2012年08月24日

ザ・マペッツ (The Muppets)

監督 ジェームズ・ボビン 主演 ジェイソン・シーゲル
2011年 アメリカ映画 103分 コメディ 採点★★★★

朝はもっぱらEテレがつきっ放しの我が家。末っ子が“おかあさんといっしょ”やら“いないいないばあっ!”を観てるからなんですけど、稀に末っ子が早く保育園に行ってしまっててもチャンネルはそのまま。チャンネルを変えるなりTVを消すなりすればいいんですけど、ついつい観てしまうんですよねぇ。それも「お?今日のワンワン飛ばしてるなぁ!」と真剣に観てたりも。おかげさまで朝のTV番組の話題に関しては、職場の誰とも合わず。

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【ストーリー】
人間のゲイリーとマペットのウォルターは仲良しの兄弟。自分の姿が他の人間と違うことを気にするウォルターは、TV番組“マペット・ショー”に出会い熱狂的なファンとなる。そんな彼の為に、ゲイリーは恋人とのLA旅行にウォルターも誘う。マペット・スタジオに行けると大はしゃぎのウォルターだったが、スタジオはすっかりと荒れ果てており、しかも石油王テックスの陰謀により解体の危機に直面していた。スタジオを救い出す為に、彼らは今では隠居生活を送るカエルのカーミットを探し出し、“ザ・マペッツ”を再結成させようとするのだが…。

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ラビリンス/魔王の迷宮』のジム・ヘンソンが考案した“マペット・ショー”の世界を舞台に繰り広げられる、カーミットやミス・ピギーら人気マペット総出演のコメディ・ミュージカル。メガホンを握ったのは、本作が長編デビューとなるジェームズ・ボビン。
思い出の場所を取り戻す為に昔の仲間が集結する”という、『ブルース・ブラザース』プロットがまず燃えないわけがない本作。笑いも王道からスカし、映画の構造自体をいじるメル・ブルックス風のものまでバリエーション豊かで、そんな歌あり笑いありの103分に顔から笑みが消えることなし。
しかも単なるファミリーエンタメに終始するのではなく、成長し一歩踏み出す為の勇気の重さや重大な選択肢に立たされる恋模様なども描き込み、その“一歩踏み出す”って部分にしっかりと“目を背けてれば事足りてたぬるま湯生活との別れ”って意味を持たせたのは見事。明るく楽しい夢のような世界にどこか空々しさを漂わせ、マペットや人間たちが直面する現実の厳しさを映しだしたってのも上手い。この辺は流石『寝取られ男のラブ♂バカンス』のニコラス・ストーラー&ジェイソン・シーゲルってとこか。
この面白さを上手く伝える自信が全く無いんで手短なレビューになってしまいましたが、マペットの世界もファミリーエンタメの枠も壊さないまま、大人の男が深夜部屋で一人で楽しむ事も出来る作品に仕上がってた、本年度のお気に入りの一本になりそうな映画で。

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やはり見所は表情のパーツがそんなに変化していない筈なのに、表情がころころ変わってるように見えるマペットの方々かと。「マペットって確か…カエルとブタだよね?」程度の認識しかない私でも、充分に楽しめるほど完成されたキャラが魅力。個人的なお気に入りは“狂炎のドラマー”アニマルと、破天荒に足が生えたかのようなゴンゾで。
ただ、人間様も全く負けていないのが本作の特徴。作品の性質上脱ぐわけがないのは分かっているのだが、油断すると脱ぎだしそうなハラハラを味わえる40男のバージンロード』のジェイソン・シーゲルを筆頭に、ちょいと肉付きの良くなった『ザ・ファイター』のエイミー・アダムス、迫力あるラップを披露する『ザ・タウン』のクリス・クーパーや、本人役で荒れ狂う『紀元1年が、こんなんだったら!?』のジャック・ブラックらといった、所謂“可愛らしい人形総出演”映画に出てるとは思えぬ面々が勢揃い
それだけでは終わらず、『ソーシャル・ネットワーク』のラシダ・ジョーンズや、『リトル・ミス・サンシャイン』のアラン・アーキン、『アジャストメント』のエミリー・ブラント、『ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える』のザック・ガリフィナーキスらに、カメオ出演としてウーピー・ゴールドバーグ、セレーナ・ゴメス、“フー・ファイターズ”のデイヴ・グロールといった非常に豪勢な顔ぶれまで。
そして忘れちゃいけないのが、『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』のケン・チョン。ダメ押しって言うか、もうトドメ。痛恨の一撃。この顔ぶれを見るだけで、何を目指したかったのか透かし見える見事なキャスティング。カットされたシーンには『マチェーテ』のダニー・トレホさんまで出てますし。
まぁ何はともあれ、ジェイソン・シーゲルとケン・チョンが、脱がずに歌って踊る映画を観れたってだけでも大きな驚きを味わえる一本だったかと。

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傍から見てる分は楽しいが、迷い込んだらきっとトワイライト・ゾーン

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posted by たお at 13:07 | Comment(2) | TrackBack(9) | 前にも観たアレ■ま行■ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>ジェイソン・シーゲルとケン・チョンが、脱がずに歌って踊る映画
まさか、マペットを使って子供が大好きな下品なコメディにするんじゃ? と一瞬不安にさせながら、しっかりまともにある意味正統派の物語に仕上がっていたと思います。

>非常に豪勢な顔ぶれまで
マペット的にもキャスト的にも、凄く豪華でしたね!!
Posted by 哀生龍 at 2012年08月28日 00:38
哀生龍さま、こんばんは〜♪
正統派なんですが、しっかりとジェイソン・シーゲルらしい(脱ぎ以外は)作品にも仕上がってるんですよねぇ。
これは見事。
Posted by たお at 2012年08月29日 18:39
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