2011年 アメリカ映画 102分 コメディ 採点★★★★
ネコを飼い始めてそれなりに年月が経ちますが、「可愛いでちゅねぇ」「ご飯でちゅよぅ」など特に話しかけたりはしない私。それでもネコらが何を言ってるのか少しは分かってきた感も。まぁ言ってることといえば、「早く飯よこせ!」「撫でれ!」「トイレ掃除しろ!」「眠いから早くお前もベッドに行け!」と常に命令形なんですが。そのくせネコらはこっちの言ってることを理解しないんですよねぇ。まぁ、こっちの言ってる事は「お願いだからやめてください!」と懇願ばかりなので、理解してても実行する気がないだけなのかも知れませんが。
【ストーリー】
美女ステファニーとの失恋から立ち直れないでいた動物飼育員のグリフィンは、ステファニーに振り向いてもらえる男になるため、長年務めた動物園を辞め一流のビジネスマンへの転身を考えていた。そんな中、人一倍愛情持って接してくれたグリフィンに辞めてもらいたくない動物たちは彼のバックアップを決意。突然人間の言葉を喋り出した動物たちに仰天するグリフィンだったが、藁にもすがる思いで動物たちの恋愛指南を受けるのだが…。
アダム・サンドラー製作による、喋る動物たちに助けられながら男磨きをする心優しき飼育員が、その過程で“本当に大切なもの”に気付いていく様を描いたコメディ。メガホンを握ったのは、『もしも昨日が選べたら』などアダム作品でお馴染のフランク・コラチ。
作品を連発するもやる気が空回りしてしまっている印象があったアダム・サンドラー率いるハッピー・マディソン映画だったが、これはなかなか面白い。アダム・サンドラー(猿)を筆頭に『ホテル・ルワンダ』のニック・ノルティ(ゴリラ)や、『エクスペンダブルズ』のシルヴェスター・スタローン(ライオン♂)、『バーレスク』のシェール(ライオン♀)、『素敵な人生の終り方』のジャド・アパトー(象)に『40男のバージンロード』のジョン・ファヴロー(熊)、パンクラスでもお馴染バス・ルッテン(狼)など、非常に豪勢な声優陣による動物パートと人間パートの面白さの絶妙なバランス具合も良い。
動物たちが喋り出す様を「キャッキャ」と楽しむファミリー映画としても成立する本作だが、小技大技を駆使して大笑いさせながら、その中で“金と美女と地位よりも大切なもの”“自分の嫌いな自分にはなりたくない”など、分かってはいるが実行がなかなか難しい事柄をサラっと教えてくれる、“どんな人もすくい上げる”優しさが詰まった、これぞアダム映画ってな一本に仕上がってるのが嬉しい。優しさそのままに、締めできっちりと仕返しをする子供っぽさも忘れていないってのも良かったなぁと。
主人公のグリフィンに扮したのは、本作で製作と脚本も手掛けた『アダルトボーイズ青春白書』『チャックとラリー おかしな偽装結婚!?』のケヴィン・ジェームズ。リードもアンサンブルも難なくこなせるアダム一家随一の技巧派だけあって、笑いの素を体型のみに頼らない素晴らしい安定感を。相手が動物であろうが人間であろうがケン・チョンであろうが対応できる彼だからこその安定感なんでしょうねぇ。
一方のヒロイン勢には、『アンストッパブル』『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』のロザリオ・ドーソンと、『アイアンマン2』『完全なる報復』のレスリー・ビブが。土臭い現場にひっそりと紛れ込んでいる美女って感じのロザリオ・ドーソンと、フル武装した上での雰囲気美女なのでよくよく見れば案外そうでもないレスリー・ビブとのコントラストも上手く効いていたなぁと。
その他、『ボーダー』のドニー・ウォールバーグやお馴染の嫁サンドラー、『ポルノ☆スターへの道』のニコラス・タートゥーロらが顔を出しているが、ピーター・ダンテやジョナサン・ローラン、毎度のお楽しみなのに最近めっきり見かけなくなってしまったロブ・シュナイダーなど、アダム組特待生らの出演はなし。作品が楽しかっただけに彼らの顔がないのは寂しかったんですが、その穴を埋めるに余りある存在感を示してくれたのが、『ザ・マペッツ』『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』のケン・チョン。本来ならロブが担当するはずの僅かなシーンしか出てないが、そのシーンを全てケン・チョン色に染め尽くす傍若無人な活躍っぷり。ロブに対抗できるのはケン・チョンしかいないので、近い将来是非とも共演して頂きたいなぁと。その組合せに大喜びする人間がどれだけいるのか分かりませんけど、少なくても私は色んなものをだだ漏れにしながら喜びますんで。
こっちの“動物園”には関わりたくない
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安定して楽しめる作品でした
これ好きです!
人間不信のゴリラのバーニーやらメスライオンに弱いジョーがカッコ可愛かったりしちゃったりなんかして。
主演の方はどっかで見たなあと思えば、そうかチャックとラリーだったんだ。
邦題の“婚活”云々は的外れな気もしますが、作品としては非常に面白い一本でしたねぇ。アピール方法を工夫すれば、もうちょっとヒットしそうなんですけどねぇ^^;
>近い将来是非とも共演して頂きたいなぁと
ロブ・シュナイダーとケン・チョンの共演なんて、凄い破壊力でしょうね!
緩衝材としてデイヴィッド・スペードも添えて、ぜひ映画化を!!
「悪い人ではないんだけどねぇ…」って感じが伝わるケヴィン・ジェームズだかあこそって感じでしたねぇ。
ロブにケン・チョンにデヴィッド・スペード…。一種の放送事故ですよねぇw