2011年 アメリカ映画 105分 コメディ 採点★★★
もし期間限定で独身生活を送れるとなったら、何をして過ごすんでしょうねぇ。“モテる/モテない”は既婚・未婚にあんまり関係なくその人そのものの魅力に因ると思うんで、独身になったからといって「女遊びだー!ヒャッホー!」とはなりそうにないですし。たぶん、一日中ゲームして終わりそうですねぇ。いつもの休日だ。

【ストーリー】
トキメキもなにもない結婚生活に疲れたリックとフレッド。そんなある日、妻たちは一週間限定で独身に戻れる“ホール・パス”を彼らに与える。「浮気し放題だー!」と喜び勇んで街に繰り出す彼らだったが…。

期間限定の独身生活を手に入れた中年男の姿を描く、『2番目のキス』のファレリー兄弟によるコメディ。
独身時代の思い出が思い切り美化・誇大化され、ある意味それが心の支えにもなっている男の悲しい性を描いた本作。急に独身に戻っても何をしたらいいのか分からず右往左往する様や、夜の営みもままならず一人寂しくアレしなければならない実情など、既婚男性なら思わず共感してしまう可笑しいシーンも多し。
ただ、主人公に強烈な浮気願望があるわけでも独身願望があるわけでもなく、流れで手に入れてしまった特典だった為か、ほとんどの時間をフワフワ漂うだけで起伏のない展開はちょいと物足りない。良い人が、もっと良い人になって戻って来るだけの話のようにも。強烈な毒を纏いながらも純粋な物を描くファレリー兄弟にしては毒気も少なく、観賞中はファレリー兄弟の作品であることを忘れてしまう事もしばしば。まぁ、ちゃんとラストに思い出させるシーンをしっかり挟みこんでいますが。“独身になってもあんまりやる事はないよ”ってテーマの作品なのでこうなるのも仕方ないんですが、もうちょっと夢を見させてくれてもいいのになぁと、既婚中年男性の私が言ってみましたよと。

全体がフワっとしてしまったのも、きっと主演が『ミート・ザ・ペアレンツ3』のオーウェンだったからじゃないのかと。アレコレあった上に次世代の突き上げもあって、自分のポジションを模索している感が強かった本作のオーウェンなんですが、しがない中年男役にしては可愛過ぎるのではないのかと。七三頭に中年太りで奮闘はしてましたが。浮気もしないし初体験の相手が今の奥さんって役柄は、可愛いですしオーウェンにもハマってたんですが、作品にはハマってなかったようにも。いっそのこと、男版『可愛いだけじゃダメかしら』を作ってみては?まぁ、タイトルだけでこじつけただけですけど。それだけオーウェンは可愛かったってことで。
その他、作品を一人体現してたかのような『ROCKER 40歳のロック☆デビュー』のジェイソン・サダイキスや、童顔のまま中年に差しかかった可愛らしさが印象的な『スリザー』のジェナ・フィッシャー、大学生がちょっと手を出したくなるのも分かる“大人の色気”を発していた『ビッグ・ヒット』のクリスティナ・アップルゲイトに、ある意味理想の大人像でもあった『モールス』のリチャード・ジェンキンスと、なかなかバラエティに富んだキャスティングが施された本作。その割に、これといって弾けてる印象もなかった面々なんですが、唯一『妖精ファイター』のスティーヴン・マーチャントは良かったなぁと。関わるシーンが全て面白かったですし。

理想に自分がついて行けてない
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やはり既婚男性は共感できる部分あるんですね〜なるほど(笑)
まぁ、夜通しゲームをするとかそんなことばっかですけど^^;
わーい! 花の独身だぁ〜!!
と日ごろの念願をあれこれ叶えようとしてノリで無茶して玉砕したのならまだしも、そこに到達出来ないままにホームシックになって終わっちゃったのは、ちょっと残念な展開でした。
>スティーヴン・マーチャントは良かったなぁと。関わるシーンが全て面白かったですし
彼がいてくれて、本当に良かった(笑)
オーウェンがただただ流されてるだけの作品でしたねぇ。ジェイソン・サダイキスが主人公であれば、もうちょっとテーマが活きたのかも。
にしても、スティーヴン・マーチャントは面白い!
また、リッキー・ジャーヴェイスとの絡みが観たいなぁ。