーンの格好良さは、『リベリオン』のガン=カタに匹敵する格好良さ。もう、悶絶。そこを繰り返し観るためだけでも、お金を払う価値がある。ショーン・ビーンのフィルモグラフィの中でも、トップクラスにカッコいいショーン・ビーンなのではないだろうか?また、「スカーレット・ヨハンソンに似てるね」が最大かつ唯一の賛辞であろうソフィー・スタッキー扮する愛娘がアッチの世界に行ってしまって、母親が半狂乱になって探す『サイレントヒル』な物語なだけあって、今回もショーン、全く役に立たず。それもまた、悶絶。
ショーン・ビーンのカッコよさと、優しい眼差しと、ベソ顔と、役立たずっぷりをお腹一杯堪能できたので、★2つオマケで。



きゃー!もう、ショーンってば!
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観てしまいましたか、リベリオンw
まぁ私も、なんかっていうと観ているんですが^^;
でもですね、これのショーン・ビーンは、リベリオンなんか目じゃないカッコよさですよ。と言ってもまぁ、“ショーン・ビーン”というジャンルの中での話しですが。
そうですね〜
調理を間違えなければいい素材(ねた)そろえてたのにどこで同間違ったのか?
あと、母親役のキャラがダメですね〜
あのヒステリックじゃ、単に娘を失った哀しさからと感情移入はできましぇん・・・
でもショー・ビーンバンザイ!な作品でしたね(笑)
この作品、あれこれ文句もつけたくなりますが、ショーンだけを観ている分には大満足!!!
でも、ショーンのカッコ良さは堪能しましたよ!
ヒステリックなまでに娘を取り戻そうとする元妻と比べると、少々テンションが低めに見えますが、娘に対する愛情が足りない訳じゃないことがちゃんと伝わってくるんですよね♪
ジックリと楽しむほどのストーリーじゃないのが悲しい本作なんですが、カッコよかったでしょー、ショーン^^
ショーンはショーンなりに必死なんですが、それが全く役に立ってないのも悶絶ものなんですよねぇ。しまいには、知らん子に向かって「ウチの娘にする!」とたわけたこと言い出しますし。
やっと、観ましたよショーン・ビーン(あ、違う?)も〜、あんまりの空回りっぷりにくらくら。そんなショーンに思いっきり悩殺されました(笑) それにしても、なんだか微妙な内容でした〜。サイレント・ヒルもどき……のような。
ダメな『サイレントヒル』って感じな物語ですが、こういうストーリーだからこそショーン・ビーンの役立たずっぷりを心置きなく堪能できるんですよねぇ^^
いやぁもう、カッコよかったなぁ、ショーン。