ピンクパンサー (The Pink Panther)

監督　ショーン・レヴィ　主演　スティーヴ・マーティン
2006年　アメリカ映画　93分　コメディ　採点★★★★

なんであれ、時間が経てば経つほど物事の価値ってのは勝手に高くなるようで。まして対象が死んじゃってたりすると、もう無敵。神格化されちゃいます。別にいいんですが、だったら当時から評価してやれよと。

【ストーリー】
サッカーのフランス代表チームを指揮する監督が何者かに暗殺され、彼が所持していた高価なダイヤモンド“ピンクパンサー”が奪われてしまう。捜査を指揮するドレイフェス警視は、自らジックリと捜査をする為に、フランス一ドジな警官クルーゾーに捜査を担当させ、マスコミの目を逸らそうとするが…。



今は亡きピーター・セラーズ扮するクルーゾー警部と、話の本筋には全く関係のない謎のアジア人ケイトーとの狂ったやり取りを覚えていなくても、テーマソングとピンクパンサーのキャラクターは誰でも知ってる『ピンクパンサー』シリーズの新作。
観た後一晩眠ったらスッカリ内容を忘れてしまいましたが、確か面白かったはず。オリジナルの特徴であった、話の本筋そっちのけで繰り広げられるドタバタをしっかりと受継いでおり、ヤリ逃げの感すら強い小ネタの数々で覆われている。そのドタバタぶりが大きく好き嫌いを分けてしまいそうだが、私は大好き。“大好き”と言いながらも、ほとんど覚えていないのですが。
ピーター・セラーズと比較すること自体フェアじゃない気がするのだが、ジョン・キャンディもジョン・ベルーシもいない今、狂っててはた迷惑なキャラクターを演じさせたら右に出る者のいないスティーヴ・マーティンのクルーゾーはハマリ役では。『天国から落ちた男』で「やぁ、ボクの名前はバカ」とインパクト有り余る登場をして以来のファンですし、本家シリーズの方も、最後にはクルーゾーが整形手術を受けて、ロジャー・ムーアになってましたからねぇ。頭上で不幸の渦が舞っているかのように他人を不幸にして歩くクルーゾーには、やはりスティーヴ・マーティンくらいの役者じゃないと。一時ハートウォーミング物が続きロビン・ウィリアムズみたいになっちゃいそうだったが、ここで軌道修正。新たにシリーズ化するには充分のキャラ力である。謎の中国人が出てこない不満は大きいですが。



外国語訛りで顔色一つ変えず狂ったことをするという得意芸を披露するスティーヴ・マーティン。これだけメインが狂っているとなると、脇は相当力いっぱいセーブに回るんだろうなぁと思っていたら、周りも狂ってた。名優として見るか、コメディアンとして見るかで大きく印象が変わるケヴィン・クラインだが、個人的には『ワンダとダイヤと優しい奴ら』で開花したコメディアンとしての才能を、本作でも思う存分に発揮しているので満足。こちらも外国語訛りで狂ったことをするのが得意芸なだけあって、スティーヴ・マーティンとのやりとりはスリリングなまでに面白い。
最近ではコメディよりも『クリムゾン・リバー２　黙示録の天使たち』や『エンパイア・オブ・ザ・ウルフ』のように、内容も作品の出来自体も凶悪な作品が多かったが、今回は久々のコメディということもあってか必要以上のハッチャケを見せてくれている。いつも警官役ばかりですが。
ゲストも意外と豪華。“ゲスト専門俳優”と呼べるほどゲスト出演が多い気がする『トランスポーター２』のジェイソン・ステイサムに、『シン・シティ』のクライヴ・オーウェンがチラリと出演。特にクライヴ・オーウェン演じる００６には大いに楽しませてもらいましたよ。本家００７シリーズでは、よく死ぬ番号だった気もしますが。そういえば、ボンド役の候補に挙がってませんでしたっけ、彼？
ビヨンセに関してはよく覚えていないので。こんなウロ覚えのレビューで、すいませんねぇ。


このシーンだけは、しっかり覚えてますけど

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Comments

>“大好き”と言いながらも、ほとんど覚えていないのですが
ストーリーもストレスも、笑っているうちに体から抜け出て行って･･･
心も体も、記憶までスッキリです(爆)

>ヤリ逃げの感すら強い小ネタの数々
笑わずに馬鹿な事をサラッとやってのけるスティーヴ･マーティンもケヴィン・クラインもジャン･レノも、それぞれが持っているコメディ･センスを遺憾なく発揮してくれていて、ストーリーは忘れても、小ネタが訳もなく面白かった事だけは憶えてますね♪

Posted by 哀生龍 at 2006年09月30日 07:29

こんばんは。
弊ブログへのトラックバック、ありがとうございます。
こちらからもコメントとトラックバックのお返しを失礼致します。

この作品は、余り僕の好きなタイプではありませんでしたが、ジルベール・ポントン役を演じたジャン・レノさんの存在感は良かったと思います。

また遊びに来させて頂きます。
ではまた。

Posted by たろ at 2006年09月30日 22:12

哀生龍さまこんばんは〜♪
ホントすっかりと忘れているんですが、無性に笑ったことだけは覚えてます。コレだけの顔ぶれで“すっからかんに笑わせてやる！”という意気込みで映画を作るのは潔くて好きですね。

Posted by たお at 2006年10月01日 01:01

たろ様こんばんは！
人を選んでしまうのは確かですねぇ。ドリフのコントのオチの部分だけを脈絡もなく見せているだけっちゃぁそれだけですし＾＾；
でも、久々にドタバタらしいドタバタを見たなぁって充実感はありました。

Posted by たお at 2006年10月01日 01:03

トラバ・コメントありがとうございます。
真面目役のジャン・レノにあんな事(上記の画像）までさせるんですから・・・
笑ってあげずにはいられませんでした。

Posted by ひらりん at 2006年10月01日 02:51

TB＆コメント有難う御座いました♪
久々にお馬鹿一直線なスティーブ・マーティンが見れて嬉しかったです^^
ハートフルも良いですけど、やっぱりスティーブ・マーティンと言ったらコレですよね。
007になり損ねたクライブ・オーウェンの006もかなり笑いました！

ではでは〜、これからもよろしくお願いします♪

Posted by Aki. at 2006年10月01日 06:39

こんにちは♪
昔懐かしいピンクパンサーですが、相変わらず笑いがぬるくてしつこくて、今の時代に合うのか心配になってました。
006ネタは面白かった〜！

Posted by ミチ at 2006年10月01日 14:25

ひらりん様こんばんは！
ジャン・レノは頑張ったというよりも、案外こんなのが大好きなのかも知れませんねぇ。じゃなきゃ、真顔であんなことできませんよ＾＾

Posted by たお at 2006年10月01日 22:59

Aki.様こんばんは！
そうそう！
これがスティーヴ・マーティンって感じが！もっとはじけても嬉しいんですが、これ以上だと皆さんドン引きになると思われますので、とりあえずこのくらいで。

Posted by たお at 2006年10月01日 23:01

ミチ様こんばんは！
しつこいくらいの小ネタの応酬が、私には堪らなかったですー＾＾
もう、これだけを延々と続けて欲しかったですもの。

Posted by たお at 2006年10月01日 23:07

たお様☆　きれいさっぱり忘れてしまうことによって、何回観ても新鮮なキモチになれますよね(笑)
謎の東洋人には是非いてほしいなあ。

Posted by Lance at 2006年10月02日 00:08

Lance様こんばんはー♪
まるで初めて観るかのように新鮮なんでしょうねぇ。
次回作には是非東洋人を！

Posted by たお at 2006年10月02日 01:15

内容もおぼろなこの映画。
劇場ではあんまりにもぶっ飛ばして笑うおばちゃんに圧倒されてひいてしまったんですが、
たおさんの記事読んでて、これって面白い映画かも、と（＾＾；
すっかり頭から抜けてから新たな気分で見てみますｗ

Posted by ＰＩＮＯＫＩＯ at 2006年10月04日 03:19

ＰＩＮＯＫＩＯ様こちらにもどーもー♪
確かに鑑賞環境も大事ですねぇ。。。
でも、きれいさっぱり内容を忘れていながら断言するのもアレですが、面白い映画だったはずなんで、是非もう一度＾＾

Posted by たお at 2006年10月04日 16:23

こんにちは♪
すっかりジャン・レノの変な踊りがしっかりインプットされております^^;
何回も観てしまいました､､､

Posted by ゆかりん at 2006年10月04日 18:54

ゆかりん様こんばんは〜♪
あのシーンは抱腹絶倒です！この画像を壁紙にしたいくらいですもの。ただ、理性が「やめろ！」と。

Posted by たお at 2006年10月05日 01:25

お伺いするのがすっかり遅くなってしまってすみません！
TBありがとうございましたー。
スティーブ･マーティンのバカな映画、久々に見ました。
好きです。この人って、昔からふけ顔だったから
あんまり変わってない感じがしません？（笑）

Posted by kino at 2006年10月11日 23:35

kino様こんばんは〜♪
スティーヴ・マーティンはやっぱこうじゃなくちゃ！
確かに昔から頭真っ白ですしねぇ。
それより、スティーヴ・マーティンとハリソン・フォードと関根勤って笑顔が一緒じゃないですか？

Posted by たお at 2006年10月12日 01:13

TBありがとうございました。
お返事が遅れてしまい、恐縮です。

＞『天国から落ちた男』で「やぁ、ボクの名前はバカ」とインパクト有り余る登場をして以来のファンですし、
『天国から落ちた男』は未見なんですが、この一文を読んで、「今すぐ観ねば！」と思いました（笑）。
またウチのブログに遊びにいらしてくださいね。

Posted by 偏屈王 at 2006年10月14日 22:52

偏屈王様こんばんは！
『天国から落ちた男』はいいですよー！
一番好きなスティーヴ・マーティン映画です！
ではでは、またお邪魔しに伺います♪

Posted by たお at 2006年10月15日 01:15

やーい、ウロ覚え、ウロ覚えー

＞心も体も、記憶までスッキリです(爆)
哀生龍さんは、いいこと言いますねー

秘書がなんとなくマヌケなメガネ美人で、ダサイ服着てるのに色っぽくてよかったです。
あの変テコダンスは絶対自己流でしたね！

Posted by とらねこ at 2006年10月26日 00:39

とらねこ様こんばんは〜♪
えぇ、ウロ覚えです。ウロ覚えですってば。秘書がメガネ美人だったことも今では霧の彼方ですし。でも、たしか面白い映画だったはず。ジャン・レノが出てたはず。

Posted by たお at 2006年10月26日 17:26

いや〜、恐る恐る観たのですが、良かった、スカッと笑わせてくれました。
ケヴィン・クラインはこういう役ももっとやって欲しいのです。
スティーヴ・マーティンは尚更の事。立っているだけで何か危険な感じのキャラクター、スチール写真観ても笑える、とんでもない俳優ですねぃ。

Posted by sheknows at 2006年12月15日 16:20

sheknows様こんばんは〜♪
久々にマーティンらしさに溢れた一本で。ただ立っているだけなのに、何かをしでかしそうな緊張感を醸し出すなんて、さすが。

Posted by たお at 2006年12月15日 19:29

一晩眠ったら忘れちゃったって、たしかにそういう感じの内容ですね。

Posted by みのり at 2007年06月09日 15:23

みのり様こんばんは！
確か面白かったはずなんですけどねぇ・・・＾＾；

Posted by たお at 2007年06月10日 01:45