2005年 アメリカ映画 95分 ラブロマンス 採点★★★★
「ちょっとぉ!グラスはちゃんとコースターの上に置いてっていっつも言ってるでしょ!」と、よく怒られます。「なんで、そんな簡単なことも?」と言われても。だって…面倒くさいんですもん。
【ストーリー】
仕事一筋で男性に縁がなかった女性医師エリザベスは、姉が無理矢理セッティングしたデートに向かう途中、交通事故に。一方、妻を病気で亡くし生きる気力も失ってしまったデヴィッドは転居先のアパートを探していたが、何かに導かれるように一つのアパートにめぐり合い、契約を済ます。その夜、すっかりその部屋でくつろぐデヴィッドの前に、見知らぬ女性が現われ「ここは私の部屋なの!」と彼を追い出そうとするが、不思議なことに彼以外に彼女の姿は見えず…。
厳密に言えば、“恋人は生霊”。
ひょんなことからゴーストと関わることになってしまった主人公が、なんだかんだとある内に恋愛感情が芽生え始め、実は運命に導かれていたって物語自体はいたってシンプルで、何ら新味もない。しかしながら、そのシンプルな物語に余計な手を加えず会話の妙と役者の魅力、そしてカラフルな色使いにスピーディーなテンポで描ききったことにより得られる多幸感は、非常に大きい。なんでも目新しければ良いってワケではない。コメディとロマンスの配分具合も絶妙で、一時たりとも飽きることもない。まぁ、最近なにかと蒼白い映画ばかり観ていたせいもありますが。
劇中に使われる音楽も好み。タイトルにもなっているキュアーの“ジャスト・ライク・ヘブン”のカヴァー(オリジナルはエンドロールで使われている)がオープニングで流れた時点で、もうこの映画が好きだと大方決まったようなもの。キュアーに限らず、カーズ、ベック、イギー・ポップのカヴァーにスクリーミング・ジェイ・ホーキンスまで使われちゃってるんじゃ、嫌いになれるわけもない。その楽曲の傾向もあってか、本作にはアダム・サンドラー映画にも似た空気感もある。なんと言うか、今にもロブ・シュナイダーが出てきそうなハラハラ感と言うか…。
デヴィッド役のマーク・ラファロの、パッと見キツそうだが良く見ると優しさ溢れる眼差しも印象的。全てのドアを彼女の為に開けてあげているさり気なさも、その印象を強めているのだが、やはり本作はリース・ウィザースプーンの魅力で満ち溢れている。止まっているとそのアゴばかりが目立ってしまうのだが、動いている彼女はとにかくキュート。とても地縛霊とは思えない前向きさとアクティヴさが、彼女から流れ出ていさえする。そして、相当センスのいいスタイリストが居るのか、彼女に限らず女優陣の髪型がさり気ないながらも非常に素敵。髪型を褒めるなんて、らしくはないですけど。
もちろん本作はリース・ウィザースプーンだけを堪能する作品ではない。『
“全米ナンバー1”の冠がなくても充分に劇場公開するだけのクォリティーを持っているのにも関わらず、本作は劇場未公開。“劇場公開作”の箔だけを付ける単館公開すらされないままビデオスルー。なぜ?リース・ウィザースプーンの認知度も低くないだけに、不思議で仕方がないのだが。ジョン・ヘダー作品として考えれば、『
コースターを使いなさいと何度言えばわかるの?
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本編ももちろん好きですけど、
ジョン・ヘダーが観られたことが何よりも嬉しかった作品ですw
見た目だけは男前になってたけれど、不思議ちゃんがよかったですねー!!
ナポレオンが一番美味しいんですよね、これ。出番少ないくせに、大物なみの扱いw
うっかり「カッコいいなぁ」と思っちゃったりしましたが、頭ぶんぶん振って消し去りました。ナポレオンはナポレオンだとw
ラファロ、個性派で結構好きだったんですが、リースとジョンの間にはいるとやはり影が薄かったように見えました…。
まぁ、エル・ウッズとナポレオン・ダイナマイトの間に挟まれりゃ、誰でも存在感がなくなりますよねぇw