2010年 ノルウェー/フランス映画 95分 ホラー 採点★★★
ゴールデン・ウィークですねぇ。きっと世間の皆さんは、遅々として進まない高速道路の車内で尿意と戦ってたり、ようやく着いたパーキングのトイレに出来た長蛇の列に絶望したりしてるんでしょうねぇ。羨ましい限りで。うちの家族も女房の実家に遊びに行きましたが、生憎普通に仕事の私はお留守番。まぁ、そんな時は気兼ねなく大音量でホラー映画を観て過ごすのも一興かと。
【ストーリー】
電動ドリルで頭部に穴をあける連続殺人事件が発生。驚くことにその被害者全てが蘇るのだが、彼らは口から黒い液体を垂れ流す生きる屍のような存在に豹変していた。警察の捜査が一向に進まない中、被害者の父親で音楽家のラーヴンは執念深く犯人捜しを続け、ようやく怪しい人物を見つけるのだが…。
世界中のホラー映画祭で話題を呼んだという、様々なホラー要素を詰め込んだノルウェイ産闇鍋ホラー。
スラッシャーホラー風に始まったかと思いきや、ゾンビ映画風に変化して、父娘の物悲しい家族愛を描いたと思ったら、デヴィッド・リンチの映画にでも出てきそうな変な老人が現れて、気が付いたら人類滅亡風の結末を迎える、なんとも展開の忙しい本作。なんか、ジョン・カーペンターの『パラダイム』みたい。作品自体はマッタリしてるってのも一緒で。
そんなアレコレ詰め込んだ作品ではあるが、奇をてらったと言うよりは好きなものに対する素直な姿勢が如実に出たって感じが好印象。先に挙げたカーペンターやクトゥルフ神話っぽい雰囲気、同じゾンビでもロメロと言うよりはフルチ的な世界観に、Jホラー風演出を取り込むなど非常に貪欲な姿勢も良い。古より地底に潜む邪悪な何かを解き放ってしまったってのは分かるのだが、ちょいと雰囲気重視に走り過ぎたせいか“何が?何で?”って疑問も大いに出てくるし、胸周辺を中心に目を奪われる女性が多く出てくる割に色気もゴアっ気も少ないって失望感もなきにしろあらずなんですけど、“禁断の扉を開けてしまった故に終わりが始まった”的雰囲気が好きだったんで、評価は然程低くなく。まぁ、人を選ぶ作品だとは思うんですけど。
美女ばかりとは限らず
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