2001年 アメリカ/スペイン映画 136分 サスペンス 採点★★★
夢と現実がごっちゃになることはないんですが、あんまりにも楽しい夢を見ている最中にふと目を覚ましてしまった時って、その気分がなかなか抜けない事もありますよねぇ。そんな時は、続きを見ようとその夢の事を考えながら二度寝を試みるんですが、その夢を見たいと思ってる夢を見るだけだったりして、もう台無しなんですけど。
【ストーリー】
大金持ちの上にハンサムという、誰もが羨む人生を送っていた出版界の若き実力者デヴィッド。しかし、交通事故によって大怪我負ってしまい、彼の顔は醜く変貌してしまう。それを機に彼の人生は狂い始め…。
リメイク元である『オープン・ユア・アイズ』はなかなか面白かったものの、あまり良い評判を聞かなかったし、ロックインテリがうん蓄を披露してるような感じが好みではないキャメロン・クロウ作品だってんで、なんとなく敬遠していたハンサムミステリー。今回もわざわざボブ・ディランのアルバムジャケットを模してみたり、引っ切り無しに流れてくる楽曲の選曲にロックインテリ臭さを感じるが、“主人公の心境が好きな曲やイメージとして流れてくる”って設定が面白いので、そんなには鼻につかず。
オリジナル版では大金持ちでハンサムって大前提すら作られたイメージである可能性を匂わせていたのだが、本作では全く揺るがない。ハンサムありき。だってトム映画だから。『トータル・リコール』がシュワの筋肉映画になってしまったのと同様に、本作もトムちんのハンサム映画に。“美しい夢の世界より、現実の世界で地に足付けて生きる”とか“多少の苦労は人生に必要”とか教訓めいたことを語ってはいるが、結局のところ描いているのは“ハンサムの人生は楽しい!”ってことのみ。もう、ごもっとも。反論できません。
主人公がハンサムな上に一目惚れした女優と共演する口実が出来るってんじゃ、『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』のトムちんが躍起になって本作を製作するのも当然のことかと。敢えて醜い顔を披露してハンサムっぷりを際立たせようとしておりますが、如何せんまだ“ハンサムはルックスのみで成立するものではない”と気付いていない、ハンサム道追求途中の作品なので、「整った顔でニカって笑ってればハンサムなんでしょ?」って安易さは目に付くのは残念かも。まぁ、髪の長さとかはこの位が一番似合うとは思いましたが。
そんなトムちんに一目惚れされちゃったのが、『サハラ 死の砂漠を脱出せよ』のペネロペ・クルス。当時からそうだったんですが、改めて今見てもトムちんとペネロペは一緒に居るのが似合わない。とてもトムちんの手に負えそうなタイプの女性ではないのかと。まぁ、トムちんが一方的に浮かれただけで案の定な結果に終わってしまいましたし、その反省は今に活かされてはいるようですが。
その他、「ハンサムはこれ位の女性じゃ満足しない」ってことなのか、可愛さ絶頂期にいた『ナイト&デイ』のキャメロン・ディアスや、「アメリカの理想の父親像ってのは、まず顎がシッカリしてることなんだねぇ」と再確認した『デス・プルーフ in グラインドハウス』のカート・ラッセル、基本的な立ち位置はいつものケヴィン・スミス作品と変わらなかった『コップ・アウト 刑事(デカ)した奴ら』のジェイソン・リーに、いつ見てもそのカッコ良さにシビれてしまう『コンスタンティン』のティルダ・スウィントンなど、かなり豪勢な顔ぶれが嬉しい。そう言えば、『マイノリティ・リポート』と撮影時期が近かったせいか、スピルバーグもちらりと顔を出しておりましたねぇ。あと、いつものウィリアム・メイポーザーも。
そりゃぁ、楽しいでしょうよ
↓↓お帰りの際にでもぽちりと↓↓
これぐらいの顔の傷じゃ、ボクのハンサム度は傷つかないさ!
こんな傷を負った顔でも、まだまだボクはハンサムだろ?
と、心の底の自信が垣間見られたような気が・・・
>髪の長さとかはこの位が一番似合うとは思いましたが
前髪は長目が似合いますね。
冷凍睡眠から目覚めたら全然ハンサムなんかじゃなかったってオチなら強烈なんですが、如何せんトムちん映画。ハンサムであることが大前提でしたねぇ^^;
>前髪は長目が似合いますね。
トムちんの髪型を参考にして髪型を変えてみたら、ハンサム以外がやると案外地味だってことを痛感した私w