2012年07月29日

ジャッカー (Cohen and Tate)

監督 エリック・レッド 主演 ロイ・シャイダー
1988年 アメリカ映画 86分 サスペンス 採点★★★★

ペットがその家の力関係を瞬時に把握するように、幼い子供も家族内の力関係を理解して行動するんだなぁと、9歳になる長男の大切な物ばかりを狙い撃ちして壊す2歳の末っ子の姿を見ながら思った夏休み。絵日記なんか書いてたら、毎日2歳児に泣かされた話ばかりなんだろうなぁ。もうちょっとしっかりしろ、長男よ。

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【ストーリー】
証人保護下にあった両親を襲った二人組の殺し屋に誘拐されてしまった9歳のトラヴィス。ヒューストンへと向かう車中でマフィアのもとへ送られ殺されてしまうことを知ったトラヴィスは、元々仲の悪い殺し屋同士を更に仲違させ、なんとか生き延びようと心理戦を挑むのであったが…。

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ヒッチャー』『ニア・ダーク/月夜の出来事』の脚本家として一躍注目を浴びたエリック・レッドが、自身の脚本を初めてメガホンを握って作り上げたサスペンスアクション。
主要登場人物3人、メインの舞台が車中と絵面はほとんど“水曜どうでしょう”ながらも、細かく描き分けされたキャラクターらが置かれた状況により逐一変化していく心境を効果的に描いたことによって、シンプルながらも物語に深みが生まれた“無駄のない良作”の典型的な一本となった本作。
メインのストーリーラインは“トンチ坊やが機転を利かして生き残る”という容赦のないホームアローンみたいな物語なので、冷静に考えれば事態は好転していってるのだが、視点が思いっきり殺し屋寄りなので、事態がどんどん悪化するサスペンスとしての盛り上がりと同時に、“簡単な仕事が子供のせいで泥沼になっていく”不条理な怖さすら。子供の立場になってハラハラするというよりも、「そんなガキに騙されるな!しっかりしろー!」と殺し屋を応援してしまう、悪を魅力的に描くことに長けたエリック・レッドらしさというところか。

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老練の殺し屋コーエンに扮したのは、『2010年』『ブルーサンダー』のロイ・シャイダー。結果的に子供を救ってるが、別に良心に従ってるわけじゃなくプロ意識に則ってるだけのストイックさと、家族に手紙を送るほんの僅かなシーンで人間コーエンを少しばかり覗かせる渋み溢れる見事な仕事っぷりで好演。仕事に対し非常に偉そうなことを言ってる割に、肝心な殺しは全てミスしてる詰めの甘さにも機械的ではない血肉ある殺し屋って感じを。主導権を握ろうとするが如く、車のハンドルを離そうとしない意固地な感じとかも。
一方ガキのせいで散々な目に遭う、ある意味劇中最大の被害者でもあるテイトに扮したのは、『プレデター2』のアダム・ボールドウィン。前年の『フルメタル・ジャケット』を引きずったかのようなマッチョな殺し屋を怪演。残忍で何事にも動じないターミネーターのような怖さを持ちながら、テンパると泣いちゃうお子様のような不安定さが怖い。
ザ・フライ2/二世誕生』でエリック・ストルツの幼少期を演じたハーレイ・クロスに、これといった可愛げも憎々しげもない、とっても普通の男児だったってのが食い足りない部分なんですが、その辺を殺し屋二人が存分に補った好キャスティングかと。

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アウェイでも強いホームアローン

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posted by たお at 11:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 前にも観たアレ■さ行■ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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