2006年12月07日

おじさんに気をつけろ! (Uncle Buck)

監督 ジョン・ヒューズ 主演 ジョン・キャンディ
1989年 アメリカ映画 99分 コメディ 採点★★★★

思いがけずに出来ちゃった子なのか、上とはむやみやたらと歳の離れた私でございます。ちょっとした親子並の歳の差です。それだけ歳が離れているせいもあって、3歳のころから叔父さんな私。叔父さん歴じゃぁ、そこらの叔父さん方には負けませんよ。

【ストーリー】
故郷の父親が急病で倒れてしまった為に、家を空けなければならなくなったラッセル家。両親の不在中に子供の面倒をみてくれる人を探すも見つからず、已む無く夫の弟で40歳独身無職&親戚中の鼻つまみ者バックに頼むことになったが、長女のティアはバックを毛嫌いし…。

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学園映画の雄として数多くの傑作を手掛けてきたジョン・ヒューズが、本格的にアットホームコメディへと移行していった一本。残念ながら日本未公開に終わってしまった作品で、ビデオ発売当時には「ありきたり」「他愛ない」との悪評も多かった一本。確かに、かつてジョン・ヒューズが手掛けた作品にあったホロ苦さと爽快さを期待すると肩透かしを食うが、“家庭への回帰”をテーマに、キチンと描かれた人物描写、笑い、子供たちの愛らしさのバランスが非常に良く、何度観ても初めて観た時と印象が全く変わらない安定感が出色。
シカゴへのこだわりにも、思春期を迎えた子供たちの大人に対する不信感や苛立ちの上手さにも、ジョン・ヒューズらしさが垣間見えるが、本作ではさらに子役の魅力を巧みに引き出す才能を見せている。この作品以降ファミリーコメディへの方向転換を果たすが、行き詰まりからか久しく監督作がないのは寂しい限り。

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その体型を武器に、厚かましくはた迷惑なキャラクターを演じさせれば右に出る者がいなかったジョン・キャンディも、同じくジョン・ヒューズ作品の『大災難P.T.A.』ではた迷惑だが孤独な人間という悲哀を帯びたキャラクターを好演。本作でも、図々しいくせに行動に筋が通っている女子高生にとって最大の敵とも言える主人公を演じながらも、時折見せる寂しげな眼差しで、全く憎めないキャラクター像を作り上げている。この方向で更なる飛躍が期待できただけに、早過ぎる死が非常に惜しい。未だに、ジョン・キャンディが死んでしまったことに対する実感がわかない
ジョン・キャンディの占める魅力以上に本作を楽しませてくれているのが、子供たちの愛らしさ。特にマコーレー・カルキンの芸達者ぶりは見もので、留守番に対する真剣な姿勢が、後に留守番の達人へと上り詰めることになるんだなぁと納得。

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『ホーム・アローン』は、これのスピンオフだったのか?

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posted by たお at 01:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 前にも観たアレ■あ行■ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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