1997年 アメリカ映画 97分 コメディ 採点★★
過去に一度観たっきりで記憶もアヤフヤになってる映画は、とりあえず「面白かった!」ってことにしている私。そんな適当な記憶の仕方をしてるんで、たまに観直してみると「あれぇ?」ってことも多々。残念な記憶能力の持ち主なんでしょうがないんですが、それについて面と向かって「バカなの?」とか言われると腹が立つので、出来れば「おっちょこちょいね♪」くらいで済ませて頂ければと。
【ストーリー】
ちんけな詐欺師のフランクリンは逮捕されるが、護送中に凶悪密輸犯の脱走劇に巻き込まれ、警察と密輸グループの双方から追われる羽目に。身の潔白を証明するため落ち目のTVレポーターのラッセルに助けを求める彼だったが…。
『ペントハウス』のブレット・ラトナー初長編作となる、要約すれば「金持ちになりてぇ!」ってな感じのアクションコメディ。
黒人犯罪者と上流社会への仲間入り目前の白人という社会的コントラストの効いたバディアクションのようだが、その辺は特に物語上重要な扱いではなく、ただひたすら喋りまくる黒人と怒ってばかりの白人って程度のバディ物な本作。というか、とにかくクリス・タッカーが前へ前へと。
ブレット・ラトナーらしいそつのない演出と軽快なテンポで展開を進めるが、盗んだダイヤを高級車に忍び込ませてオークションで落札しようとする密輸団の回りくどさや、「ここは黒人のエリアだから、お前は黒人とプエルトリカンのハーフってことにしとくな」と言った矢先に、「あ、コイツはTVレポーターだよ!」とバラして窮地に陥る全てにおいてチグハグな脚本など、その器用さをもってしても如何ともしがたい残念な仕上がり。そんな残念な所を補うかのように、クリス・タッカーが前へ前へと。正直、鬱陶しい。ビデオが発売された当初に観た時は面白かった印象があったのだが、観直してみたら「あれぇ?」ってなった一本で。70年代から変わらぬラロ・シフリン節を思う存分聴けたのが救いですけど。
フランクリンに扮する『ラッシュアワー3』のクリス・タッカー。カメラが向けられている間は、例の甲高い声でのべつ幕無し喋り倒しているのだが、そのガツガツとした姿勢と「これでビッグになったる!」って野心は嫌いなタイプではないので「頑張ってね♪」って気分には。充分鬱陶しいしイライラもするんですけど、嫌いではない。だからと言って好きでもないんですけど。
で、そのクリス・タッカーの隣で怒ってばかりいたTVレポーターのラッセルには、『ビッグバウンス』『メジャーリーグ』のチャーリー・シーンが。隣に騒がしいのがいるってのと落ち目の時期ってのが重なって、随分と元気のないご様子。
その他、堅気にだけはやっぱり見えない『グッドフェローズ』のポール・ソルヴィノや、マヌケな警官約が良くハマる『大逆転』のポール・グリーソン、『オーメン』のデヴィッド・ワーナー、『ウィズダム/夢のかけら』のヴェロニカ・カートライトらが出演。個人的な注目は、“パトカー・アダム30”での警察官姿が思春期だった私の悶々ポイントを存分に刺激したヘザー・ロックリア。まぁ、「そうだよなぁ、あれから10年は経つもんなぁ…」ってなお姿でしたが。
今では騒ぎを起こしてマイクを向けられる側に
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