2012年08月29日

ジュラシック・パーク III (Jurassic Park III)

監督 ジョー・ジョンストン 主演 サム・ニール
2001年 アメリカ映画 92分 アドベンチャー 採点★★★★

シリーズ物ってヒットした一作目のネームバリューもあるから、ビジネスとしてはリスクの少ない優等生なのかと。ただまぁ、基本的に完成されたレールの上を走らなきゃならないし、どうあがいても一作目と比較されてしまうんで、作り手としてはやり辛いんでしょうねぇ。でも、「もうどうでもいい!」と開き直りがちな三作目辺りって、そんな破れかぶれな感じもあって案外面白かったりするんですよねぇ。『ロボコップ3』とか『ランボー3/怒りのアフガン』とか。

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【ストーリー】
大企業の社長を名乗るカービー夫妻から、今では誰も立ち入る事の出来ないサイトB周辺飛行のガイドを依頼され、枯渇状態の研究費の事もあり渋々承諾する古生物学者のグラント。しかし、カービー夫妻の真の目的は島で行方不明となった息子の捜索で、グラントの忠告を無視し島へ強行着陸。そんな彼らの前に、野放しとなった恐竜らが現れ…。

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ジュラシック・パーク』『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』に続くシリーズ第三弾。製作総指揮に回ったスティーヴン・スピルバーグに代わってメガホンを握ったのは、『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』のジョー・ジョンストン。
マイケル・クライトンの原作から離れ、オリジナルのストーリーで展開する本作。一作目がパイオニアとして神格化されたせいか何かと評判の悪い作品ではあるが、“見た目が怖い”ってんでティラノより強いって設定になったスピノサウルスや、二週間やそこらでゲリラ戦の達人となる少年、擬人化の極みを見せるラプトルなど、“娯楽”ってのに特化した作りがなかなか面白い。「どうせ比べられる…」ってのを前に小さくまとまらず、堂々と開き直った姿勢が潔くて好き。
下手に小難しいテーマを語らず、見せるべきものだけをテンポ良く見せ続けた手腕も見事。ここで言う“見せるべきもの”とは、もちろん恐竜と恐竜バトル。もう、そこ集中。おかげで中身はほぼ空っぽにはなったが、「パンパカパーン♪」と軍隊がやって来るラストまでその空っぽ姿勢を崩さなかったのも立派。そもそも本作が目指してたのは、“学術的に正しい恐竜映画”ではなく、“恐竜が出てくる怪獣映画”なんでしょうし。また、どんな状況でもどこか明るさが漂っているのも、娯楽職人ジョー・ジョンストンらしくて楽しかったなぁと。

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デイブレイカー』のサム・ニール扮するグラント博士が“一作目のアノ人”に収まっている、主人公としての押しの弱さが難点ではあるが、それを補うかの如く個性的なキャストが揃っているのも本作の魅力。
「大企業の社長です!」と登場してもすぐさま「いやぁ、それはないなぁ」と思えてしまう、配役そのものがネタバレだった『ザ・バッド』のウィリアム・H・メイシーや、この頃はまだ“量産型シャロン・ストーン”及び“モルダーの嫁”でしかなかった『ペントハウス』のティア・レオーニ、『アイズ』のアレッサンドロ・ニヴォラに、『ドロップ・ゾーン』のマイケル・ジェッターなど、好みの面々が登場。
その他にも、「最初からこの人に頼んどけば事足りたんじゃね?」と思えた『チェイシング/追跡』のローラ・ダーンや、逆に救助に行かなくても何とかなった気もする『シックス・センス』のトレヴァー・モーガンらもキャスティング。
もちろん見所は恐竜の方々なんですけど、中でも「その細い顎でティラノに勝てんの?」って疑問もちょっとあったスピノサウルスと、いよいよ登場する大御所プテラノドンを観れたのが嬉しかったかと。子プテラノ可愛かったですし。

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対決しちゃうのもさせちゃうのも男の子の性なのかと

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posted by たお at 02:11 | Comment(0) | TrackBack(1) | 前にも観たアレ■さ行■ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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ジュラシック・パークIII
Excerpt: 第三弾。 印象としてはやはり1作目には勝てないものの、サム・ニールさん扮する古生物学者グラント博士の機転と行動力はさすがという感じ。 プテラノドンやスピノサウルスたちはさすがに見ものですが..
Weblog: いやいやえん
Tracked: 2012-08-29 09:49