1992年 アメリカ映画 103分 コメディ 採点★★★★
今も昔も変わらず、子供と動物にだけは大人気のたおです。レストランで食事をしていれば、いつの間にやら知らない子供がニコニコと隣に座っていたり、口の周りをソースやらチョコレートやらでコーティングした赤ん坊がキャッキャッと笑いながら一直線にこちらへほふく前進して来ることもしばしば。目線すら合わせていないのに。買い物に行けば、お父さんお母さんをそっちのけで私に向かってベビーカーから手足をバタつかせ猛アピールする赤ん坊に出会い、タバコを買った帰りに家まで歩いている途中話しかけられた小学生にうっかり返事をしてしまえば、「でなー、でなー、このカブトムシはなー」と家までついて来られる始末。どちらかと言えば、子供は苦手なのに。なんか、子供にしか見えない何かが私の周りに漂っているんでしょうかねぇ。どうせなら、もう少しお年頃の女性の間で大人気になっていただきたいものです。あ。四捨五入すると100歳になるじゅうぶんにお年頃の方々の間では既に大人気ですので、そちらはもう結構ですよ。
【ストーリー】
少年時代の苦い経験から、アイスホッケーを毛嫌いし、勝利に異常なまでの拘りを持つ弁護士ゴードン。しかしある日飲酒運転で捕まった彼は、罰として与えられた500時間の社会奉仕で、地元の弱小少年アイスホッケーチームのコーチをする羽目に。始めこそ嫌々だったゴードンだが次第に熱意を取り戻し、アイスホッケーチーム“マイティ・ダックス”も連勝を重ねていく。
手っ取り早く言ってしまえば、『がんばれ!ベアーズ』のアイスホッケー版である。他愛のない映画であることも、確か。しかし本作の“他愛のなさ”には、「こんなんで、いいんでしょー?」という妥協はない。徹底して他愛のない映画なりの面白さを追及した作りになっている。
子供たちの描き方も非常に分かりやすく、弱小チームの“マイティ・ダックス”は貧困区の出身で、メンバーはチビにデブにメガネにマイノリティと、いじめられっ子が勢揃い。対する強豪ライバルチームは、金持ちで揃いも揃ってヒトラー青年隊かのような七三分け。顔つきもどことなく邪悪。子供たちのキャラクター分けも、短い時間の中で充分に分かるように整理されており、その行動にも子供らしい大らかさと意地の悪さがキチンと描かれている。
しかし、子供がいっぱい出ているとはいっても物語の中心に立つのは大人。自身の夢を諦めた大人の身勝手な行動と、その反省、恋愛、そしてまた夢を目指す成長物語が、絶妙なサジ加減で描かれる。そのバランス感覚がいい加減だと、笑いに偏りすぎた『ペナルティ・パパ』になっちゃったり、誰にも全く共感できない『がんばれ!ベアーズ ニュー・シーズン』になっちゃったりしてしまう。しかし、その辺はさすが盛り沢山の内容ながら見せたい物がハッキリとしていた『チアガール VS テキサスコップ』のスティーヴン・ヘレク監督と、楽しみ第一主義だった『リトル★ニッキー』のスティーヴン・ブリルが脚本を手掛けているだけあって、盛り沢山ながらバランスの保たれた“良い”他愛のない作品に仕上がっている。隅々に気を遣ってこそ、他愛のない作品は他愛のない作品だからこそ味わえる喜びが生まれるのであって、そこがいい加減だと、それは“他愛のない”作品ではなく、“つまらない”作品になる。残念ながら、“他愛のない作品”と言われる作品のほとんどが後者なんですが。
子供たちの中にいると、ひいき目で見てもプールの監視員のアルバイトに来た大学生にしか見えないエミリオ・エステヴェス。同じユニフォームに着替えてしまうと、すっかり溶け込んでしまって見失うこともしばしば。ヤンチャと茶目っ気をそのまんま形にしたようなエミリオはひたすらカワイイし、すねるエミリオ、怒るエミリオ、笑うエミリオ、どこから観てもいつものあのエミリオが観れる満足度は非常に高いのだが、子供との比較対照としての大人の代表としては若干不安があったのか、エミリオ以外の大人の顔ぶれは、みな悪人顔。エミリオが幼い頃父親を失った設定であるので、作品のサブテーマとして“父性”が取り入れられているのだが、厳しい父親の象徴として描かれるライバルチームのコーチにしろ、優しく包み込む父親の象徴として描かれるホッケー屋の店主にしろ、成功の象徴である上司にしろ、全員が極悪人の顔つき。どれも、イヤだ。登場する全員が老け過ぎなのか、エミリオが若すぎるのか…まず間違いなくエミリオが若すぎるのだが、ロマンスの相手までエミリオのお母さんに見えてしまうのは困りものでしたが。
全3作を通して、『バタフライ・エフェクト』のエルデン・ヘンソンら同じ子供たちが多数出演するこのシリーズ。シリーズが進む毎に子供たちが成長しちゃって可愛げがなくなっていくのも、このシリーズの特徴なんですが、子供たちの成長と共に、エミリオがますます溶け込んで見つけるのが困難になるのも、また特徴。
「しっかりしろ、チャーリー!」って、普段から言い慣れているんでしょうねぇ
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本当に若くてガキっぽくて可愛く見えました(爆)
誰か生徒のちょっと歳の離れたお兄さんが、弟の友達のママと恋しちゃったような・・・
なんだかんだと3作とも見ちゃいましたが、多少落ち着いたとはいえ、子供たちの成長と比較してほとんどキャラが変わらないゴードンに、ホッとしました。
どんな子供よりも、エミリオがカワイイw
それはそれでどうかとも思うんですが、可愛いんだから仕方がない。
『3』まで観た記憶があんまりないのですが、それはきっとエミリオがかわらなすぎだから記憶がゴッチャになっているからだと。
>「しっかりしろ、チャーリー!」って、普段から言い慣れているんでしょうねぇ
ははは。
これ笑っちゃいました。
エミリオ兄ちゃんも、いろいろ苦労しているようですしねぇw
>動物と子供にだけは大人気
って、「トゥモロー・ワールド」のセオのような(笑)
えぇ。
『トゥモロー・ワールド』観た時に、とても他人とは思えませんでしたもの。顔立ちは別にして。