2010年 アメリカ映画 97分 サスペンス 採点★★★
運任せの賭け事は基本的にやらない私。これまでの人生を振り返っても、「あぁもう!なんて運がないんだ!」って思った記憶はないので然程運が悪い方だとは思わないんで、弾が3発入った状態でのロシアン・ルーレットでもなんとかやり過ごせそうな気もするんですが、逆に1発の状態だったら見事に自分を撃ち抜く妙な自信もあるので、絶対やらない。まぁ、立派な小心者。
【ストーリー】
重傷を負った父の治療費の為、家を手放さざるを得なくなった貧しい青年ヴィンス。ひょんな事から多額の現金が手に入る仕事の情報を得た彼は、その情報を基に森の奥にあるとある館へと辿り着く。しかしそこで行われていたのは、男たちが輪になって互いの頭に銃を突きつけ、一斉に引き金を引く集団ロシアン・ルーレットであった…。
光と影のコントラストが美しいモノクロ映像と、集団ロシアン・ルーレットのビジュアルインパクト、それが生み出す緊迫感が見事だった『13/ザメッティ』を、ゲラ・バブルアニ自身が忠実にカラーリメイクしたサスペンス・ドラマ。カラーになった以外は、ストーリーはもとより構図までもがほぼ忠実にリメイクされた本作。あまりに忠実なので、レビューも前作のレビューの文字に色を付けたリメイクで良いような気もしますが、それじゃぁあんまりなので多少思った事をぽつぽつと。
登場人物の側面を描く描写が若干増えた分、“人間の深い欲”というドラマ面の厚みが増した本作。もちろんいくら欲深くても、自分の後ろのプレーヤーよりも、その後ろのプレーヤーが早く引き金を引いてくれることを願う以外は手立てのないこのゲームに、ゲーム性としての説得力がなければ台無しなのだが、その辺の心配は必要なし。神の目線のような威厳と厳格さを表すかのように高い位置に陣取る審判により進行されるこのゲーム自体は既に理不尽だが、多少の曖昧さは審判の一存に委ねられる厳密さも含め、誰にも平等で公平なゲームとして立派に成立。実際に何度も行われてきた中でルールが固まってきたかのような完成度と、それが生み出す緊迫感は相変わらず見事。
ただまぁ、オリジナルもその集団ロシアン・ルーレットのインパクトに多少頼ってた所があっただけに、二度同じものを観せられちゃえば印象が弱くなってしまうのも仕方なし。そのどでかいネタバレをカバーするだけの仕掛けがあれば良かったんでしょうが、今回は“忠実にリメイクする!”ってのがテーマのようなので、「わぁ!同じ同じ〜!」って楽しむのが正しいのかと。
主人公のヴィンスに扮したのは、『コントロール』を観た前作の主人公を演じた監督の弟ギオルギ・バブルアニの強い推薦でキャスティングされたという、サム・ライリー。若い頃のデニス・ホッパーというか、50年代の不良俳優のような影のある顔立ちが、寒々しさ伝わる舞台に映える好キャスティング。
その他にも、『デス・レース』のジェイソン・ステイサムや、なんか出ずっぱりのスペシャルゲストのような扱いだった『アイアンマン2』のミッキー・ローク、『プロポジション -血の誓約-』のレイ・ウィンストン、『スカイライン-征服-』のデヴィッド・ザヤスに、“50 Cent”こと『ボーダー』のカーティス・ジャクソンといった意外に豪勢な顔ぶれがキャスティング。
中でも、「あらあらまぁまぁ、こんなに大きくなっちゃって」と親戚のおじさんみたいな気分になってしまった『おじさんに気をつけろ!』のギャビー・ホフマンや、ヴィゴ・モーテンセンを彷彿させる爬虫類的な冷たい男前振りが好みだった、ステラン・スカルスガルドのせがれアレックス・スカルスガルドに、画面の奥や端に常に見切れたかのように映り込んでいたドン・フライらが印象的。それにしても、『エクスペンダブルズ』組のジェイソン・ステイサム、ミッキー・ローク、デヴィッド・ザヤスに、暴れん坊の50 Centとドン・フライが顔を揃えておきながら、全くその身体を使わせないってのはある意味贅沢な使い方だなぁと。
ドン・フライで思い出したんですが、彼を始めボブ・サップやランディ・クートゥア、ダン・イノサントといった肉々しい顔ぶれが揃ったロブ・シュナイダー監督・主演作“Big Stan”を心待ちにして早数年経つんですが、やっぱりアレですか?個人輸入するしか手立てはないんですかい?
自分の命運は後ろの人間が握ってるってことは、結局自分の命運は巡り巡って自分が
↓↓お帰りの際にでもぽちりと↓↓
これからもよろしくお願いします
ご無沙汰ついでに、たくさんTB送ってしまいました。
この作品は、オリジナルの「13/ザ・メッティ」のモノクロ映像の方が緊迫感があったようでした。
ラストも殺されるのですが、微妙に殺す人が違っているように思えましたね。
これからも宜しくお付き合い下さいませ。
こちらこそ、よろしくお願いしまーす!
最近何の前触れもなくライブドアへTBを送れるようになってたんで、挨拶がてらに送ってみました^^;
オリジナルを観ていると、全てがネタバレになってしまってる作品なので、同じレベルの緊迫感は味わえなかったですねぇ。
なにはともあれ、今後ともよろしくお願いいたしますー!
『デクスター』という海外ドラマが大のお気に入りなのですが、
デヴィッド・ザヤスさんレギュラーで出てる方なので
最近映画でちょくちょく見れて嬉しいです。
これはオリジナルを知らない方が面白い作品でしょうねぇ。二度同じものを見せられる羽目になるだけですし^^;
『デクスター』は返り血浴びたパッケージしか見たことないんですが、確かにデヴィッド・ザヤスは最近映画でよく見ますねぇ。売り出し中の若手中年なんでしょうねぇw
リメイクするまでもないような気もします^^;
まぁ、ミッキー・ロークとドン・フライを見れたのが嬉しかったってだけの作品だったようにも^^;
セルフリメイクの必要性を感じない作品でしたね
主人公の青年の恐怖の表情もいまいちできてませんでしたし…オリジナルにはやはり勝てませんね
緊迫感ゼロ!でした
何か新たなことに挑戦するリメイクってよりは、英語圏の人に観やすくするためのビジネス的意味合いの強いリメイクなんだと思うんで、オリジナルを観ている人間にとっては、これといって意味のあるリメイクではなかったですねぇ。良かったのはドン・フライを観れたくらいかと。