1991年 香港映画 107分 コメディ 採点★★
外国や地域に対する、非常に大雑把なイメージってありますよねぇ。オーストラリアには改造バギーカーに乗ったモヒカン集団がいて、ニュージーランドは中つ国、テキサスには電動ノコギリ食人一家が潜んでて、名古屋にはヤクザ処分場があるみたいな。事実からは大きくかけ離れてるかも知れないんですが、映画にするならこれくらいが丁度いいですよねぇ。
【ストーリー】
ご先祖様のキョンシーをロンドンのオークションで落札したサムと道士は、飛行機で一路香港へと向かう。しかし、飛行機トラブルによりアフリカに不時着、キョンシーとはぐれてしまう。その頃、たまたま付近にいたブッシュマンのニカウさんは、キョンシーを神さまと思い込み村へと連れ帰ってしまい…。
ブッシュマンがメインと言うよりは、ラム・チェンインの“霊幻道士”シリーズの外伝的位置付けにある本作。一応『ミラクル・ワールド/ブッシュマン』のジャミー・ユイスがコンサルタントとしてクレジットされてましたが、「あっちにキリンがいるよー」とか「あんまりニカウさんを土人扱いし過ぎないでねー」とか言ってたんでしょうかねぇ。
「キョンシーとブッシュマンの組合せってスゲくね?」って深夜2時頃の与太話を、そのまんま映像化したような本作。とは言っても、別にキョンシーとニカウさんを軸に物語が展開するわけじゃなく、ライオンを前に道士らが慌てふためいたり、ウンコする場所を探して道士が右往左往したりする、うちの小2の長男が腹を抱えて大爆笑するようなシーンがユルユルと。「やっぱブッシュマンと言えばコレだよね?」ってつもりなのかナレーションが引っ切り無しに被るのだが、どこぞの二人組が本作を観ながらグダグダ言ってるだけという、ある意味妙な臨場感が味わえるナレーションも独特な味わいを。
でもまぁ、見所が全く無いわけでもなく、アフリカなのにヴードゥーっぽいゾンビとキョンシーが対決したり、ニカウさんがキョンシーに肩車してピョンピョン飛び跳ねたりと、組合せのインパクトのみではあるがそこを貪欲にしゃぶり尽くす見せ場もちらほら。特に栄養状態が良かったのか、尻をパンパンに膨らませたニカウさんにブルース・リーが降臨するシーンは驚愕で、ニカウさんが見せるドンピシャのタイミングで決めるブルース・リーの顔芸は、ある意味映画史に残る名シーンなのではと。
それにしても、“アフリカにキョンシー”“ニカウさんがブルース・リー化”とか、どこの誰がこんなネタを思いつくんだろうとクレジットを見たら、脚本を手掛けたのが『エボラ・シンドローム/悪魔の殺人ウィルス』のバリー・ウォンだった。あ、納得。
笑いの神も一緒に降臨
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ナレーションはたしかシンチーとン・マンタだったと思いますが、でもたしかに映画としてはいまいちでしたね。下手にDVD化されたりせず伝説のままの方がよかったのかも、笑
確かにこの二人なんですけど、「だから?」って内容のナレーションでしたねぇ^^;
まぁ、映画としてはアレでしたが、ある意味驚愕の展開をする作品でもあるんで、一人でも多くの人が騙される事を願いますw