2009年 ドミニカ共和国映画 102分 アクション 採点★★★
映画を観てるかゲームをしてるか、はたまたズンダ餅を食べてるか猫と戯れてるしかない私のような人生でも、存分に脚色すればそれなりの人生に見えたりするんでしょうねぇ。どうせなら、ポール・ヴァーホーヴェンにでも撮ってもらいたいもので。きっと、暴力と肉欲とズンダに塗れた一大バイオレンス猫飼い巨編になるんでしょうねぇ。

【ストーリー】
ドミニカ共和国。幼い頃麻薬売人に父親を殺されたルイシトは国家警察の将軍に拾われ、凶悪な犯罪者を見つけ次第処刑する処刑人へと育て上げられる。父の仇を探し求めながら日々処刑を繰り返していた彼だが、初恋の相手だった幼馴染との再会により殺しの世界に嫌気がさし始める。そんな折、アメリカに逃亡していた父の仇が帰国したとの知らせが入り…。

『戦火の勇気』やアメリカのTVなどで活躍するマニー・ペレスが製作と脚本も務めた、実話をベースにしたとされる犯罪アクション。自身の体験を基にしたってらしいが、どの辺までがそうなのかは彼のみが知る所かと。『クロコダイル・ダンディー2』や『地獄の7人』『サルバドル/遥かなる日々』などで一時期よく見たファン・フェルナンデスや、『弾突 DANTOTSU』のポール・カルデロンなども出演。
物語を掻い摘むと、“幼い頃から独裁者によって私設処刑人へと育て上げられた男が、本来倒すべき強大な敵が誰であるかに気付き、無謀な戦いを挑む”って非常に劇画チックなものなのだが、観てみると案外地味。かと言って退屈なわけではなく、家畜屠殺人の子として死と密着した生活を送ってきた男の苦悩や、ドミニカの犯罪や権力者の実態、アメリカの司法当局との関係など興味深い題材を多く取り揃えている。リアルに目の前で豚が解体されていくシーンのように、引っ切り無しに流れる陽気な音楽とやってる事の凄惨さのギャップも面白い。
ただ、私が中南米に対し“暴れん坊の国々”としかイメージを持っていないせいもあるんですが、「これぞドミニカ!」って感じは然程せず。麻薬と私利私欲に走る独裁者という、題材がある意味ステレオタイプな中南米なので、「ニカラグアだよ!」と言われてもきっと気付かない特徴の無さも否めず。なんと言うか、国内から見つめたドミニカと言うよりも、アメリカから見たドミニカって感じも。まぁ、あまり馴染のない国の映画を観れるっていう変わり種として。

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