ステイ (Stay)

監督　マーク・フォースター　主演　ユアン・マクレガー
2005年　アメリカ映画　101分　サスペンス　採点★★★

ネタバレしないで書けるほどお利巧さんではないので、未見の方はご注意を。

【ストーリー】
ニューヨークの精神科医サムの前に現れたミステリアスな患者ヘンリー。３日後に自殺をすると予告し消えたヘンリーを探すサムの周囲の現実が、奇妙に歪み始める。



予告編を見た時点で、「なんか『ジェイコブズ・ラダー』みたいだなぁ」と思った方々。その予想は、大方正解で。ただ、エンディングでびっくらかますような作品でもないので、ネタが割れたからといって面白味が激減する作品でもない。
死を目前に迎えた男が見る走馬灯のイメージが恐怖を生んだ『ジェイコブズ・ラダー』と根本的にテーマが違う本作。死を前にして、罪悪感や後悔など負の感情に囚われた主人公の贖罪の物語として、それなりの感動すら覚える作品ではある。劇中に大量に散りばめられた謎を、エンディングである程度解決できた方に限られてはしまうが。
人物の位置関係すらアヤフヤにしてしまう左右対称の建物やトリッキーな編集、舞台に散りばめられた小道具、双子のイメージなど、数多くのトリックや手掛かりを用意してある本作は、気になった所で何度でも繰り返せるＤＶＤ向けの作品と言えるであろう。反面、「はい、これが答えですー。その他不明な点は自分で考えてくださいー」と観客の疑問をぶん投げてしまう作品でもある為、もし劇場で観ていれば腹が立ったであろう作品でもある。それでも、一部デヴィッド・フィンチャーが演出したことでも話題になったこの作品の画作りは、騙し絵のように魅惑的で美しく、この迷宮めいた物語を見事に演出している。好みが大きく分かれる作品ではあるが、私は好き。解明しきれない謎は、大都市の一部劇場で公開されたキーワードを使えば、作品ホームページで解明できるっていう、不親切かつ不平等さを感じるキャンペーンには気分が悪いですが。なんだい？田舎者には教えたくないのかい？そうかい、そうかい。よーくわかったぞ。私同様、残った謎を解明したいもののキーワードが分からずＨＰで立ち往生されている田舎者の皆様へ。キーワードは、劇中に出てくる橋の名前でしたよ。伏字で書くと、“ブルックリン○”です。



この作りこまれた映像と音楽に非常にマッチしているユアン・マクレガーとナオミ・ワッツ。もともとあまり好きな女優ではないナオミ・ワッツだが、その陰のある美しさには、ついつい引き込まれてしまう。謎の一つとしてズボンがすってんてんのユアンは、その小学生的ヤンチャな瞳もあって、素ですってんてんのような気さえする。また、『ダニー・ザ・ドッグ』のボブ・ホスキンスや『ミステリー・メン』のジャニーン・ガロファロー等、意外な顔ぶれが揃っていて嬉しい。９０年代によく観たＢ・Ｄ・ウォンとか、すっごく久々に観れましたし。
『恋するための３つのルール』や『ダーク・ウォーター』でも思ったんですが、ニューヨークを舞台にする映画ってイギリス人ばっかり出ていますねぇ。イギリス人密度が高いのでしょうか？


ほら、こんな所にも手掛かりが

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Comments

>作品ホームページで解明できる
解明できるどころか、「このヒントでこの解答は変じゃないか？」と、余計に消化不良を誘発するような気がしたのですが･･･（苦笑）

>〜この作品の画作りは、騙し絵のように魅惑的で美しく〜
色合い、カメラ･アングル、オブジェの一部のような人や建物･･･
ストーリーを抜きにして、目で楽しめる作品ですよね♪

Posted by 哀生龍 at 2006年09月08日 23:36

TB＆コメント有難う御座いました♪
所詮、○内の出来事なのでどんな緻密な謎解きがあろーと個人的にはどーでも良いとしか思えませんでした(^^ゞ
この手のオチなら何だって出来てしまいますからね〜^^;

ではでは〜、これからもよろしくお願いします♪

Posted by Aki. at 2006年09月09日 04:21

(^コ^)(^ン^)(^ニ^)(^チ^)(^ワ^)
≧(´▽｀)≦アハハハ
>なんだい？田舎者には教えたくないのかい？

笑えます〜〜。　そっか　○○ですね。
♪サンキュッ (v^-^v)♪　((((((*￣３￣) ちゅっちゅっちゅ〜〜（い、要らない？）

観てみます　ありがとうございます★

Posted by とんちゃん at 2006年09月09日 10:54

こんにちは。TBありがとうございます。
道中はかなり惑わされっぱなしでした。
あれ、なんで、あれ、どうなってんの、なんて。
オチをふまえてもう一度観ればいろいろ発見できそうですね。

Posted by もじゃ at 2006年09月10日 01:22

哀生龍さまこんばんはー♪
そーなんですよ。
“○○であると思われる”だの“○○かも知れない”だの、答えが煮え切らない。ハッキリしろと。

Posted by たお at 2006年09月10日 03:08

Aki.様こんばんは！
もともと『ジェイコブズ・ラダー』が好きだったんで、この手の作品には耐性が出来てたのが幸いしました。でも、『アイデンティティー』のように、観客に推理させておきながら、あんなどーにでもなるオチを持ってくる映画には心底腹が立ちましたが。。。

Posted by たお at 2006年09月10日 03:11

とんちゃん様こんばんは！
気持ちだけありがたく頂きます＾＾；
解明できるどころか、かえって煮え切らなくなる可能性のあるＨＰですが、参考にはなるかも知れませんね＾＾

Posted by たお at 2006年09月10日 03:13

もじゃ様こんばんは！
リピートする毎に印象の変わる作品だと思うので、ＤＶＤ向けと言えますね。私自身、もう一度見るかどうかは微妙ですが。。。

Posted by たお at 2006年09月10日 03:14

こんにちは♪
私も好きです。
多分理解できてない所もあると思いますが、何度も観てみたくなるような作品でした。
とても不思議な作品ですね。
確かにDVD向けですね。

Posted by ゆかりん at 2006年09月18日 10:59

ゆかりん様こんばんはー♪
隅々をリピートして楽しむタイプの作品でしたね。そこが好みの分かれるところなんでしょうけど。

Posted by たお at 2006年09月18日 20:13

トラコメありがとうございました＾＾
＞部デヴィッド・フィンチャーが演出したことでも話題になったこの作品の画作りは、騙し絵のように魅惑的で美しく、この迷宮めいた物語を見事に演出している。

えっつ、そうだったんですか！未熟でした〜知らなかった！

でも私もこの映像は好きでした！
フィンチャーが好きなので、これで納得って感じですね

って、本編と関係ないやんけ〜って言われそうですが＾＾；

Posted by じゅりあん＆まのん at 2006年09月21日 16:35

じゅりあん＆まのん様こんばんは〜♪
まぁ私も、どこをフィンチャーが演出したのかわかりませんがｗ
映像でだいぶ救われている気もしますが、嫌いにはなれない作品ですねぇ。

Posted by たお at 2006年09月22日 00:37

たお様TB有り難うございました．
確かにＤＶＤ向きの映画でしたね．個人的には映像の魅力と深まる謎が綱引きしてましたが（謎が深まりすぎて，眠くなってしまう）．
またお邪魔します．

Posted by ほんやら堂 at 2007年01月17日 21:57

ほんやら堂さまこんばんは！
ネタを全て知ってから見直せば、また違った面白さもあるんでしょうが、もう一回観るかどうかは・・・＾＾；

Posted by たお at 2007年01月18日 00:54

たお様☆
おかげさまで田舎モノの私は、こちらで、ヒントを頂いて、ユアンのズボンが短いことに意味があったのだと分かりました(笑)
ありがとうございます。
ＴＢの件ごめんなさい。設定変更してみました。こちらからＴＢさせて頂きました。

Posted by Lance at 2007年04月24日 00:11

Lance様こんばんは〜♪
いやぁ、田舎者を排除するかのようなキャンペーンでしたねぇ。気分悪いｗ
まぁ、ズボンがすってんてんの理由が分かった所で、「なにもその時にそう見えたからって、いつもすってんてんだとは思わんだろ？」とも思いましたが。

Posted by たお at 2007年04月26日 00:29

たおさんこんにちは！　わたしもユアンの服装が気になって仕方がなかったのですが、ダブルのパンツ短かったのって意味があったのですか？　ジャケットなんかもギリギリの選択のようにも思えました。

Posted by みのり(楽蜻庵別館） at 2007年09月08日 18:31

みのり様、こんばんは！
どうやらその丈の短さにも意味があるようですよ。書くとネタバレになっちゃうんで控えめにしますが、しゃがんでいる人のズボンは短く見えるってことですね。

Posted by たお at 2007年09月09日 01:32