2011年 アメリカ映画 120分 サスペンス 採点★★★★
UFOなり幽霊なり常識の範疇を超えた物の目撃談ってのは話としては面白いけど、いざ“それを信じるか?”ってことになると躊躇しちゃいますよねぇ。その目撃者が自分だったとしても同様。一回二回なら目の錯覚か気のせいと思うだろうし、頻発するならまずは自分の精神状態を疑う気が。で、「自分の正気を疑うくらい冷静なんだから、きっと正常!」と思い込みたい反面、「本当に自分が壊れてるなら、“壊れてる”って思うわけないよなぁ」とか考えたりしてパニックに陥るんだろうなぁ。
【ストーリー】
耳の不自由な娘を抱えながらも、優しい妻と共に平穏で幸せな日々を送っていたカーティス。しかし、ある日を境に彼は大災害に襲われる悪夢と幻覚、幻聴に苛まされ始める。収まる事のない悪夢に彼は大災害の予兆を感じ、家の庭に避難用のシェルターを作り始める。その異常な行動により仕事を失い、周囲だけではなく妻をも戸惑わせる彼だったが…。
長編2作目となる新鋭ジェフ・ニコルズ監督/脚本による、ヴィジョンに苛まれ壊れゆく男とその家族の姿を描いた心理スリラー。主演に『ロシアン・ルーレット』のマイケル・シャノン、共演には『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』のジェシカ・チャステインがキャスティング。
“もし自分がノアだったら箱舟を作るか?”
いやぁ、作らないなぁ。きっと“「大洪水が来るから船を作りなさい」って言われた夢を見た”で済ませようとするはず。ただ、その夢が幾晩と続き、白昼夢としてまで現れ始めたら話は別。自分の精神状態を疑うと同時に、その夢に何かしらの意味があるに違いないと思い始めるのではと。でも、“自分は異常だ”と易々と決めれるものではない。出来ればそうは思いたくもない。そうなると、そのヴィジョンに対して何かしなければという思いが湧いてくるはず。ヴィジョンが正しければ自分は正常である証にもなるのだから。正常であると証明したいがための強迫観念のようなもの。周囲の目が冷たくなればなるほど、その“行動”に固執し始めるんだろうなぁと。
本作はそんな“壊れゆく男”とその家族の姿を、見事なまで詳細に描き切った一本。
宗教概念があって初めて成立する話ではあるものの単に“預言者”をリアルに描くのではなく、経済的なプレッシャーや平凡な人生に対する不満、肉親に精神疾患患者がいる潜在的な恐怖感などを織り交ぜ、ある種特別な人物の物語ではなく誰しもが当てはまり易い人物の物語として観客に不安と恐怖を味あわせ、同時に観客を巧みに惑わす脚本と演出、そしてその主人公の心の動きを詳細に表現したマイケル・シャノンが素晴らしい。
特に主人公も観客も望まない展開を迎えるクライマックスの描写は見事の一言。シェルターの扉の向こう側に正気と狂気を隔てる答えを持たせ、その前で繰り広げられるドラマは圧巻。“家族の絆”の物語であることがここで明確になる構成の上手さに唸らされた。この後もう一捻りあるが、「ほらね!」を意味するのではなく、そのテーマを更に強固にし着地する見事な締め括り。
どうレビューを書いたらいいのかさっぱりまとまらず、着地点を決めないままフラフラと書いてしまった本レビューですけど、ほんのちょっとでも「面白そう!」と思って頂けたら幸いだなぁと。
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あれこれリンク増やすのが面倒な性質なので、ちょいと考えておきます^^;